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外伝 ~ヨツバ王国編~
最終局面
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――難敵であるハヤテと白虎に対してシュンとリンダが相手を行う間、レナ達は遂に王城の前へと辿り着く。事前の報告では赤獣が見張りを行っているはずだが姿は見えず、しかも城門が開け開かれていた。明かにレナ達を誘う罠ではあるが、敢えてその罠に乗る。
「ここがヨツバ王国の王城……」
「あれ?確か、噂ではヨツバ王国の王城は世界樹の中に存在するんじゃ……」
「それはヨツバ王国が建国される前に存在したエルフ王国の話じゃ、かつて世界樹が燃やされた時、新しい王国を作り直す際にこの城が最初に建設されたのだ」
基本的にヨツバ王国の建物は木造製ではあるが、王城に関しては煉瓦なども使用されているらしく、外観に関してはバルトロス王国の王城と比べると一回り程小さい。しかし、王城というだけはあって普通の城とは異なる雰囲気を放ち、レナ達は緊張気味に城内へと入り込む。
入った瞬間に襲われるかと思ったが、予想に反して出迎えはなく、代わりに石像と化した森人族が城内の至る場所に放置されていた。その様子を見てデブリは悲しげな表情を浮かべ、ティナも石化された人を見て俯く。既に城内に居た森人族も石化されていたらしく、この様子ではデブリの味方になりそうな者は残っていないだろう。
「酷い……こんなのあんまりですわ」
「おのれ、カレハめ……そこまで王位に固執するか!!隠れていないで出てこい!!」
「落ち着け、冷静さを欠いてはならん!!今はどうする事も出来ん、先を急ぐぞ……」
精霊薬で石像を解除させる時間はなく、まずはキラウをどうにかしなければ根本的な解決には至らない。レナ達はデブリの先導の元、玉座の間へと向かう。
「うっ……」
「ダイン?どうかしたの?気分が悪いの?」
「いや……違う、この先にあの女がいる。間違いない……」
闇の聖痕を所持しているダインは自分よりも禍々しく圧倒的な闇の魔力を放つ存在を感じ取り、玉座の間にて「キラウ」が待ち構えていることに気付く。同時にレナの方も先ほどから右腕の聖痕が疼き、キラウの母親であるハヅキから託された聖痕に残された彼女の魂の残滓も反応していた。
玉座の間にてキラウが待ち構えている事は間違いなく、同時にそこにマリアとカレハがいるのは確かだった。レナは事前に「石化」の対策として用意した精霊薬を取り出し、全員に頷く。
「頼りにしているぞ……スラミン、ヒトミン」
「「ぷるぷるっ」」
レナの言葉を聞いてアインに抱きかかえられているスライム達は身体を震わせ、こちらの2匹は事前に精霊薬を与えており、万が一にも誰かが石化された場合は体内の精霊薬を放出して石化を解除する準備を整えていた。そして遂に一行は玉座の間へと辿り着くと、ゆっくりと扉が開かれて玉座に座り込むカレハとその傍に控えるキラウとマリアと対面した。
「カレハよ!!我々は戻って来たぞ!!」
「……これはこれは父上、それにアルンにノルにティナ、よくぞお戻りになられました」
玉座に座り込みながらもカレハは扉を開いて現れた国王達に笑みを浮かべ、その隣に立つマリアにレナは視線を向け、声を掛ける。
「叔母様!!」
「…………」
「無駄よ、彼女はもう私の人形……こうして会うのは初めてね、バルトロス王国の王子さん」
レナが話しかけてもやはりマリアは反応を示さず、カレハが代わりにレナに話しかける。改めてレナはカレハと向き合い、お互いが顔を合わせるのはこれが初めてだった。
カレハの容姿は次女のノルよりも三女のティナと似通っており、ティナが大人に成長したような姿を思わせる。但し、彼女の場合はティナとは異なり、髪の毛の色が若干薄い。レナの考えを読み取ったのかカレハは髪の毛に手を伸ばす。
「ああ、私の髪の毛が気になるのかしら?妹と違って色が薄いとでも思っているんでしょう?」
「いや……別に」
「気を遣わなくてもいいわ、昔は私もそこの愚妹のような髪の毛だったわ。だけど、病を患うようになってからはこんな髪の毛になってしまったわ」
「病、だと……どういう意味だカレハ!?」
カレハの言葉にデブリは驚き、彼女が「病」にかかっていたという話など聞いた事もなかった。しかし、そんなデブリに対してカレハは自分が王座を奪おうとした理由を語る。
「父上、私はもう長くは生きられないのよ……せいぜい10年、あるいは5年?どちらにしろ、もう先は長くない。これは紛れもない事実よ」
「な、何じゃと……!?」
「あの日、私が王族を追放されてから人生が狂い始めた……その女さえ生まれなければ!!」
「っ!?」
ティナを指差して怒鳴りつけたカレハに対してレナ達は咄嗟にティナを庇い、キラウとマリアも黙ってカレハに視線を向ける。病であるというのは事実なのか興奮したカレハは口元から血を流し、咳き込む。それでも自分がどうしてこの国を乗っ取るという暴挙を行った理由を話さずにはいられず、カレハはデブリ達に語る。
「ここがヨツバ王国の王城……」
「あれ?確か、噂ではヨツバ王国の王城は世界樹の中に存在するんじゃ……」
「それはヨツバ王国が建国される前に存在したエルフ王国の話じゃ、かつて世界樹が燃やされた時、新しい王国を作り直す際にこの城が最初に建設されたのだ」
基本的にヨツバ王国の建物は木造製ではあるが、王城に関しては煉瓦なども使用されているらしく、外観に関してはバルトロス王国の王城と比べると一回り程小さい。しかし、王城というだけはあって普通の城とは異なる雰囲気を放ち、レナ達は緊張気味に城内へと入り込む。
入った瞬間に襲われるかと思ったが、予想に反して出迎えはなく、代わりに石像と化した森人族が城内の至る場所に放置されていた。その様子を見てデブリは悲しげな表情を浮かべ、ティナも石化された人を見て俯く。既に城内に居た森人族も石化されていたらしく、この様子ではデブリの味方になりそうな者は残っていないだろう。
「酷い……こんなのあんまりですわ」
「おのれ、カレハめ……そこまで王位に固執するか!!隠れていないで出てこい!!」
「落ち着け、冷静さを欠いてはならん!!今はどうする事も出来ん、先を急ぐぞ……」
精霊薬で石像を解除させる時間はなく、まずはキラウをどうにかしなければ根本的な解決には至らない。レナ達はデブリの先導の元、玉座の間へと向かう。
「うっ……」
「ダイン?どうかしたの?気分が悪いの?」
「いや……違う、この先にあの女がいる。間違いない……」
闇の聖痕を所持しているダインは自分よりも禍々しく圧倒的な闇の魔力を放つ存在を感じ取り、玉座の間にて「キラウ」が待ち構えていることに気付く。同時にレナの方も先ほどから右腕の聖痕が疼き、キラウの母親であるハヅキから託された聖痕に残された彼女の魂の残滓も反応していた。
玉座の間にてキラウが待ち構えている事は間違いなく、同時にそこにマリアとカレハがいるのは確かだった。レナは事前に「石化」の対策として用意した精霊薬を取り出し、全員に頷く。
「頼りにしているぞ……スラミン、ヒトミン」
「「ぷるぷるっ」」
レナの言葉を聞いてアインに抱きかかえられているスライム達は身体を震わせ、こちらの2匹は事前に精霊薬を与えており、万が一にも誰かが石化された場合は体内の精霊薬を放出して石化を解除する準備を整えていた。そして遂に一行は玉座の間へと辿り着くと、ゆっくりと扉が開かれて玉座に座り込むカレハとその傍に控えるキラウとマリアと対面した。
「カレハよ!!我々は戻って来たぞ!!」
「……これはこれは父上、それにアルンにノルにティナ、よくぞお戻りになられました」
玉座に座り込みながらもカレハは扉を開いて現れた国王達に笑みを浮かべ、その隣に立つマリアにレナは視線を向け、声を掛ける。
「叔母様!!」
「…………」
「無駄よ、彼女はもう私の人形……こうして会うのは初めてね、バルトロス王国の王子さん」
レナが話しかけてもやはりマリアは反応を示さず、カレハが代わりにレナに話しかける。改めてレナはカレハと向き合い、お互いが顔を合わせるのはこれが初めてだった。
カレハの容姿は次女のノルよりも三女のティナと似通っており、ティナが大人に成長したような姿を思わせる。但し、彼女の場合はティナとは異なり、髪の毛の色が若干薄い。レナの考えを読み取ったのかカレハは髪の毛に手を伸ばす。
「ああ、私の髪の毛が気になるのかしら?妹と違って色が薄いとでも思っているんでしょう?」
「いや……別に」
「気を遣わなくてもいいわ、昔は私もそこの愚妹のような髪の毛だったわ。だけど、病を患うようになってからはこんな髪の毛になってしまったわ」
「病、だと……どういう意味だカレハ!?」
カレハの言葉にデブリは驚き、彼女が「病」にかかっていたという話など聞いた事もなかった。しかし、そんなデブリに対してカレハは自分が王座を奪おうとした理由を語る。
「父上、私はもう長くは生きられないのよ……せいぜい10年、あるいは5年?どちらにしろ、もう先は長くない。これは紛れもない事実よ」
「な、何じゃと……!?」
「あの日、私が王族を追放されてから人生が狂い始めた……その女さえ生まれなければ!!」
「っ!?」
ティナを指差して怒鳴りつけたカレハに対してレナ達は咄嗟にティナを庇い、キラウとマリアも黙ってカレハに視線を向ける。病であるというのは事実なのか興奮したカレハは口元から血を流し、咳き込む。それでも自分がどうしてこの国を乗っ取るという暴挙を行った理由を話さずにはいられず、カレハはデブリ達に語る。
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