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しおりを挟むそして、ダイアナの18歳の誕生パーティーの日が来て、ダニエルとの婚約を発表した。
既に手続きは済ませていたため、知っていた貴族は多いし、学園でもこの日が近づくにつれて徐々に広めていたから祝福の声しかなかった。
「おめでとう!お揃いの衣装、とっても素敵だわ。」
「ありがとう。派手じゃないかしら?」
「主役なんだもの。目立った方がいいわ。それと、あそこにいらっしゃる方々がそうよ。」
マリベルが教えてくれたのは、以前のダイアナが親しくしていたという夫人方だった。
ダイアナの記憶喪失を耳にしているから、彼女たちはダイアナが覚えていないことをわかっているため、親しげにしてこないのだろう。
彼女たちはダイアナの視線に気づいて、会釈をしてくれた。
「ありがとう。ご挨拶してくるわね。」
ダイアナとダニエルは彼女たちの方へと向かった。
「ダイアナ様、お誕生日、そしてご婚約、おめでとうございます。いいご縁に恵まれましたわね。」
「ありがとうございます。スカーレット夫人。イザベラ夫人。」
「お記憶はまだ?」
「ええ。残念ながら戻っておりません。お二方には妹のように可愛がっていただいていたと聞いております。覚えていないくて申し訳ございません。」
「かまいませんわ。学園を卒業されたら社交界でお会いできる日も多くなります。なんでも相談に乗りますわ。まぁ、あの殿下と違って新たな婚約者の方はダイアナ様を大切にしてくださるでしょうから安心ですけれども。」
ダイアナに寄り添うダニエルを見て微笑ましそうに、そして言葉に含みを持たせてそう言った。
「わたくし、何かご相談をさせていただいておりましたの?」
まさか、ジルベール殿下について?
「大したことではございません。殿下を愛せる自信がないとおっしゃるので、愛する必要などないと助言させていただいたくらいでしょうか。ダイアナ様は悩みが一つ減ったと喜んでおられましたわ。」
「まあっ!そんなことが。納得いたしましたわ。以前のわたくしなら、殿下を愛そうと努力していそうなのにそんな様子はなかったものですから、少々不思議に思っておりましたの。」
今のダイアナは、恋をするなら婚約者にするべきだと思っている。
以前のダイアナがジルベールに恋していなかったことで、考え方が違うと思ったが、どうにもダイアナらしくないという気もしていた。
婚約者だからと言って、必ずしも愛する必要はないと助言されたことで、ダイアナはその悩みから解放されて国とジルベールのために言われた仕事をしていただけらしい。
ダイアナはすっきりした気持ちになれた。
ダニエルも、納得したように頷いていた。
ダイアナの18歳の誕生パーティーと婚約発表は多くの祝福を受け、無事に終えることができた。
* * *
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