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剣鬼 闘技祭準備編
森人族の刺客
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「ふうっ……どうにか逃げ切れたな」
人込みに紛れてハヤテの追跡を回避したレナは「隠密」と「無音歩行」のスキルを解除し、屋根の上から街道を見下ろす。大分離れた場所まで移動しており、スラミンを頭に乗せたまま彼は座り込む。
「それにしてもまだあんな強い奴がいるなんて……闘技祭が荒れそうだな」
「ぷるるんっ」
「分かってるよ。シズネのためにも勝ち上がらないとな」
弱気になるなとばかりにスラミンがぺちぺちとレナの頬を叩き、彼を抱えながら屋根から飛び降りようとした時、不意に屋根の上の光景を見て昔の事を思い出す。
「そういえば昔、アリアが屋根から落ちてきた俺を救ってくれた事があったっけ……あの時は精霊魔法で助けてくれたんだよな」
レナは掌を伸ばし、アリアが自分を救い出してきた時の事を思い出す。彼女は風の精霊を利用してレナの身体を浮き上げ、顔面からレナの身体を受け止めた(故意ではない)。その時の事を思い出し、アリアのように掌を伸ばす動作を行うと、不意に手元に違和感を感じ取る。
「……ん?あれ、お前は……」
「ぷるんっ?」
何故か掌を伸ばした先にエリナが呼び寄せていた「風の精霊」が存在し、どういう事なのかレナの手元に滞空する。どうしてこんな場所に彼女の精霊がいるのかと不思議に思ったが、レナは自分の周囲に複数の精霊が漂っている事に気付く。
「何だ……!?」
「ぷるぷるぷるっ!!」
周囲を取り囲むように現れた風の精霊にスラミンが警戒したように激しく震え、危険を察したレナはその場を「跳躍」のスキルを発動して飛びのく。次の瞬間、精霊が存在する場所に強烈な風の塊が通り過ぎた。
「うわっ!?」
「な、気付かれただと!?」
「馬鹿者!!口に出すなっ!!」
別の建物の屋根の上に着地したレナの前に緑色のフードでを纏った森人族の集団が現れ、それを確認したレナは咄嗟にスラミンを服の中に隠す。先程の風の塊は彼等の攻撃で間違いはなく、腰の反鏡剣を引き抜く。
「誰だ!!」
「答える必要はない……殺せっ!!」
『風の精霊よ!!』
「くっ……!?」
森人族の集団はレナに向けて杖を伸ばし、風の精霊の力も借りて「風の槍」を放つ。真面に受ければ無事では済まず、冷静に最小限の動作で攻撃を回避する。
「おっと」
「避けただと!?」
「どうして我々の魔法が見える!?」
「はあっ……?」
攻撃を容易く回避したレナに集団は驚愕するが、別に魔法で生み出した風は目視で捉える事が出来る。それにも関わらずに集団はレナが攻撃を回避した事に動揺を隠せず、その反応からレナは違和感を覚えた。
「こいつ……もしや精霊が見えるのでは?」
「馬鹿なっ!!人間が精霊を目視するなど……」
「いや、こいつには森人族の血が流れている。腐ってもハヅキ家の血筋という事か……」
「なるほど、俺の事を知った上で襲撃を仕掛けてきたのか」
ハヅキ家の名前が出た事にレナは目つきを変え、相手が自分の正体を知っていると判断し、反鏡剣を構える。精霊魔法は砲撃魔法よりも上位の存在のため、レナの初級魔法では対抗できない。しかし、魔法を跳ね返す性質が存在する反鏡剣の場合は別であり、重撃剣を発動させて手元に重力の魔力を纏わせる。
「誰だか知らないけど……喧嘩を売るなら買うぞ」
「ふんっ!!いくらハヅキ家の恥晒しが……殺せ!!」
『精霊よ!!』
集団はレナに向けて次々と「風の槍」を放つが、今度は回避せずに手元の反鏡剣を構え、戦技を発動させる。
「疾風撃!!」
「なっ!?馬鹿なっ!!」
「わ、我々の魔法を……!?」
正面から訪れた風の槍をレナは目にも止まらぬ速度で切り裂いた瞬間、周囲に風が暴発して消失する。その光景に集団は驚愕するが、更にレナは相手に向けて掌を構えて試しに魔法で攻撃を行う。
「これを使うのも久しぶりだな……火炎槍!!」
「うおっ!?」
「炎の槍だと!?」
初級魔法の火球と風圧を組み合わせた火炎の槍を解き放ち、敵の一人に狙いを定めて撃ち抜く。今のレナのレベルと魔法の熟練度ならば高レベルの魔術師の砲撃魔法にも劣らぬ威力を誇るが、向かい来る炎の槍に対して狙われた森人族は両手を差し出す。
『我を守れ!!』
「……駄目か」
森人族の肉体に渦巻きを想像させる風圧が吹き溢れ、火炎槍を正面から打ち消す。その光景にレナはアリアとの戦闘で彼女が精霊魔法でレナの初級魔法を無効化した事を思い出し、やはり普通の魔法では精霊魔法には敵わない。
「ちっ、驚かせおって……狙いを定めろ!!」
「はっ!!」
「弓矢かっ」
集団の一人に弓兵も存在したらしく、エリナのように鏃の部分に風属性の魔力を付与させ、レナに解き放つ。先ほどの風の槍よりも速度は勝るが、それでも反応できない速度ではない。
「受け流し」
『馬鹿なっ!?』
反鏡剣を構えて軽く打ち払う動作を行うだけでレナは迫りくる矢を別方向に弾き返し、その光景に森人族の集団は目を見開く。
人込みに紛れてハヤテの追跡を回避したレナは「隠密」と「無音歩行」のスキルを解除し、屋根の上から街道を見下ろす。大分離れた場所まで移動しており、スラミンを頭に乗せたまま彼は座り込む。
「それにしてもまだあんな強い奴がいるなんて……闘技祭が荒れそうだな」
「ぷるるんっ」
「分かってるよ。シズネのためにも勝ち上がらないとな」
弱気になるなとばかりにスラミンがぺちぺちとレナの頬を叩き、彼を抱えながら屋根から飛び降りようとした時、不意に屋根の上の光景を見て昔の事を思い出す。
「そういえば昔、アリアが屋根から落ちてきた俺を救ってくれた事があったっけ……あの時は精霊魔法で助けてくれたんだよな」
レナは掌を伸ばし、アリアが自分を救い出してきた時の事を思い出す。彼女は風の精霊を利用してレナの身体を浮き上げ、顔面からレナの身体を受け止めた(故意ではない)。その時の事を思い出し、アリアのように掌を伸ばす動作を行うと、不意に手元に違和感を感じ取る。
「……ん?あれ、お前は……」
「ぷるんっ?」
何故か掌を伸ばした先にエリナが呼び寄せていた「風の精霊」が存在し、どういう事なのかレナの手元に滞空する。どうしてこんな場所に彼女の精霊がいるのかと不思議に思ったが、レナは自分の周囲に複数の精霊が漂っている事に気付く。
「何だ……!?」
「ぷるぷるぷるっ!!」
周囲を取り囲むように現れた風の精霊にスラミンが警戒したように激しく震え、危険を察したレナはその場を「跳躍」のスキルを発動して飛びのく。次の瞬間、精霊が存在する場所に強烈な風の塊が通り過ぎた。
「うわっ!?」
「な、気付かれただと!?」
「馬鹿者!!口に出すなっ!!」
別の建物の屋根の上に着地したレナの前に緑色のフードでを纏った森人族の集団が現れ、それを確認したレナは咄嗟にスラミンを服の中に隠す。先程の風の塊は彼等の攻撃で間違いはなく、腰の反鏡剣を引き抜く。
「誰だ!!」
「答える必要はない……殺せっ!!」
『風の精霊よ!!』
「くっ……!?」
森人族の集団はレナに向けて杖を伸ばし、風の精霊の力も借りて「風の槍」を放つ。真面に受ければ無事では済まず、冷静に最小限の動作で攻撃を回避する。
「おっと」
「避けただと!?」
「どうして我々の魔法が見える!?」
「はあっ……?」
攻撃を容易く回避したレナに集団は驚愕するが、別に魔法で生み出した風は目視で捉える事が出来る。それにも関わらずに集団はレナが攻撃を回避した事に動揺を隠せず、その反応からレナは違和感を覚えた。
「こいつ……もしや精霊が見えるのでは?」
「馬鹿なっ!!人間が精霊を目視するなど……」
「いや、こいつには森人族の血が流れている。腐ってもハヅキ家の血筋という事か……」
「なるほど、俺の事を知った上で襲撃を仕掛けてきたのか」
ハヅキ家の名前が出た事にレナは目つきを変え、相手が自分の正体を知っていると判断し、反鏡剣を構える。精霊魔法は砲撃魔法よりも上位の存在のため、レナの初級魔法では対抗できない。しかし、魔法を跳ね返す性質が存在する反鏡剣の場合は別であり、重撃剣を発動させて手元に重力の魔力を纏わせる。
「誰だか知らないけど……喧嘩を売るなら買うぞ」
「ふんっ!!いくらハヅキ家の恥晒しが……殺せ!!」
『精霊よ!!』
集団はレナに向けて次々と「風の槍」を放つが、今度は回避せずに手元の反鏡剣を構え、戦技を発動させる。
「疾風撃!!」
「なっ!?馬鹿なっ!!」
「わ、我々の魔法を……!?」
正面から訪れた風の槍をレナは目にも止まらぬ速度で切り裂いた瞬間、周囲に風が暴発して消失する。その光景に集団は驚愕するが、更にレナは相手に向けて掌を構えて試しに魔法で攻撃を行う。
「これを使うのも久しぶりだな……火炎槍!!」
「うおっ!?」
「炎の槍だと!?」
初級魔法の火球と風圧を組み合わせた火炎の槍を解き放ち、敵の一人に狙いを定めて撃ち抜く。今のレナのレベルと魔法の熟練度ならば高レベルの魔術師の砲撃魔法にも劣らぬ威力を誇るが、向かい来る炎の槍に対して狙われた森人族は両手を差し出す。
『我を守れ!!』
「……駄目か」
森人族の肉体に渦巻きを想像させる風圧が吹き溢れ、火炎槍を正面から打ち消す。その光景にレナはアリアとの戦闘で彼女が精霊魔法でレナの初級魔法を無効化した事を思い出し、やはり普通の魔法では精霊魔法には敵わない。
「ちっ、驚かせおって……狙いを定めろ!!」
「はっ!!」
「弓矢かっ」
集団の一人に弓兵も存在したらしく、エリナのように鏃の部分に風属性の魔力を付与させ、レナに解き放つ。先ほどの風の槍よりも速度は勝るが、それでも反応できない速度ではない。
「受け流し」
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