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しおりを挟むシャーロットの居場所がわかったマッケンジー公爵は今後どうするつもりなのだろうか。
マックスは率直に聞いてみた。
「シャーロットに会って連れ戻すつもりですか?」
「……そうしたいと言えば?」
「お断りします。シャーロットの家族は私ですから。」
マックスがそう言えば、マッケンジー公爵は悔しそうな顔をした。
家族であることを先に放棄したのは公爵の方だ。今更遅い。
「あの子はお前しか頼れなかっただけだろう?」
「そうですね。最も頼られているという自信はあります。彼女は私を信頼し今は愛してくれている。それは彼女の意志です。強要したものではありません。」
シャーロットからの信頼は金のことでもわかる。
王家からの慰謝料の額を彼女は知らない。
それをマックスが管理していることがわかっていながら、何も言わない。
もし、マックスが持ち逃げしたとしてもシャーロットはマックスを責めないだろう。
自分に見る目がなかった。
そう諦めるだけだ。
それが人間不信に陥る結果に繋がろうとも。
もちろん、シャーロットを裏切る気などマックスには全くないが。
「公爵家で孤独に過ごし、王宮ではニコルソンを支えるために厳しい教育を詰め込まれたのに、そのニコルソンはシャーロットではなく他の女性を愛した。
彼女はあのままニコルソンと結婚しても執務だけをする孤独な日々になるだろうと諦めていたんです。
ですが、グレイソン殿下とアンネマリー皇女の婚約によって、シャーロットは自由を手に入れた。」
「お前との結婚はあの子の自由なのか?お前に縛り付けただけじゃないのか?」
確かにそう見えるだろう。
「公爵の捜索から逃れるために結婚に持ち込んだということは否定しません。既婚者になれば、グレイソン殿下の側妃になることなど不可能ですから。
ですが、先ほども言った通り、彼女は自分の意志で結婚を続けることを選びました。
独りでは手に入れた自由を楽しめない。楽しみを分かち合えるからこそ自由が楽しい、と。
シャーロットの幸せと自由は、私と産まれてくる子供のそばにある。そう思っています。」
マッケンジー公爵は諦めたようにため息をついた。
「……わかっている。すべてが今更だ。手遅れだ。私が捨てられたんだ。」
「そうですね。そして公爵は未だにシャーロットをナターシャ様に重ねて見ていると思います。
シャーロットがナターシャ様のお腹にいる時、公爵も産まれてくる子を楽しみに待っていましたよね?
ナターシャ様の死はシャーロットのせいではないし、シャーロットはシャーロットです。
私に嫉妬してシャーロットを奪おうとすることも間違いです。」
シャーロットにナターシャ様を重ね、捨てられたと嘆く。
そして自分ではない男がそばにいることが許せないと思っているその感情がおかしいと気づかなければならない。
そうでなければ、いくらシャーロットに謝罪しようと彼女の心に響くことは一生ないだろう。
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