貴方の側にずっと

麻実

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芳江

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次の朝早く成田空港に向かった芳江は
搭乗を待つ間『新撰組』の片割れ、近藤章太に電話する。

章太は体格の良さを生かして華道家となっている。
現代の華道は木の枝や幹を使ったりと大掛かりなので、男性の方が向いているようである。

「もしもし、近藤くん。おはよう。
秋に個展を開くんだよね、雑誌のインタビュー記事で知ったとこ。 で、場所は何処?」
「おう、榊。…新橋だ」
「……微妙だね。サラリーマンのおじさんばっかり来そうだわ」
「うるせ。銀座にかなり近い新橋だ」
「ハイハイ。じゃあ初日に行くわ。花束持って」
「馬鹿やろ。花の個展に花持ってくるやつあるか」
「あー、ごめんごめん。じゃあそのかわりに絹子と行くから。宜しくね」
「おいっ!おいっ!」

狼狽える章太に構わず電話を切り、思いを巡らす。。。

「近藤章太は絹子のことが好きだったわ。今でも独身なのはそのせいかな?
そろそろ花を咲かせてもいい頃だよね」

四年もW不倫するようなろくでもない夫と別れて、絹子には幸せになって欲しいと願う芳江である。

芳江は絹子と孝介のことをまだ知らない。



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