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外伝 ~ヨツバ王国編~
七大魔剣「青嵐」
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「――何を呆けてやがる!!この裏切り者!!」
ハヤテは聞き慣れた少年の言葉を耳にして意識を取り戻し、何時の間にか過去の思い出に自分が耽っていた事を知ると、ハヤテは眉を顰めながらも正面から迫りくるガロを目にして刀を構える。
『無策で飛び込むとは……ガロ、お前は何時までも成長しないガキだ』
「うるせえっ!!俺を舐めんじゃねえ!!」
「駄目だよガロ!?」
「殺されるぞ!!」
両手に剣を握り締めたガロはハヤテに向けて跳躍を行い、そのまま握り締めた長剣を獣の牙に見立てた状態で振り下ろす。
「和風牙……!?」
『その戦技は……長剣向きじゃないと教えたはず』
だが、ガロが剣を振り下ろした瞬間、ハヤテは目にも見えぬ速度で鞘から刃を引き抜き、ガロの握り締めた双剣の刃を根本の部分から切断した。ガロの目には自分が振り下ろした剣の刃が唐突に空中で分解したかのようにしか見えず、その隙にハヤテは落下するガロの腹部に蹴りを叩き込む。
『邪魔!!』
「ぐはぁっ!?」
「ガロ!!この馬鹿っ……大丈夫か!?」
蹴り飛ばされたガロを咄嗟に相方のモリモが受け止めると、それに応じてミナとジャンヌが飛び出し、二人は左右からハヤテに接近すると戦技を繰り出す。
「乱れ突き!!」
「回転!!」
『……遅い』
ミナが無数の槍の突きを繰り出すのに対し、ジャンヌが両手の旋斧を振り翳すが、それを予期していたかの様にハヤテはその場を動かずに迎撃する。
『居合ニ式……乱!!』
「うわぁっ!?」
「くうっ!?」
ハヤテが鞘から刀を抜いた瞬間、彼女の周囲に複数の風の斬撃が発生し、攻撃を仕掛けたジャンヌとミナが吹き飛ばされる。一太刀で数回の斬撃を生み出したハヤテに対してロウガは目を見開き、本気で彼女が自分達を殺すつもりで来た事に気付く。
「ハヤテ、貴様本当に我々を……!!」
『問答する気はない。さっきも言ったはずだ、私はもうお前達の仲間ではない』
「たくっ……とんでもない奴が来たね!!」
「いかに剣聖といえど、これだけの数に一人で勝てると思っているのか!!」
負傷したロウガを庇うようにバルとガンモが前に出ると、ハヤテは二人を見て刀を鞘に戻すと、距離が開いているにも関わらずに居合の体勢を取る。再びロウガの剣を破壊した強烈な風の斬撃を浴びせるつもりなのかとバルとガンモが身構えると、ハヤテは目を見開いて鞘から剣を引き抜く
『居合一式・改……連斬!!』
「な、何だい!?」
「これは……!?」
「不味い!!全員下がれ……うおおっ!?」
鞘から刃が引き抜かれた瞬間、ハヤテは刃を横向きに振りぬいた直後に今度は正面に刃を構えて振り下ろし、丁度「十」の文字のような風の斬撃を放つ。その規模は先ほどロウガに深手を負わせた攻撃よりも大きく、バルとガンモは防ぎきれずにロウガも巻き込んで三人は吹き飛ばされてしまう。
「ぐああっ!?」
「がはぁっ!?」
「ぬあっ!?」
「そ、そんな!?」
冒険者集団の代表格である3人が地面に叩きつけられる光景に他の冒険者達は顔を青ざめ、シュンを上回る風の斬撃を生み出したハヤテに全員が恐れを為す。この場に存在するのはバルトロス王国の中でも上位に位置する冒険者達だが、ハヤテの実力を見せつけられて誰もが身体を震わせた。
『どうした?お前達は掛かってこないのか?』
「は、ハヤテさん……」
「う、嘘だろ!?あの3人がこんなに呆気なく……」
「お、落ち着け!!所詮は一人だ!!遠くから魔法を撃てばいいんだよ!!」
ハヤテの言葉を受けて冒険者達は震える中、杖を握り締めた魔術師の一人が腕を振るわせながらもハヤテに向けて構え、魔法の準備を行う。その光景を見てエリナも咄嗟にボーガンに矢を装填し、同時に攻撃を行う。
「喰らえっ!!フレイムアロー!!」
「強化射撃!!」
魔術師が放った火属性の砲撃魔法の魔弾、エリナのボーガンから放たれた風の魔力を纏った矢が同時にハヤテに接近するが、彼女は恐れる様子もなく刃を構えると、その場で一回転しながら迫りくる魔弾と矢の軌道を刃で受け流す。
『流水』
「なっ!?いかん!!」
「よ、避けろっ!!」
「うわぁあああっ!?」
ハヤテが剣を振り払っただけで軌道を変更した魔弾と矢は冒険者達に向けて放たれ、慌てて冒険者達は回避行動に移るが、魔弾が地面に衝突した瞬間に爆発を引き起こす。攻撃を仕掛けたはずの魔術師自身が爆風に巻き込まれて吹き飛び、エリナの方もゴンゾウが咄嗟に彼女を守るために抱きしめると、彼の右肩を矢が掠めて肉を抉り取る。
「ぐあっ!?」
「ご、ゴンゾウ!?おい、大丈夫か!?」
「傷口を見せて!!」
「そ、そんな……」
ゴンゾウが自分の放った矢で怪我を負った事にエリナは愕然とし、慌ててダインとコトミンが駆け寄り、傷口の治療を行う。その光景を見たハヤテは鞘に刀を戻し、次の攻撃態勢へ入る。
――彼女が発動した「流水」とは相手の攻撃を別方向に誘導する「受け流し」と呼ばれる戦技の上位互換に当たり、相手の攻撃を逆手に取って自分の力も加えて跳ね返す戦技だった。一刀両断や剣舞と同じく一流の剣士でさえも習得する事が難しい複合戦技であり、最強の剣聖であるゴウライでさえも習得していない非常に習得難易度が高い戦技だった。
氷雨の冒険者の剣士の中でも「流水」を扱えるのはハヤテしか存在せず、ロウガやジャンヌでさえも覚えていない。しかもハヤテはこの戦技を滅多に人前で見せる事はなかったので氷雨の冒険者達も彼女が魔法に対して反撃を行える戦技を覚えていた事を知る者はいない。
「な、何だよ今の剣技!?魔法を跳ね返すなんてありえないだろ!!」
「反鏡剣でも使ったのか!?いや、そんな感じには見えなかったけど……」
「馬鹿者、取り乱すな!!まずは落ち着くんだ!!」
『……仲間がやられた程度でこの体たらく、マリアの苦労が伺える』
次々と味方が倒された事で冒険者達は完全に取り乱してしまい、ギンタロウが全員を落ち着かせようと怒鳴りつけるが、その程度では混乱は収まらない。それを見たハヤテは呆れた表情を一瞬だけ浮かべながらも、追撃を辞めずに今度は負傷者を狙おうとゴンゾウを標的に定める。
『今度はお前だ……!?』
「おい」
しかし、彼女が刀を引き抜く前に異様な殺気が襲いかかり、咄嗟にハヤテは振り返るとそこには退魔刀を両手に抱えた状態のレナが自分に向けて歩む姿が存在した。
「……お前、いい加減にしろよ」
「れ、レナさん……!?」
「こ、怖い……!?」
地面に膝を付いていたジャンヌとミナの横を通り過ぎると、レナは瞳の色を「紅色」に変色させ、退魔刀を握り締めた状態でハヤテに近付く。既にハヤテは攻撃の範囲内に入ったにも関わらず、レナは臆する様子もなく退魔刀を正面から構えた。
ハヤテは自分に接近するレナの姿を見ると、あまりの殺気に竜種と向き合ったような感覚を覚え、無意識に冷や汗を流す。これほどまでの威圧を放つ存在を相手にしたのは彼女が宿敵と認めたゴウライ以来であり、実際に能力面だけを見ればレナの力はゴウライにも匹敵するだろう。
『……来い、今度こそはお前との因縁をここで絶つ』
「やれるものなら……やってみろ!!」
「ひいっ!?」
「な、なんだ……!?」
「身体の震えが……止まらない!?」
風の剣聖であるハヤテと剣鬼のレナの気迫だけで周囲の人間は身体が震えてまともに動く事も出来ず、二人の勝負を止める事が出来ない。否、出来るはずがなかった。
※申し訳ありません!!明日からは文字数を減らす事になるかと思います!!作者のリアルの方で色々と忙しくなり、3000文字投降は難しくなりそうです……(;´・ω・)
ハヤテは聞き慣れた少年の言葉を耳にして意識を取り戻し、何時の間にか過去の思い出に自分が耽っていた事を知ると、ハヤテは眉を顰めながらも正面から迫りくるガロを目にして刀を構える。
『無策で飛び込むとは……ガロ、お前は何時までも成長しないガキだ』
「うるせえっ!!俺を舐めんじゃねえ!!」
「駄目だよガロ!?」
「殺されるぞ!!」
両手に剣を握り締めたガロはハヤテに向けて跳躍を行い、そのまま握り締めた長剣を獣の牙に見立てた状態で振り下ろす。
「和風牙……!?」
『その戦技は……長剣向きじゃないと教えたはず』
だが、ガロが剣を振り下ろした瞬間、ハヤテは目にも見えぬ速度で鞘から刃を引き抜き、ガロの握り締めた双剣の刃を根本の部分から切断した。ガロの目には自分が振り下ろした剣の刃が唐突に空中で分解したかのようにしか見えず、その隙にハヤテは落下するガロの腹部に蹴りを叩き込む。
『邪魔!!』
「ぐはぁっ!?」
「ガロ!!この馬鹿っ……大丈夫か!?」
蹴り飛ばされたガロを咄嗟に相方のモリモが受け止めると、それに応じてミナとジャンヌが飛び出し、二人は左右からハヤテに接近すると戦技を繰り出す。
「乱れ突き!!」
「回転!!」
『……遅い』
ミナが無数の槍の突きを繰り出すのに対し、ジャンヌが両手の旋斧を振り翳すが、それを予期していたかの様にハヤテはその場を動かずに迎撃する。
『居合ニ式……乱!!』
「うわぁっ!?」
「くうっ!?」
ハヤテが鞘から刀を抜いた瞬間、彼女の周囲に複数の風の斬撃が発生し、攻撃を仕掛けたジャンヌとミナが吹き飛ばされる。一太刀で数回の斬撃を生み出したハヤテに対してロウガは目を見開き、本気で彼女が自分達を殺すつもりで来た事に気付く。
「ハヤテ、貴様本当に我々を……!!」
『問答する気はない。さっきも言ったはずだ、私はもうお前達の仲間ではない』
「たくっ……とんでもない奴が来たね!!」
「いかに剣聖といえど、これだけの数に一人で勝てると思っているのか!!」
負傷したロウガを庇うようにバルとガンモが前に出ると、ハヤテは二人を見て刀を鞘に戻すと、距離が開いているにも関わらずに居合の体勢を取る。再びロウガの剣を破壊した強烈な風の斬撃を浴びせるつもりなのかとバルとガンモが身構えると、ハヤテは目を見開いて鞘から剣を引き抜く
『居合一式・改……連斬!!』
「な、何だい!?」
「これは……!?」
「不味い!!全員下がれ……うおおっ!?」
鞘から刃が引き抜かれた瞬間、ハヤテは刃を横向きに振りぬいた直後に今度は正面に刃を構えて振り下ろし、丁度「十」の文字のような風の斬撃を放つ。その規模は先ほどロウガに深手を負わせた攻撃よりも大きく、バルとガンモは防ぎきれずにロウガも巻き込んで三人は吹き飛ばされてしまう。
「ぐああっ!?」
「がはぁっ!?」
「ぬあっ!?」
「そ、そんな!?」
冒険者集団の代表格である3人が地面に叩きつけられる光景に他の冒険者達は顔を青ざめ、シュンを上回る風の斬撃を生み出したハヤテに全員が恐れを為す。この場に存在するのはバルトロス王国の中でも上位に位置する冒険者達だが、ハヤテの実力を見せつけられて誰もが身体を震わせた。
『どうした?お前達は掛かってこないのか?』
「は、ハヤテさん……」
「う、嘘だろ!?あの3人がこんなに呆気なく……」
「お、落ち着け!!所詮は一人だ!!遠くから魔法を撃てばいいんだよ!!」
ハヤテの言葉を受けて冒険者達は震える中、杖を握り締めた魔術師の一人が腕を振るわせながらもハヤテに向けて構え、魔法の準備を行う。その光景を見てエリナも咄嗟にボーガンに矢を装填し、同時に攻撃を行う。
「喰らえっ!!フレイムアロー!!」
「強化射撃!!」
魔術師が放った火属性の砲撃魔法の魔弾、エリナのボーガンから放たれた風の魔力を纏った矢が同時にハヤテに接近するが、彼女は恐れる様子もなく刃を構えると、その場で一回転しながら迫りくる魔弾と矢の軌道を刃で受け流す。
『流水』
「なっ!?いかん!!」
「よ、避けろっ!!」
「うわぁあああっ!?」
ハヤテが剣を振り払っただけで軌道を変更した魔弾と矢は冒険者達に向けて放たれ、慌てて冒険者達は回避行動に移るが、魔弾が地面に衝突した瞬間に爆発を引き起こす。攻撃を仕掛けたはずの魔術師自身が爆風に巻き込まれて吹き飛び、エリナの方もゴンゾウが咄嗟に彼女を守るために抱きしめると、彼の右肩を矢が掠めて肉を抉り取る。
「ぐあっ!?」
「ご、ゴンゾウ!?おい、大丈夫か!?」
「傷口を見せて!!」
「そ、そんな……」
ゴンゾウが自分の放った矢で怪我を負った事にエリナは愕然とし、慌ててダインとコトミンが駆け寄り、傷口の治療を行う。その光景を見たハヤテは鞘に刀を戻し、次の攻撃態勢へ入る。
――彼女が発動した「流水」とは相手の攻撃を別方向に誘導する「受け流し」と呼ばれる戦技の上位互換に当たり、相手の攻撃を逆手に取って自分の力も加えて跳ね返す戦技だった。一刀両断や剣舞と同じく一流の剣士でさえも習得する事が難しい複合戦技であり、最強の剣聖であるゴウライでさえも習得していない非常に習得難易度が高い戦技だった。
氷雨の冒険者の剣士の中でも「流水」を扱えるのはハヤテしか存在せず、ロウガやジャンヌでさえも覚えていない。しかもハヤテはこの戦技を滅多に人前で見せる事はなかったので氷雨の冒険者達も彼女が魔法に対して反撃を行える戦技を覚えていた事を知る者はいない。
「な、何だよ今の剣技!?魔法を跳ね返すなんてありえないだろ!!」
「反鏡剣でも使ったのか!?いや、そんな感じには見えなかったけど……」
「馬鹿者、取り乱すな!!まずは落ち着くんだ!!」
『……仲間がやられた程度でこの体たらく、マリアの苦労が伺える』
次々と味方が倒された事で冒険者達は完全に取り乱してしまい、ギンタロウが全員を落ち着かせようと怒鳴りつけるが、その程度では混乱は収まらない。それを見たハヤテは呆れた表情を一瞬だけ浮かべながらも、追撃を辞めずに今度は負傷者を狙おうとゴンゾウを標的に定める。
『今度はお前だ……!?』
「おい」
しかし、彼女が刀を引き抜く前に異様な殺気が襲いかかり、咄嗟にハヤテは振り返るとそこには退魔刀を両手に抱えた状態のレナが自分に向けて歩む姿が存在した。
「……お前、いい加減にしろよ」
「れ、レナさん……!?」
「こ、怖い……!?」
地面に膝を付いていたジャンヌとミナの横を通り過ぎると、レナは瞳の色を「紅色」に変色させ、退魔刀を握り締めた状態でハヤテに近付く。既にハヤテは攻撃の範囲内に入ったにも関わらず、レナは臆する様子もなく退魔刀を正面から構えた。
ハヤテは自分に接近するレナの姿を見ると、あまりの殺気に竜種と向き合ったような感覚を覚え、無意識に冷や汗を流す。これほどまでの威圧を放つ存在を相手にしたのは彼女が宿敵と認めたゴウライ以来であり、実際に能力面だけを見ればレナの力はゴウライにも匹敵するだろう。
『……来い、今度こそはお前との因縁をここで絶つ』
「やれるものなら……やってみろ!!」
「ひいっ!?」
「な、なんだ……!?」
「身体の震えが……止まらない!?」
風の剣聖であるハヤテと剣鬼のレナの気迫だけで周囲の人間は身体が震えてまともに動く事も出来ず、二人の勝負を止める事が出来ない。否、出来るはずがなかった。
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