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しおりを挟む何故か、リリスティーナよりも意気消沈している両親と兄と共に屋敷へと戻った。
申し訳ないが、再びミミの中に入れてもらっている。
母の中に入れていたら、数日はそれで過ごすことになっていた。
……母が、心の中で二人でおしゃべりしたいと言ったから。
でも、それは無理だった。
ミミと、両親、兄との違いは何だろう。
性別、年齢、魔力……。
護衛と御者、母の侍女にも入れなかった。
既婚、未婚、出産経験……。
(……ミミって未婚だけど閨事の経験はあるの?)
(お嬢様、真面目に聞いているのですよね?わかっています、わかっていますよ?乗っ取れる体の条件を考えておられるのですからね。……ミミは未経験でございます。)
(言いにくいことを聞いてごめんね、ありがとう。)
母も、母の侍女も既婚者で子供もいる。
同性のミミとの違いはその辺にありそうな気がする。
乙女が条件かどうかは、出産はしたことがない既婚者で試せばわかるだろう。
男性でも未経験者であればどうだろうか。
女性経験の有る無しを口にしにくいかもしれないので、子供なら試しやすいかもしれない。
それでもなんとなく、リリスティーナがこの魔力を授かった時と似た体にだけ、乗っ取ることができるのではないかと思い始めた。
つまり、女性。
そして、乙女。未婚でも男性経験のある女性は対象外。
年齢に関してはわからない。
ちなみにミミはリリスティーナよりも四歳年上である。
リリスティーナは両親にその考えを伝えた。
「なるほど。そうかもしれないな。だが念のために、男の子でも試してみよう。それとあとは様々な年齢の女性でも試してみる必要があるな。」
男性経験がない女性でね。
詳細は話さず、研究施設跡地にて集まってもらった人たちでリリスティーナは試してみた。
実際に体の中に入るまでいかなくとも、触れた瞬間に感じるものがあれば入れることに気づいたため、相手を驚かせることなく済ませることができるということもわかった。
結果、14歳・12歳・10歳・5歳の男の子は全員ダメだった。
やはり性別は女性でなければならないらしい。
50代、40代、20代、10代、8歳の女の子の中には入れた。
30代の女性に入れなかったのでこっそりと聞いてみると、男性経験が実はあるのにないと嘘をついていたことがわかった。
これにより、リリスティーナが乗っ取ることのできる体は、乙女の女性であると判明した。
「乙女の女性か。これはまた難しくなった。」
父は意識不明者の中から体を借りられないかと探し続けているが、条件に当てはまる女性となると更に探すのが難しくなる。
そもそも、意識不明者のまま看護されている者というのはそう多くない。
平民のように経済的余裕がなければ、見捨るしかない家族も多いだろうから。
反対に、貴族であれば屋敷内で隠してしまうため、尚更探しにくくなる。
となるとやはり、聖堂が建てられたら何人かの女性に協力してもらって日替わりで中に入って治癒する暮らしをすることになりそうだった。
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