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第四章:非法制裁 ― Death Sentence ―
(ⅲ)
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「『小坊主』さんッ‼ どうしたのッ⁉」
レナは、横で倒れかかっているライダースーツにヘルメットの男に声をかける。格好は似てるが……多分、昼間の男じゃない。
「その人を離しなさいッ‼」
メガネっ娘が声をあげた。あ……まずい……こいつらに離せとか言うと……。
「これでいいのかッ‼」
今村の叫びと共に、もの凄い勢いで「斧」が回転しながら宙を飛び、そして……。
「うわっ‼」
「えっ?」
メガネっ娘と、「ニワトリ」男は、身を屈めて、何とか「斧」を避けたが、「斧」の刃の部分は、俺達が乗って来たトラックのコンテナに突き刺さった。
その一瞬前に、俺は、「斧」の柄から手を離していた。
そして、あの異形の「天使」の姿は消えていた。
「これが、あんたの実力だ……。その『水城』を着装てても、その程度だ。何をしに来たんだ? 死にに来たのか?」
「おい、そっちが年下だろ‼ その口のきき方は……」
「あのなぁ、あんたの妹と弟を助けられても、肝心のあんたが死んだら、何にもならないだろッ‼ あんたの妹や弟が、折角、家に帰った途端に、あんたの葬式かッ⁉ そうなりたくないなら、家に帰って寝てろッ‼」
「だから、年上に『あんた』って……そんな口の聞き方じゃ……どんな正論でも、誰も説得出来な……」
「生きるか死ぬかの話なのに、何、くだらない事にこだわってんだよッ‼ あと、SNS上の間抜けがやるような反論しか出来ないのか、あんたはッ‼ アイツが言ってた通りだ。あんたは、底抜けの馬鹿だ。アイツがあんたにキツい事言った時に、少々、同情した俺も同じ位の馬鹿かも知れないけどな。あんたが馬鹿だと見抜けなかった」
「いい加減にしろッ‼」
「いい加減にして下さいッ‼」
レナとメガネっ娘の意見が偶然にも一致した。
その時、レナや今村達に、何かの無線連絡が入ったようだった。レナ、今村、もう1人の男は、口々に「えっ?」「何?」「どう言う事?」とか言っている。
「とりあえず、俺が応援に行きます」
「判った。お願い」
今村は、レナにそう言うと、狼男の姿のまま近くに有ったバイクに飛び乗り走り去っていった。
「……おい……何で、俺にはタメ口で、レナには敬語なんだ?」
「それよりも……何をするつもりなの?『靖国神社』が……」
「パワーローダーを出して来た事は知ってる。でも、今度のは有人なら……操縦士を呪殺出来る筈だ」
「はぁ、知ってたんだ……。だけど……操縦士が何者かは知らないでしょ」
「えっ?」
「何?」
「どう云う事ですか?」
俺と「ニワトリ」男、そして、メガネっ娘は、ほぼ同時にそう言った。
「あのパワーローダーを操縦してるのは……おそらく中学生ぐらいの女の子……。仁愛ちゃんぐらいの齢を子を呪殺するつもり?」
えっ? おいおい……待て……流石に……それは……。
「なら……可哀そうだが……殺してやるのが情けだ」
ちょっと待て、おい、「ニワトリ」男、何を言ってる。
「もし、その操縦士が……女の子をパワーローダーに乗せて戦わせる見世物に使われてる子供なら……ロボトミー手術をされている可能性が高い……。助けても、元の生活には絶対に戻れんぞ……。自分の意志を奪われている以上な……。仮に、助け出して、家族の元に返しても……家族がツラい想いをするだけで……その後も家族の負担になるだけだ」
そ……そう言えば……あのチビのメスガキが……そんな事を言っていた……。いや……待て……仁愛も、その「見世物」の操縦士の候補なら……。
「行くぞ……2人とも……。俺達の手で……哀れな子供を……楽にしてやろう」
レナは、横で倒れかかっているライダースーツにヘルメットの男に声をかける。格好は似てるが……多分、昼間の男じゃない。
「その人を離しなさいッ‼」
メガネっ娘が声をあげた。あ……まずい……こいつらに離せとか言うと……。
「これでいいのかッ‼」
今村の叫びと共に、もの凄い勢いで「斧」が回転しながら宙を飛び、そして……。
「うわっ‼」
「えっ?」
メガネっ娘と、「ニワトリ」男は、身を屈めて、何とか「斧」を避けたが、「斧」の刃の部分は、俺達が乗って来たトラックのコンテナに突き刺さった。
その一瞬前に、俺は、「斧」の柄から手を離していた。
そして、あの異形の「天使」の姿は消えていた。
「これが、あんたの実力だ……。その『水城』を着装てても、その程度だ。何をしに来たんだ? 死にに来たのか?」
「おい、そっちが年下だろ‼ その口のきき方は……」
「あのなぁ、あんたの妹と弟を助けられても、肝心のあんたが死んだら、何にもならないだろッ‼ あんたの妹や弟が、折角、家に帰った途端に、あんたの葬式かッ⁉ そうなりたくないなら、家に帰って寝てろッ‼」
「だから、年上に『あんた』って……そんな口の聞き方じゃ……どんな正論でも、誰も説得出来な……」
「生きるか死ぬかの話なのに、何、くだらない事にこだわってんだよッ‼ あと、SNS上の間抜けがやるような反論しか出来ないのか、あんたはッ‼ アイツが言ってた通りだ。あんたは、底抜けの馬鹿だ。アイツがあんたにキツい事言った時に、少々、同情した俺も同じ位の馬鹿かも知れないけどな。あんたが馬鹿だと見抜けなかった」
「いい加減にしろッ‼」
「いい加減にして下さいッ‼」
レナとメガネっ娘の意見が偶然にも一致した。
その時、レナや今村達に、何かの無線連絡が入ったようだった。レナ、今村、もう1人の男は、口々に「えっ?」「何?」「どう言う事?」とか言っている。
「とりあえず、俺が応援に行きます」
「判った。お願い」
今村は、レナにそう言うと、狼男の姿のまま近くに有ったバイクに飛び乗り走り去っていった。
「……おい……何で、俺にはタメ口で、レナには敬語なんだ?」
「それよりも……何をするつもりなの?『靖国神社』が……」
「パワーローダーを出して来た事は知ってる。でも、今度のは有人なら……操縦士を呪殺出来る筈だ」
「はぁ、知ってたんだ……。だけど……操縦士が何者かは知らないでしょ」
「えっ?」
「何?」
「どう云う事ですか?」
俺と「ニワトリ」男、そして、メガネっ娘は、ほぼ同時にそう言った。
「あのパワーローダーを操縦してるのは……おそらく中学生ぐらいの女の子……。仁愛ちゃんぐらいの齢を子を呪殺するつもり?」
えっ? おいおい……待て……流石に……それは……。
「なら……可哀そうだが……殺してやるのが情けだ」
ちょっと待て、おい、「ニワトリ」男、何を言ってる。
「もし、その操縦士が……女の子をパワーローダーに乗せて戦わせる見世物に使われてる子供なら……ロボトミー手術をされている可能性が高い……。助けても、元の生活には絶対に戻れんぞ……。自分の意志を奪われている以上な……。仮に、助け出して、家族の元に返しても……家族がツラい想いをするだけで……その後も家族の負担になるだけだ」
そ……そう言えば……あのチビのメスガキが……そんな事を言っていた……。いや……待て……仁愛も、その「見世物」の操縦士の候補なら……。
「行くぞ……2人とも……。俺達の手で……哀れな子供を……楽にしてやろう」
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