奥さまはモンスターバスター 時々 異世界召喚勇者

はなぶさ 源ちゃん

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さらに奥さまはモンバス姉さん編

98 科学部へようこそ その2

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 「ええと、毎度おなじみの橋本です…。」
 「ふっふっふ、みんな入っていると信じていたにゃ♪」
 毎度おなじみ?の犠牲者の橋本君と、毎度喜んで参加しているトラミちゃんです。

 「科学部顧問のアルテアです♪」
 ニコニコしながらアルさんが二人の後ろから歩いてきます。
 ようやく『マグナ博士の保護者』のお出ましです。

 「はっはっはっはっは!!これで科学部の繁栄と巨大ロボットの実戦…もとい、異世界の平和も間違いないのだよ!!
 シードラゴンロボよ!異世界を統一…平和にするのだ!!」
 なにやら危険なセリフを吐きつつ、マグナ博士が高笑いしています。



 そして、一週間経ちました。

 「なぜだ!!なぜ、シードラゴンロボが戦わないのだ!!」
 アリス姫たちの故郷のファンタジー異世界でシードラゴンロボは全く活躍しませんでした。

 正確には『示威行動』には十分すぎるほどにはなりましたが、実戦がまったく発生しなかったのです。
 科学部を訪れたミーシャさんが呆れたように言った言葉がさらにマグナ博士を打ちのめします。

 「ただでさえ、瀬利亜が異常に強くて『魔王、大魔王、特大魔王を一人で粉砕した強すぎる勇者』と認識されているのに、その強すぎる勇者がさらに強大なロボットを操っているなんて話になって戦おうとする奴なんかいるわけないんだけど…。」
 私が出るだけで大半の敵が降伏し、それでも残った根性のある相手も『シードラゴンロボ登場!!』となった時点で即座に敵が降伏して終了したのです。

 「くうう、待ち望んだ破壊の…もとい、正義を行使する日々はどこへ行ってしまったのだ!!
 しかも、この調子では他のロボットを作る『口実』がないではないか!!」
 うん、どう考えてもマグナ博士を粉砕するのが世界平和への一番の早道のようです。


 「ふっふっふ、それが、そんなマグナ博士に素敵な提案があるんや♪」
 おおっと?!そんなマグナ博士に『悪い顔』をした光ちゃんが歩み寄ります。

 「異世界ではもともと巨大ロボットや怪獣はおらへんからね。巨大ロボットの活躍の余地はあんまりないんや。
 せやから視点を変えて元の我々の世界でうまく巨大ロボットを活躍できるよう工夫すればいいんや♪」
 「ほほお、錦織部員。なにかいいプランを思いつかれたのだね。」
 「先日の『元アトランティス皇帝レジウス』はんの二回にわたる世界征服寸前事件で、各国の国の防衛の在り方の見直しが一気に進んでるところなんや。
 戦争は単なる侵略と防衛という側面以外に『国家同士の利害調整の手段』という側面もあるんや。 そのこと自体はあんまりええことやあらへんけどね。
 せやから、その戦争を巨大ロボット同士の対戦にして国土や人民に被害が出んようにしたらどうかいう案が浮上してきたんや。
 ちょうどわてらが各国向けに色々なロボットの基礎技術を提供すれば、ものすごうおもろいことになる思うんや。
 そして、各国はわてらが提供した基本ロボットにさらなる工夫を加えて巨大ロボットを作ってくる思うんや。当然わてらは日本の独自ロボットを請け負って、各国のロボットをがんがん粉砕していくんや。
 公に認められて巨大ロボット同士の戦闘をガンガンできるいうんはすごいおもろいやろね♪」
 「…なるほど…。おぬしもなかなかの悪よのう、錦織屋♪」
 「いえいえ、そうおっしゃるマグナさまこそ♪」
 「「お互い悪ですなあ♪」」

 某アニメのようなものすごい話の展開にその場にいた橋本君、伊集院君、楓さんは目が点になってしまっています。

 ちなみに私が光ちゃんを見ると…予想通り、目配せをしてきます。
 おそらくこの事態になってマグナ博士が暴走しないようにアルさんたちと相談の上で、巨大ロボットを必要以上に破壊に使わないようにいろいろ話し合いがあったのでしょう。


 その話から早くも1週間後にはアメリカ、ロシア、中国など主要国で様々な巨大ロボットが発表されました。
 日本製ロボットとしてはシードラゴンロボが公表されてます。
 その際に例の主題歌付きのPVが全国放送で流されています。
 もう、ものすごく恥ずかしいのですが?!!


 アメリカの巨大ロボットは……『ライトニングロボ』というこれまた女性的なフォルムのすごくカッコいいロボットです。
 名前を聞いた瞬間わかりましたが、搭乗員は予想通りライトニングレディことマリーザです。
 PVカッコいい!!めちゃめちゃカッコいい!!
 ハリウッドの演出を含めた技術のスゴサに驚嘆させられます!!
 ロボットの流れるような動きから見て、シードラゴンロボに引けを取らないくらいの性能のロボットです。
 しかも、それを操るマリーザの能力もすごいため、シードラゴンロボとの実戦になれば、勝敗がわからないかもしれません。


 ロシア製のロボットは『インビンシブルナイト』…全身金色の鎧騎士風のシャープなデザインのロボットです。
 搭乗者は『ロシアの英雄』こと、モンスターバスター一二星のパザロヴァ姉妹です。
 双子の妹のエレーナの精霊魔法で金色の剣と鎧を顕現させて、姉のアナスタシア(愛称ナースチャ)が単体攻撃力モンスターバスター一二星中最高の『不死の騎士』となり、そのままロボットに搭乗するようです。
 ロボットに乗らなくても『世界最強の武器・精霊剣』でゴメラクラスの大怪獣を一刀両断できる『不死の騎士』がさらに強力なロボットに乗るというのだから、こちらもとんでもなくスゴイロボットです。
 PVは正統派にインビンシブルナイトの強さを見せてくれる素晴らしい動画でした。


 その他何カ国かも巨大ロボットとそれに搭乗する『スーパーヒーローたち』のPVを発表しました。
 どのロボットもシードラゴンロボに近いくらいの総合力を持っているような感じです。

 「わっはっはっはっは!!まもなくシードラゴンロボが世界中のロボットたちと戦いまくる日々が来るわけだな!!その日が楽しみだ!!」
 巨大ロボットたちのPVを眺めながらマグナ博士が嬉しそうに叫びます。

 そして間もなく、マグナ博士の期待通り、世界の巨大ロボットたちが国の威信をかけて戦う日々が……訪れませんでした。

 「大切なのは正義を貫くことであって、国の威信や、我がままを通すことではありません!!」
 貿易交渉を有利に運ぼうとした大統領の要請をマリーザはあっさり蹴りました。
 なにしろ、ライトニングレディはただのパイロットではなくて、世界最高のスーパーヒロインの一人で、下手をすれば大統領以上の影響力を及ぼせるのです。
 大統領の命令をあっさり断っても文句を言えないのです。

 他の国でも同様の事態が多発して、『正義に則った巨大ロボットを動かす理由』をどの国もスーパーヒーローたちに提示することができなかったのです。

 なお、私のところには『提示すら来なかった』のはどうしてなのでしょうか?…と思っていたら、アルさんと巧さん夫婦が『シードラゴンロボ起動要請マニュアル』なるものを日本の官邸に渡しており、『熱く燃え盛る正義に則った要請』をすることを『お願い』していたようです。
 二人の『根回し力』ぱねえっす!!
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