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しおりを挟む数日後、コリンと話をすることになった。
「プリム、久しぶりだな。」
「ええ。久しぶりね、コリン。面倒事に巻き込んでしまってごめんなさい。」
コリンとは学生時代から割と話す友人だった。
成績上位を争いながら、お互いに苦手なところを教え合ったりもしていた。
婚約者でもないのに呼び捨てなのは、友人として付き合っていたし婚約者だったクラレンスがいいと言い出したから。
「グレイブ家の跡継ぎは、さすがに私に戻ったわ。私も伯爵家を見捨てたいとは思っていないし。
手紙には責任を取ってあなたを私の婚約者にしろってあったけど、あれは冗談?本気?」
「本気だよ?どうせ今から婚約者を探すんだろう?なら俺でいいじゃないか。」
確かに?何年も婚約者だったクラレンスは伯爵家のことを勉強してくれる気もなかったけれど、コリンは父から領地のことについて学んでくれていたらしいし。
「まぁ、辺境で失恋しちゃったから、今は相手がいないわね。
だけど、あなた王城で働いているんでしょう?私、これから領地で暮らすつもりなの。」
「は?失恋?え?領地?どういうことだ?」
「失恋は失恋よ。辺境で付き合っていた人に浮気相手がいたの。
それで別れたところに、あなたや家族から手紙が来たから帰って来たの。
領地で暮らすっていうのはね、両親やチェリムと一緒にいたくないから。
何度も手のひらを返されたら、家族ごっこなんてやってられないわ。
だから、跡継ぎになる条件として、離れて暮らすことにしたの。
父もまだ爵位は譲らないでしょう?
仕事はある程度もう把握しているし、領地で仕事をしたものを王都に送ればいいでしょ?
補佐の仕事は離れていてもある程度はできるわ。
王都と領地。離れて暮らすのがちょうどいいの。
そうなると、王都で仕事をしているあなたと結婚するのは無理よ。でしょう?」
「わかった。じゃあ、仕事は辞める。一緒に領地に行く。」
「え?いいの?せっかく成績優秀で就職できたのに。」
学生時代、卒業後は文官として働くためにコリンは頑張って勉強していた。
コネではなく実力で就職できたのに。
「俺は次男で、継ぐ爵位がないから仕事を頑張ろうと思っていただけだ。
好きな女には婚約者がいたから、諦めていたしな。
だけど、その女は婚約を破棄した。
俺にも可能性があるかもって見合いに来たら、相手は妹で跡継ぎも妹になると言われた。
じゃあ意味がないと思って帰ろうとしたら、俺の頭が必要だと縋られた。
仕方なしに候補として残った。それに、姉であるお前が戻ってくるかもしれないと思ってな。
跡継ぎじゃなくなっても、プリムが一人のままなら結婚を申し込もうと思って。
何度か手紙に書いただろう?戻ってこいって。」
そう言えば確かに、最初の手紙で見合いに行ったら私じゃなくてチェリムだったって書いてあった。
それに、戻ってくる気はないのか?とも書いてあったわね。
辺境での生活に慣れた頃だったから、気楽さを楽しんでいた時期で、適当に返事をした覚えがある。
その後も何度か私が帰るのを待ってるような手紙が来ていたけど、チェリムの相手に疲れているのかと思っていた。
え?見合いの相手が私だと思って手を挙げたの?学生時代の好きな女って私だったってこと?
全然知らなかった。
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