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剣鬼 闘技祭準備編
鬼か人か その1
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「馬鹿なっ……どうなってやがる!!」
「分かりません!!ですが、今ならば!!」
傷口を矢で撃たれたにも関わらず、ジンは起き上がり、首に刺さった矢を引き抜く。その直後、傷口が回復魔法を施されたように光り輝き、時間を巻き戻すように修復される。その光景にシュンとジャンヌは激しく動揺するが、鬼人化の効果が完全に切れたのかジンの皮膚は元の色へと戻っていた。
「ふうっ……ふうっ……」
「何だ?……疲れたのか?」
ジンは自分の首元を抑え込み、両手を見つめながら息を荒げる。鬼人化が解除されたと言ってもこれまでの戦闘の疲労が消えるわけではなく、その場に跪く。
「ううっ……」
「弱ってる……のでしょうか?」
「だとしたら捕まえるのは楽だがな」
様子がおかしいジンにジャンヌは警戒心を抱くが、シュンの場合はジンよりも彼に矢を仕掛けた謎の人物の事が気にかかり、先ほどまで少年が立っていた場所に視線を向ける。どのような手段を利用したのかは不明だが、一瞬にして姿を消した相手にシュンは疑問を抱き、試しに剣先を構える。
「まさかな……だが」
「シュンさん?」
「ちょっと待ってろ。こういうのは苦手なんだがな……聖霊よ!!」
少年が存在した場所に向けてシュンは風の精霊を呼び出し、少年が立っていた場所に向かわせる。普通の人間であるジャンヌの目には何も見えないが、森人族であるシュンの目には自分が繰り出した精霊の姿は捉えており、精霊が少年の立っていた場所に到達しようとした瞬間、その場に停止した。
「そういう事か……おらっ!!」
「っ……!?」
精霊が立ち止まったことを確認するとシュンは剣を振り翳し、風の斬撃を繰り出す。その直後、まるでカメレオンのように背景と一体化していた少年が出現し、シュンの攻撃を回避する。それを確認したシュンは笑みを浮かべ、精霊を利用して少年がその場に残っていた事を見抜く。
「はっ!!面白い能力を使えるんだな!!女風呂でも覗くために覚えたのか?」
「……火属性」
「何っ!?」
姿を現した少年に対してシュンは鼻で笑うが、相手はマントの隙間から弓矢を構え、鏃の部分に掌を向けると発火させる。その光景を確認したシュンは目を見開き、少年の使用した魔法の正体を見抜く。
「付与魔法……付与魔術師か!!」
「ふっ!!」
「危ない!?」
火属性の魔力によって発火した矢が放たれ、それを目撃したシュンは剣を構えて矢を弾こうとしたが、少年の狙いは自分では無い事に気付き、撃ち抜かれた矢はジンの背中に衝突した。
「ぐああっ!?」
「なっ……!?」
「任務完了……」
「あっ……ま、待ちなさい!!」
ジンの背中に矢を射抜いた事を確認した少年は走り出し、そのまま路地裏に移動する。慌ててジャンヌが後を追いかけようとしたが、直後に矢を受けたジンの咆哮が街道に響き渡る。
「うぎぃいいいいっ!!」
「なっ!?こいつまだ……」
「があああああっ!!」
背中の痛みによって精神が再び追い込まれたのか、ジンの肉体が赤色に変色し、大量の血液を失ったにも関わらずに「鬼人化」を発動させる。その様子を確認したシュンは苛立ちながらも少年の追跡を諦め、ジンと向かい合う。
「仕方ねえ……ジャンヌ!!お前も手を貸せ!!回復薬で傷は治っただろ?」
「は、はい!!ですが、ロウガ様とガロ君は……」
「ほっとけ!!死にはしないだろ!!」
シュンはジャンヌと共にジンを仕留めるために武器を構えると、ジンも背中に突き刺さった「火矢」を抜き取り、地面に放り捨てて何度も踏みつける。
「があっ!!ああっ!!」
足の裏が焼ける事も構わずにジンは何度も火矢を踏みつけ、その度に地面に亀裂が走り、振動が伝わる。先ほどよりは身体能力は低下したようだが、それでも十分な脅威を誇り、ジンは二人に振り返る。
「ぐううっ……!!」
「ち、切れてやがる……攻撃したのはあのガキなのによ」
「どうしますか?」
「どうするも何も、やれる事は全部やるしかねえだろ」
先程のような相手の攻撃を利用して急所を切り裂く攻撃は何度も通じず、ジンも警戒するように首元を覆い隠すように両腕を合わせて身構える。その姿はプロボクサーの「ピーカブースタイル」と酷似しており、正面からの攻撃に備えていた。
「ジャンヌ、お前の旋風剣であいつを仕留められるのか?」
「その呼び方は辞めてください……最大速度まで回転すればあるいは」
「回転する度に威力が上がる剣技だったな。しょうがねえ、俺が時間を稼いでやる。その間にお前は……」
「……うがぁっ!!」
「うおっ!?」
悠長に話す暇も与えず、ジンは上半身を防御しながら突っ込む。どういう事なのか先ほどよりも速度が上昇しており、シュンに向けて拳を突き出す。
「分かりません!!ですが、今ならば!!」
傷口を矢で撃たれたにも関わらず、ジンは起き上がり、首に刺さった矢を引き抜く。その直後、傷口が回復魔法を施されたように光り輝き、時間を巻き戻すように修復される。その光景にシュンとジャンヌは激しく動揺するが、鬼人化の効果が完全に切れたのかジンの皮膚は元の色へと戻っていた。
「ふうっ……ふうっ……」
「何だ?……疲れたのか?」
ジンは自分の首元を抑え込み、両手を見つめながら息を荒げる。鬼人化が解除されたと言ってもこれまでの戦闘の疲労が消えるわけではなく、その場に跪く。
「ううっ……」
「弱ってる……のでしょうか?」
「だとしたら捕まえるのは楽だがな」
様子がおかしいジンにジャンヌは警戒心を抱くが、シュンの場合はジンよりも彼に矢を仕掛けた謎の人物の事が気にかかり、先ほどまで少年が立っていた場所に視線を向ける。どのような手段を利用したのかは不明だが、一瞬にして姿を消した相手にシュンは疑問を抱き、試しに剣先を構える。
「まさかな……だが」
「シュンさん?」
「ちょっと待ってろ。こういうのは苦手なんだがな……聖霊よ!!」
少年が存在した場所に向けてシュンは風の精霊を呼び出し、少年が立っていた場所に向かわせる。普通の人間であるジャンヌの目には何も見えないが、森人族であるシュンの目には自分が繰り出した精霊の姿は捉えており、精霊が少年の立っていた場所に到達しようとした瞬間、その場に停止した。
「そういう事か……おらっ!!」
「っ……!?」
精霊が立ち止まったことを確認するとシュンは剣を振り翳し、風の斬撃を繰り出す。その直後、まるでカメレオンのように背景と一体化していた少年が出現し、シュンの攻撃を回避する。それを確認したシュンは笑みを浮かべ、精霊を利用して少年がその場に残っていた事を見抜く。
「はっ!!面白い能力を使えるんだな!!女風呂でも覗くために覚えたのか?」
「……火属性」
「何っ!?」
姿を現した少年に対してシュンは鼻で笑うが、相手はマントの隙間から弓矢を構え、鏃の部分に掌を向けると発火させる。その光景を確認したシュンは目を見開き、少年の使用した魔法の正体を見抜く。
「付与魔法……付与魔術師か!!」
「ふっ!!」
「危ない!?」
火属性の魔力によって発火した矢が放たれ、それを目撃したシュンは剣を構えて矢を弾こうとしたが、少年の狙いは自分では無い事に気付き、撃ち抜かれた矢はジンの背中に衝突した。
「ぐああっ!?」
「なっ……!?」
「任務完了……」
「あっ……ま、待ちなさい!!」
ジンの背中に矢を射抜いた事を確認した少年は走り出し、そのまま路地裏に移動する。慌ててジャンヌが後を追いかけようとしたが、直後に矢を受けたジンの咆哮が街道に響き渡る。
「うぎぃいいいいっ!!」
「なっ!?こいつまだ……」
「があああああっ!!」
背中の痛みによって精神が再び追い込まれたのか、ジンの肉体が赤色に変色し、大量の血液を失ったにも関わらずに「鬼人化」を発動させる。その様子を確認したシュンは苛立ちながらも少年の追跡を諦め、ジンと向かい合う。
「仕方ねえ……ジャンヌ!!お前も手を貸せ!!回復薬で傷は治っただろ?」
「は、はい!!ですが、ロウガ様とガロ君は……」
「ほっとけ!!死にはしないだろ!!」
シュンはジャンヌと共にジンを仕留めるために武器を構えると、ジンも背中に突き刺さった「火矢」を抜き取り、地面に放り捨てて何度も踏みつける。
「があっ!!ああっ!!」
足の裏が焼ける事も構わずにジンは何度も火矢を踏みつけ、その度に地面に亀裂が走り、振動が伝わる。先ほどよりは身体能力は低下したようだが、それでも十分な脅威を誇り、ジンは二人に振り返る。
「ぐううっ……!!」
「ち、切れてやがる……攻撃したのはあのガキなのによ」
「どうしますか?」
「どうするも何も、やれる事は全部やるしかねえだろ」
先程のような相手の攻撃を利用して急所を切り裂く攻撃は何度も通じず、ジンも警戒するように首元を覆い隠すように両腕を合わせて身構える。その姿はプロボクサーの「ピーカブースタイル」と酷似しており、正面からの攻撃に備えていた。
「ジャンヌ、お前の旋風剣であいつを仕留められるのか?」
「その呼び方は辞めてください……最大速度まで回転すればあるいは」
「回転する度に威力が上がる剣技だったな。しょうがねえ、俺が時間を稼いでやる。その間にお前は……」
「……うがぁっ!!」
「うおっ!?」
悠長に話す暇も与えず、ジンは上半身を防御しながら突っ込む。どういう事なのか先ほどよりも速度が上昇しており、シュンに向けて拳を突き出す。
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