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騒乱
第35話 ラグナス王国からの布告
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「よう、間に合ったようだな」
私に気軽に話しかけてこられたのはジーク・ハルジオン公爵様、御歳23歳。要約するとアリス様の旦那様。
何故そんな方が私の目の前にいるかって? 私が聞きたいわよ!
数時間前、軍略会議でサツキさんが放った一言。
「もう間もなく先鋒隊が到着するのではないでしょうか」
『『『……』』』
いやね、その場にいる全員の目が点になって言葉が出ませんでしたよ。
何でもお父様が既にレガリアに手紙を送っておられ、事前にブラン領から国境を越えた先にあるフランシスカ領に、軍の一部を待機してもらっていたそうだ。
聞いてないわよそんな事、と口を大にして叫びたかったが、ここはお父様のご配慮に感謝せねばならないだろう。
そしてサツキさんの言う通り、第一陣としてフランシスカ伯爵様が率いる騎馬隊が到着したのがお昼頃。更に遅れる事数時間、隣のハルジオン公爵領からジーク様が率いる本体が到着したのがついさっきと言う訳だ。
そういえば私がブラン領に戻る前、お父様が何らかの新書を送るとおっしゃっていたわね。まさか始めからこうなる事を想定されていたのだろうか?
因みにメルヴェール王国軍は未だブラン領には到着していない。
「あのー、こんな事を言っては失礼なのですが、何故公爵様が直々にお越しになられたので?」
前にも言ったかもしれないがレガリアの北にはドゥーベという国があり、今でも小競り合いと睨み合いが続いている。そのお陰でレガリア軍は強大だと言われているが、逆を言えば常に睨みを利かせておかないと何時攻めて来られるかも分からない状況、そんな時に武のハルジオンと言われる公爵様が国を離れるという行為は、それだけドゥーベに隙を見せる事を意味してしまう。
「ん? あぁ、北の事を心配してくれるのか。あっちは大丈夫だ、国には総騎士団長である親父が残っているしアストリアもいる。何も問題はないさ」
「はぁ……」
ご本人がおっしゃっているので問題はないのだろう、それにしても一千騎以上の軍隊をあっさりお貸しいただけるなんて、お父様はどんな交渉をされたんだろう。それに今チラッと出てきた方のお名前は確かレガリアの次期国王様だったような……怖いから聞かなかった事しておこう。
「ご報告します。メルヴェール王国軍が姿を現しました」
「分かったわ」
一人の騎士が屋敷まで知らせに来てくれる。
「そんじゃちょっと行ってくるわ、相手も馬鹿じゃなければ着いた早々この時間から攻めてくるとは思わないけどな」
「よろしくお願いします」
ジーク様の軽いノリはアリス様の影響なのだろうか? いや、お互い似たような性格だから惹かれ合われたのか……。
どちらにせよジーク様が仰ったように敵の行軍が早かったのはレガリアの介入を恐れての事、それが叶わなかった現状ではまず疲れを取るために休息を取るはずだ。
即ち本当の決戦は明日以降、それも実践経験が豊富のレガリア軍に対し、メルヴェール王国軍は戦争の経験すらなく、騎士をただ出世街道の一つと勘違いしている貴族の子息達も多いと聞く。
相手の指揮官がどんな人物かは知らないが、出来ればこのまま諦めて帰ってくれればいいのだけれど……。
今はただ一人でも多くの騎士達が無事に戻ってくる事を祈るだけだ。
「メルヴェール王国に宣戦布告をする、異論はないな?」
ラグナス王国の臨時会議、一週間程前メルヴェール王国から民の代表という者が、父上である国王陛下の元へと直訴してきた。
兼ねてより何度もメルヴェール王国対し民の扱いを改善するよう伝えていたのだが、その答えが国境沿いに設置された検問所。しかも後に分かった事だが、この検問所で囚われた者は強制収容所へと連れて行かれ、無理やり鉱山労働を強要されているらしい。
これはもう恐怖政治だと言ってもいいのではないだろうか。しかも行っているのは地方の領主だが、この事を国のトップは黙認している。
本来ならここでも傍観に徹するべきなのだが、10日程前に報告が入った二つある公爵家の謀反の話。国王陛下も昨年末に謎の死を遂げられているというし、もしかすると何らかの対策を打とうとして逆に罠に嵌められたのでは、と言うのが我が国の上層部の見解だ。
幸いメルヴェール王国の民が我が国の軍を迎え入れてくれると言うので、この機に乗じて一気に王都まで駆け抜ける予定となっている。
「クロードさん、お顔の色が優れないようですが大丈夫ですか?」
会議の後、声を掛けてくれたのは兄上の婚約者でもあるフィーナ・レーネス・レガリア義姉様、結婚を目前にして故郷であるレガリアからラグナスへと居住を移されている。
「すみません、少し考え事をしておりました」
「それは以前お話しされていたリーゼさんの事かしら?」
「……はい、このまま戦争になると彼女も巻き込まれてしまうのではないかと」
サーニャの話では今は自身の故郷でもあるブラン領戻っているという話だが、彼女の国を侵す事には変わりない。
「大丈夫よ、私も以前に一度お会いした事があるけれど、リーゼさんはアリスお姉様のお友達ですもの、彼女の事はお姉様に任せておけば問題ないわ」
「アリスお姉様、ですか?」
フィーナ義姉様に姉はいない。もし姉と呼ぶ存在がいるとすればそれは兄君である、アストリア王子の妻であるルテア次期王妃だけであろう。
「えぇ、私が姉と慕っている優しくて強い女性、あの人に任せておけば全てが上手くいく、そんな風に思わせてくれる人なの。だから大丈夫、貴方は今自分に出来る事だけを考えなさい」
「……分かりました、話を聞いて頂きありがとうございます」
そうだ、彼女も今頃必死に戦っているはずだ。今僕が信じてやれなくて何が恋人だというんだ。
「必ず僕が迎えにいくからそれまで待っていて、リーゼ」
翌朝、昨日まで丘の上に布陣されていたメルヴェール王国軍の姿が消えていた。
「これはどういう事? 王国軍は何処へ行ってしまったの?」
「恐らく王都に戻ったのだろう、今頃行政府は大慌てになっている頃だぜ」
ジーク様が隣にきてにこやかに話される。
「どういう事ですか? 何かご存知なので?」
「ラグナスがメルヴェールに対して宣戦布告したんだ、事前にレガリアには報告があってな、この戦闘には一切手を出すなと言ってきた」
「宣戦布告!? それって実質戦争じゃないですか!」
宣戦布告、すなわちいついつに攻めていっちゃうぞ! 的な宣言である。それまではお互い戦争の準備を整えて正々堂々と戦おうと言うもので、ぶっちゃけ戦争の始まりを意味している。
「まぁ心配するな、ラグナスにはメルヴェールを侵略する意思は無いという話だ。精々王都に乗り込んで国を裏から操っている連中を引きずり出す算段だろう」
「それってフェルナンド家とベルニア王妃の事ですか?」
「その辺は詳しく知らんが、今この国を動かしているのは王子でも王妃でも無いって話だ」
それってやっぱりフェルナンド家の事じゃないだろうか。お二人の公爵様居なくなった今、実質国に大きな影響を与えられるのはウィリアム様とベルニア王妃、それに侯爵家の方々であろう。本来ならブラン家の当主であるお父様も其れなりの発言力を要しているのだが、今回の一件で謀反の烙印をおされてしまってはどうしようもない。
「俺たちはこのまま部隊を編成して、一部を国に戻すつもりだがリーゼはこの後どうするつもりだ? 何だったらレガリアに来てもらっても構わんが」
「お言葉は嬉しいのですが、開戦となると国中の民が戦地の火が届かない地へと大移動するでしょう。今までは他の領地という事もあり手が出せませんでしたが、国がブランを敵と見なした今なら救い出す事に躊躇いはございません」
「フッ、流石アリスが気にかけているだけはある、俺は一旦国に戻るが騎士団の半数はリーゼに預けといてやる。民を助けるのに使ってやってくれ」
「ありがとうございます、このご恩はいつか必ず」
「その言葉は全てが上手く収まった時にもう一度聞かせてくれ。もうこちらには攻めてこないとは思うが、何かあればすぐに早馬を飛ばせ。ここからハルジオン領まではそんなにかからんからな、直ぐに駆けつけて来てやる」
「重ね重ねありがとうございます」
その後この地で部隊を編成されたジーク様は、半数の騎士を引き連れ自国へと戻って行かれた。
私に気軽に話しかけてこられたのはジーク・ハルジオン公爵様、御歳23歳。要約するとアリス様の旦那様。
何故そんな方が私の目の前にいるかって? 私が聞きたいわよ!
数時間前、軍略会議でサツキさんが放った一言。
「もう間もなく先鋒隊が到着するのではないでしょうか」
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いやね、その場にいる全員の目が点になって言葉が出ませんでしたよ。
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そういえば私がブラン領に戻る前、お父様が何らかの新書を送るとおっしゃっていたわね。まさか始めからこうなる事を想定されていたのだろうか?
因みにメルヴェール王国軍は未だブラン領には到着していない。
「あのー、こんな事を言っては失礼なのですが、何故公爵様が直々にお越しになられたので?」
前にも言ったかもしれないがレガリアの北にはドゥーベという国があり、今でも小競り合いと睨み合いが続いている。そのお陰でレガリア軍は強大だと言われているが、逆を言えば常に睨みを利かせておかないと何時攻めて来られるかも分からない状況、そんな時に武のハルジオンと言われる公爵様が国を離れるという行為は、それだけドゥーベに隙を見せる事を意味してしまう。
「ん? あぁ、北の事を心配してくれるのか。あっちは大丈夫だ、国には総騎士団長である親父が残っているしアストリアもいる。何も問題はないさ」
「はぁ……」
ご本人がおっしゃっているので問題はないのだろう、それにしても一千騎以上の軍隊をあっさりお貸しいただけるなんて、お父様はどんな交渉をされたんだろう。それに今チラッと出てきた方のお名前は確かレガリアの次期国王様だったような……怖いから聞かなかった事しておこう。
「ご報告します。メルヴェール王国軍が姿を現しました」
「分かったわ」
一人の騎士が屋敷まで知らせに来てくれる。
「そんじゃちょっと行ってくるわ、相手も馬鹿じゃなければ着いた早々この時間から攻めてくるとは思わないけどな」
「よろしくお願いします」
ジーク様の軽いノリはアリス様の影響なのだろうか? いや、お互い似たような性格だから惹かれ合われたのか……。
どちらにせよジーク様が仰ったように敵の行軍が早かったのはレガリアの介入を恐れての事、それが叶わなかった現状ではまず疲れを取るために休息を取るはずだ。
即ち本当の決戦は明日以降、それも実践経験が豊富のレガリア軍に対し、メルヴェール王国軍は戦争の経験すらなく、騎士をただ出世街道の一つと勘違いしている貴族の子息達も多いと聞く。
相手の指揮官がどんな人物かは知らないが、出来ればこのまま諦めて帰ってくれればいいのだけれど……。
今はただ一人でも多くの騎士達が無事に戻ってくる事を祈るだけだ。
「メルヴェール王国に宣戦布告をする、異論はないな?」
ラグナス王国の臨時会議、一週間程前メルヴェール王国から民の代表という者が、父上である国王陛下の元へと直訴してきた。
兼ねてより何度もメルヴェール王国対し民の扱いを改善するよう伝えていたのだが、その答えが国境沿いに設置された検問所。しかも後に分かった事だが、この検問所で囚われた者は強制収容所へと連れて行かれ、無理やり鉱山労働を強要されているらしい。
これはもう恐怖政治だと言ってもいいのではないだろうか。しかも行っているのは地方の領主だが、この事を国のトップは黙認している。
本来ならここでも傍観に徹するべきなのだが、10日程前に報告が入った二つある公爵家の謀反の話。国王陛下も昨年末に謎の死を遂げられているというし、もしかすると何らかの対策を打とうとして逆に罠に嵌められたのでは、と言うのが我が国の上層部の見解だ。
幸いメルヴェール王国の民が我が国の軍を迎え入れてくれると言うので、この機に乗じて一気に王都まで駆け抜ける予定となっている。
「クロードさん、お顔の色が優れないようですが大丈夫ですか?」
会議の後、声を掛けてくれたのは兄上の婚約者でもあるフィーナ・レーネス・レガリア義姉様、結婚を目前にして故郷であるレガリアからラグナスへと居住を移されている。
「すみません、少し考え事をしておりました」
「それは以前お話しされていたリーゼさんの事かしら?」
「……はい、このまま戦争になると彼女も巻き込まれてしまうのではないかと」
サーニャの話では今は自身の故郷でもあるブラン領戻っているという話だが、彼女の国を侵す事には変わりない。
「大丈夫よ、私も以前に一度お会いした事があるけれど、リーゼさんはアリスお姉様のお友達ですもの、彼女の事はお姉様に任せておけば問題ないわ」
「アリスお姉様、ですか?」
フィーナ義姉様に姉はいない。もし姉と呼ぶ存在がいるとすればそれは兄君である、アストリア王子の妻であるルテア次期王妃だけであろう。
「えぇ、私が姉と慕っている優しくて強い女性、あの人に任せておけば全てが上手くいく、そんな風に思わせてくれる人なの。だから大丈夫、貴方は今自分に出来る事だけを考えなさい」
「……分かりました、話を聞いて頂きありがとうございます」
そうだ、彼女も今頃必死に戦っているはずだ。今僕が信じてやれなくて何が恋人だというんだ。
「必ず僕が迎えにいくからそれまで待っていて、リーゼ」
翌朝、昨日まで丘の上に布陣されていたメルヴェール王国軍の姿が消えていた。
「これはどういう事? 王国軍は何処へ行ってしまったの?」
「恐らく王都に戻ったのだろう、今頃行政府は大慌てになっている頃だぜ」
ジーク様が隣にきてにこやかに話される。
「どういう事ですか? 何かご存知なので?」
「ラグナスがメルヴェールに対して宣戦布告したんだ、事前にレガリアには報告があってな、この戦闘には一切手を出すなと言ってきた」
「宣戦布告!? それって実質戦争じゃないですか!」
宣戦布告、すなわちいついつに攻めていっちゃうぞ! 的な宣言である。それまではお互い戦争の準備を整えて正々堂々と戦おうと言うもので、ぶっちゃけ戦争の始まりを意味している。
「まぁ心配するな、ラグナスにはメルヴェールを侵略する意思は無いという話だ。精々王都に乗り込んで国を裏から操っている連中を引きずり出す算段だろう」
「それってフェルナンド家とベルニア王妃の事ですか?」
「その辺は詳しく知らんが、今この国を動かしているのは王子でも王妃でも無いって話だ」
それってやっぱりフェルナンド家の事じゃないだろうか。お二人の公爵様居なくなった今、実質国に大きな影響を与えられるのはウィリアム様とベルニア王妃、それに侯爵家の方々であろう。本来ならブラン家の当主であるお父様も其れなりの発言力を要しているのだが、今回の一件で謀反の烙印をおされてしまってはどうしようもない。
「俺たちはこのまま部隊を編成して、一部を国に戻すつもりだがリーゼはこの後どうするつもりだ? 何だったらレガリアに来てもらっても構わんが」
「お言葉は嬉しいのですが、開戦となると国中の民が戦地の火が届かない地へと大移動するでしょう。今までは他の領地という事もあり手が出せませんでしたが、国がブランを敵と見なした今なら救い出す事に躊躇いはございません」
「フッ、流石アリスが気にかけているだけはある、俺は一旦国に戻るが騎士団の半数はリーゼに預けといてやる。民を助けるのに使ってやってくれ」
「ありがとうございます、このご恩はいつか必ず」
「その言葉は全てが上手く収まった時にもう一度聞かせてくれ。もうこちらには攻めてこないとは思うが、何かあればすぐに早馬を飛ばせ。ここからハルジオン領まではそんなにかからんからな、直ぐに駆けつけて来てやる」
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