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真・闘技祭 本選編
七人目の聖痕所有者
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「貴方達、こんな所で何をしているの?」
「……シズネ?」
「やっぱり、そう思った」
レナ達は振り返ると、そこに立っていたのはシズネだった。彼女は胸元を抑え、少し苦し気な表情を浮かべており、それを見たコトミンは納得したように頷く。彼女の言葉がどういう意味なのかとレナが尋ねる前にコトミンはシズネの元へ向かう。
「シズネ、手を出して」
「……手?」
「いいから、早く」
コトミンの言葉にシズネは戸惑いながらも手を伸ばすと、コトミンがその手を掴む。すると、コトミンの身体が光り輝き、やがて光はシズネの元へと伝わり、彼女は身体の中に何かが入り込む感覚に驚く。
「うっ、くぅっ……!?」
「大丈夫、受け入れて……」
「あああっ!?」
シズネは目を見開くと、次の瞬間に彼女の胸元の部分に紋様が浮き上がると強い光を生み出す。やがて光が収まると、シズネは自分の身体に視線を向け、今までにないほどに力が満ち溢れている事に気付いた。その一方でコトミンの方は顔色が悪くなり、倒れ込みそうになった。
慌ててレナがコトミンを後ろから支えると、コトミンの身体が急激に熱くなっている事に気付き、このままではまずいと思ったレナは彼女の身体を抱きかかえる。一方でシズネは自分自身に何が起きたのか理解できず、戸惑いの表情を浮かべる。
「コトミン、貴女……私に何をしたの?」
「……私の中の聖痕の欠片を託した。そして聖痕はシズネの事を認めた……貴女が本当の水の聖痕の継承者」
「私が、聖痕の……!?」
「なるほど、そういう事か。お前も聖痕を管理する血族だったのか」
「血族?」
「い、いったい何の話だよ!?」
ホムラはコトミンの様子を見て納得した表情を浮かべるが、他の者達は意味が分からずに戸惑う。そんな彼等に対してホムラは自分の聖痕を示しながら語り出す。
「ヨツバ王国のハヅキ家、そして私の一族は代々風の聖痕と炎の聖痕を守り続けてきた。お前もその話ぐらいは聞いた事があるだろう?」
「それは……」
「この国でも呪術師の家系の人間が闇の聖痕を管理していたはずだ。レミア、お前の一族も聖痕を管理していたのだろう?」
「えっ……私の一族も!?」
「そんな話、聞いた事がない……いや、でも、もしかしたら……」
「おいおい、何の話だよ?」
ダインとレミアはホムラの話を聞いて自分達の一族が聖痕を管理していたなど初耳だが、ダインの方は何か心当たりがあった。まだ子供の頃、彼が家を追放される前にそのような話を聞いた事があるような気がした。そしてレミアは自分の額に手を伸ばし、何時頃からこの聖痕が自分の身に宿ったのかを考える。
「……私のこの力は母上が死んだときに芽生えたと思います。ですが、聖痕の事なんて母は何も……」
「そういえば僕の聖痕も、あのくそ爺を倒した時に手に入れた……まさか、僕があの爺の血を継いでいるから?」
「そういう事だ。代々の聖痕の継承者は先代の血を継いだ物が引き継ぐことが多い。だからヨツバ王国ではハヅキ家と守人家が代々聖痕を管理していた」
「なら、私のこの力も……?」
ホムラはハルナに視線を向けると、彼女は不思議そうに自分の聖痕を見つめる。ハルナの場合は捨て子なので親は分からず、もしかしたら両親のどちらかが聖痕を所有していた可能性もある。最も聖痕の所有者は本来ならば先代の聖痕の所有者に継承されない限り、他の人間の手に渡る事はない。
アイリスによれば聖痕の所有者が突発的に死亡した場合、世界の何処かで新たな聖痕の所有者が誕生する。ハルナの場合はそれに当てはまる可能性もあった。だが、コトミンとシズネの場合は少々事情が異なるらしい。
「レナ、今まで私は嘘を吐いていた。実は私が一人で旅をしていたのは聖痕の継承者を探すため……本当はもう、私の家族はいない」
「えっ……そんな、どうして?」
「私のお母さんは……私に聖痕を託そうとして死んでしまった。でも、私は聖痕の力を使いこなせなかった……私は聖痕に選ばれなかった」
「なるほど……そういう事か」
「聖痕に選ばれなかったって……ど、どうしてだよ?」
聖痕を所有する者は他の者に聖痕を譲渡する力を持つが、コトミンは悲し気な表情を浮かべて亡き母親の事を語る。彼女の母親は水の聖痕の所有者ではあったが、残念ながら大病を患い、死ぬ前にコトミンに水の聖痕を託そうとした。しかし、水の聖痕はコトミンに完全に託す前に死亡したという。
「私のお母さんが託してくれた水の聖痕はただの欠片……完全に聖痕を継承する前にお母さんは死んでしまった。だから、私は聖痕の欠片しか手に入らなかった。死んでしまったお母さんが分け与える事が出来なかった聖痕は他の誰かに継承されてしまった……そして、それがシズネ」
「そ、そんな……でも、どうして私なの!?」
「きっと、シズネは私のお母さんの妹の娘……だから、シズネも私と同じ血族……お母さんが死んだとき、私が受け取れなかった聖痕はシズネへ継承された」
「私が……血族?そんな……そんな話、聞いていない」
明かされた真実にシズネは動揺し、一方でコトミンの方も涙を流す。彼女はずっと旅を続けてきた理由、それは水の聖痕の所有者を探し出し、自分の持っている聖痕の欠片を渡すために生きてきたという。
※コミカライズ版の更新再開日を記念し、連載中の「不遇職とバカにされましたが、それほど悪くない」と「力と魔法も半人前、なら二つ合わせれば一人前ですよね?」を12時まで連続投稿中!!
(・ω・)パ-ン ← スラミン
⊂彡凸 ←公開ボタン
「……シズネ?」
「やっぱり、そう思った」
レナ達は振り返ると、そこに立っていたのはシズネだった。彼女は胸元を抑え、少し苦し気な表情を浮かべており、それを見たコトミンは納得したように頷く。彼女の言葉がどういう意味なのかとレナが尋ねる前にコトミンはシズネの元へ向かう。
「シズネ、手を出して」
「……手?」
「いいから、早く」
コトミンの言葉にシズネは戸惑いながらも手を伸ばすと、コトミンがその手を掴む。すると、コトミンの身体が光り輝き、やがて光はシズネの元へと伝わり、彼女は身体の中に何かが入り込む感覚に驚く。
「うっ、くぅっ……!?」
「大丈夫、受け入れて……」
「あああっ!?」
シズネは目を見開くと、次の瞬間に彼女の胸元の部分に紋様が浮き上がると強い光を生み出す。やがて光が収まると、シズネは自分の身体に視線を向け、今までにないほどに力が満ち溢れている事に気付いた。その一方でコトミンの方は顔色が悪くなり、倒れ込みそうになった。
慌ててレナがコトミンを後ろから支えると、コトミンの身体が急激に熱くなっている事に気付き、このままではまずいと思ったレナは彼女の身体を抱きかかえる。一方でシズネは自分自身に何が起きたのか理解できず、戸惑いの表情を浮かべる。
「コトミン、貴女……私に何をしたの?」
「……私の中の聖痕の欠片を託した。そして聖痕はシズネの事を認めた……貴女が本当の水の聖痕の継承者」
「私が、聖痕の……!?」
「なるほど、そういう事か。お前も聖痕を管理する血族だったのか」
「血族?」
「い、いったい何の話だよ!?」
ホムラはコトミンの様子を見て納得した表情を浮かべるが、他の者達は意味が分からずに戸惑う。そんな彼等に対してホムラは自分の聖痕を示しながら語り出す。
「ヨツバ王国のハヅキ家、そして私の一族は代々風の聖痕と炎の聖痕を守り続けてきた。お前もその話ぐらいは聞いた事があるだろう?」
「それは……」
「この国でも呪術師の家系の人間が闇の聖痕を管理していたはずだ。レミア、お前の一族も聖痕を管理していたのだろう?」
「えっ……私の一族も!?」
「そんな話、聞いた事がない……いや、でも、もしかしたら……」
「おいおい、何の話だよ?」
ダインとレミアはホムラの話を聞いて自分達の一族が聖痕を管理していたなど初耳だが、ダインの方は何か心当たりがあった。まだ子供の頃、彼が家を追放される前にそのような話を聞いた事があるような気がした。そしてレミアは自分の額に手を伸ばし、何時頃からこの聖痕が自分の身に宿ったのかを考える。
「……私のこの力は母上が死んだときに芽生えたと思います。ですが、聖痕の事なんて母は何も……」
「そういえば僕の聖痕も、あのくそ爺を倒した時に手に入れた……まさか、僕があの爺の血を継いでいるから?」
「そういう事だ。代々の聖痕の継承者は先代の血を継いだ物が引き継ぐことが多い。だからヨツバ王国ではハヅキ家と守人家が代々聖痕を管理していた」
「なら、私のこの力も……?」
ホムラはハルナに視線を向けると、彼女は不思議そうに自分の聖痕を見つめる。ハルナの場合は捨て子なので親は分からず、もしかしたら両親のどちらかが聖痕を所有していた可能性もある。最も聖痕の所有者は本来ならば先代の聖痕の所有者に継承されない限り、他の人間の手に渡る事はない。
アイリスによれば聖痕の所有者が突発的に死亡した場合、世界の何処かで新たな聖痕の所有者が誕生する。ハルナの場合はそれに当てはまる可能性もあった。だが、コトミンとシズネの場合は少々事情が異なるらしい。
「レナ、今まで私は嘘を吐いていた。実は私が一人で旅をしていたのは聖痕の継承者を探すため……本当はもう、私の家族はいない」
「えっ……そんな、どうして?」
「私のお母さんは……私に聖痕を託そうとして死んでしまった。でも、私は聖痕の力を使いこなせなかった……私は聖痕に選ばれなかった」
「なるほど……そういう事か」
「聖痕に選ばれなかったって……ど、どうしてだよ?」
聖痕を所有する者は他の者に聖痕を譲渡する力を持つが、コトミンは悲し気な表情を浮かべて亡き母親の事を語る。彼女の母親は水の聖痕の所有者ではあったが、残念ながら大病を患い、死ぬ前にコトミンに水の聖痕を託そうとした。しかし、水の聖痕はコトミンに完全に託す前に死亡したという。
「私のお母さんが託してくれた水の聖痕はただの欠片……完全に聖痕を継承する前にお母さんは死んでしまった。だから、私は聖痕の欠片しか手に入らなかった。死んでしまったお母さんが分け与える事が出来なかった聖痕は他の誰かに継承されてしまった……そして、それがシズネ」
「そ、そんな……でも、どうして私なの!?」
「きっと、シズネは私のお母さんの妹の娘……だから、シズネも私と同じ血族……お母さんが死んだとき、私が受け取れなかった聖痕はシズネへ継承された」
「私が……血族?そんな……そんな話、聞いていない」
明かされた真実にシズネは動揺し、一方でコトミンの方も涙を流す。彼女はずっと旅を続けてきた理由、それは水の聖痕の所有者を探し出し、自分の持っている聖痕の欠片を渡すために生きてきたという。
※コミカライズ版の更新再開日を記念し、連載中の「不遇職とバカにされましたが、それほど悪くない」と「力と魔法も半人前、なら二つ合わせれば一人前ですよね?」を12時まで連続投稿中!!
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