悲報 スライムに転生するつもりがゴブリンに転生しました

ぽこぺん

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第146話 希望の光1

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わたしたちが知らないうちにこの国、いや大陸に存続の危機が迫っていたゴブ
星全体に対するここの大陸と人口の割合は知らないが一つの大陸の人類が滅亡するって結構な歴史的な大ごとではないのだろうか?

「えっ、あっ、はい!?本当ですか?それは心強いです!まさか生きているうちにこんな状況に巡りあうなんて光栄です!ええ、はい、今すぐに伝達いたします」

オタさんが興奮と緊張感の交じった声で誰かと通信している
そして世界樹が淡く輝き、近くにいたわたしたち全員に聞こえる声が流れる

「あー、あー、こちらは観測者オタです、セレスティア様からの緊急連絡です、この度の瘴気噴出を災害レベル5と認定いたしました、従ってこれより先の対処として眷属神の顕現を許可します、現地におきましてはそれぞれの信仰する眷属神の祝福と加護を確認し、速やかに対処をお願いいたします・・・繰り返します、この度の・・」

「ゴブー」(なんだか眷属神が助けてくれるようだゴブ)

「ちょ、ちょっと!これはすごいことですわ、ミセッティ!私たちが日々信仰している神々が敬虔なる信徒の危機に駆けつけてくださるなんて、まさに伝説、神話の始まりのようですわね!」

アイラお嬢様が大興奮している、そんなに信心深いようには見えなかったがそれでも女神セレスティア様の創造されたこの世界では皆に根強い信仰があったんだな
少し手遅れ感もあるが大規模災害に見舞われた現地に自衛隊が派遣されるような感じなのだろうか・・・一気に状況が好転する希望が見えてきたゴブ

そして世界樹を通して全世界に神々の降臨の様子が一斉に画像付きで配信された
オタさん、いい仕事っぷりだゴブ、こういうのはまず視覚に訴えるのが効果的だし
教会で見た女神像のまわりを守護していた5柱の神像そのままのお姿だ
これまでもごくたまに信心深い人の前に顕現していて言い伝えで割と正確に神像は作らていたらしい
・・・創造神セレスティア様だけは神託の時には光輝いてお姿を直視出来ず、各地方で解釈が違って若干のお姿の相違があるらしいが
わたしが以前コスタリア家の浴場に作成した正確な女神像もいつの間にかアダルティな大人っぽい姿に変更されてしまったからな

『我こそは戦神アレス!我の信奉者よ、今こそ戦いの時なり!我の加護を受け目の前の敵を打ち滅ぼせ!』

古代ギリシャの戦士風の出で立ちをした大男が鬨の声をあげる
おお~、まさにこの危機的状況に士気を高めるうってつけの神様だゴブ
奥方様とカタリナさんやコスタリア家のメイドさん達を淡く光る蒸気のようなものが立ち上がる
・・・皆さん戦神の信奉者だったんですね、まぁ聞くまでもなかったけど

「おほほほ、素晴らしいですわ、この力のみなぎり!それに高揚感!今からでもダンジョンに乗り込んで魔物を切り刻みたい衝動にかられますわね!」

あかん・・・平常時でさえ脳筋なのに完全に狂戦士化されていますわ
ある意味この状況では一番必要な加護かも知れないけれど

『パミラだ、信奉者の皆には日々の努力に報いる祝福と加護を授ける!森と家族を守るためおおいにその力を振るうといい』

ギリシャ時代かっていう薄着に弓矢を持った凛々しいお姉様が祝福してくれる
狩猟神パミラ様だな、狩りと自然の守護神だというから加護も役に立ちそうだ

『やっほー!みんな魔法の研究成果を試す時がやってきたよ~こんな時だけでも部屋に籠ってないで魔法の存在を知らしめちゃってね~私からのありったけの祝福と加護を頑張り屋さんのあなたにあげちゃう!存分に楽しんじゃってちょうだい』

魔法の担当神ミスティア様らしい・・・軽いな・・・コギャルかアイドルか!?
一部では人生の全てを捧げるほどの熱狂的な信奉者がいるらしい

『ほっほっほ、皆の衆、いつもは熱心な信仰を感謝しとるぞ、この危機的な状況でもあきらめずに明日を信じるのじゃ』

なんだか人柄の良さそうな恰幅のいいおじさんが皆を励ます
商業神ゴルマン様のようです
今回は戦争に近いから祝福と加護に直接的な効果は薄いのかな?

『・・・知識、授ける、少しは役に立つ・・・』

最後に言葉少なく祝福を与えてくださったのは知識と学問の神、ロフマン様らしい
大人しそうで目立たないけど知識や学問ってじつは一番重要だよな
アイラお嬢様が淡く水色に輝き蒸気のようなものに包まれる
お嬢様、脳筋一族の中で知識を尊ぶとは・・・さすがですね!

「わ、わたしはあまり体を動かすのは得意ではありませんから」

自分の信仰がこう目に見える形で現れるのは意外に恥ずかしいのかも知れない

『ククク、この世界に息づく魔物たちよ、その身に宿る暴虐を解き放つ時だ、野生の本能を目覚めさせてやる、思う存分暴れてこの世の理を取り戻せ』

なんだかあぶねー奴がいると思ったらわたしの体が紫色の光に覆われてきたゴブ

「うわ~これは忘れ去られし魔物の神べリオス様だね~人間社会ではさすがに信仰はほぼされていないけど獣人やオークの集落では根強い信仰があるよ」

オタさんが説明してくれる、隠された眷属神ってかっこいいじゃん!
セレスティア様は魔物もこの世界の一部で役割を担っているといっていたからな
今回の危機は人間も亜人種も魔物も一丸となって対応するのだ!

ということはこの大陸に生きる全ての生きとし生ける者に祝福と加護が授けられたといっても過言ではないはず
これだけの神々に祝福と加護を与えられて底上げされた人類に負けという結末はあり得ないゴブな!もはや勝ち組へと一直線ゴブ!

「ゴブ」(ところでオタさん、各神々の祝福と加護にはどんな効果があるゴブ?)

「あはは、そこ気になるよね~セレスティア様から詳細が送られてきているよ、各眷属神の祝福と加護は以下の通りですってね!」

戦神アレスの加護
・武具の修練度 小UP
・スタミナ回復速度 中UP
・HP回復 中UP
・士気向上 大UP
・状態異常耐性 大UP
・痛覚鈍化、眠気減少、性欲増進

うわ~、そのまんま狂戦士化まっしぐらですな~でも戦場では一番役に立ちそう
眠気減少、性欲増進の副作用が恐いけど・・・もはや獣じゃないか

狩猟神パミラの加護
・飛び道具の命中率 大UP 
・急所への命中率 大UP
・気配察知能力 中UP
・隠密能力 中UP

すげーすげ~!これは狩人の能力底上げに滅茶苦茶に効果あるんじゃないか
すごいゴブ~これは信仰し続けた甲斐があったと信奉者は大興奮ゴブな

魔法神ミスティアの加護
・魔力 小UP
・MP回復 中UP

あ、うん・・・微妙だけどいいんじゃないかな
魔力とMPは魔法を使ううえで非常に重要ですし~・・・助かるよね?
・・・神様の格がまだ低いのかな?

『おい~こらー!そこの緑のちっこいの!何か失礼なこと考えているんじゃないでしょーね~あたしたちは害意と侮蔑の思考には敏感なんだからね~呪うよ?』

「ゴ、ゴブゥ~」(そんなこと考えてないゴブ!ありがたや~ありがたや~)

ふぅ~あぶねぇ!下級でも神は神だろうし馬鹿にしてはいけないゴブな

『マジで呪うよ?下痢が止まらなくしてほしい?』

次は商業神様ゴブ~!!

商業神ゴルマンの加護
・運 大UP
・親、子への運 小UP

おお~、この世界での運が何をもたらすかは不明だがこれはすごいじゃないか
しかも身内が信仰していると相乗効果で運が爆上がりってやばいぞ
商売繁盛間違いなしですね!・・・平穏な日常なら
役に立つのか!?この危機的な状況で商売繁盛とか

知神ロフマンの加護
・翻訳(あらゆる言語の理解)
・記憶(祝福中に記憶した知識は忘れない)

すごい・・・すごいけどお嬢様のスキルはすでに翻訳なんです!
しかもこの緊急時にはほぼ役に立たない気がするゴブ
これも平時にあったらすさまじい祝福だとは理解できるが・・・惜しいゴブ
あとは魔物の守護神べリオス様か、おおいに期待だゴブ

獣神べリオスの加護
・次代の子供能力値 極小UP
・生後3か月の生存率 小UP

「ゴブー!」(てめー、ふざけてるのか!次の世代が強くなってどうするゴブ!)

しかも極小って今までで一番しょぼいじゃね~か
わたしの期待に膨らんだテンションを返せゴブ!

「いや、生涯のサイクルの短い魔物にはこれは絶大な効果があるんじゃないか?信仰が厚いのも分かる気がするよ、次の世代、さらに先の世代に自分達の種族の明るい繁栄した未来が待っているって希望があるよね?」

オタさんが慌ててフォローを入れてくるがまだ納得できないゴブ
そりゃ人間社会では忘れ去られるわな・・・死ぬ間際に改宗してもいいかもしれんが

「ちなみに人によって加護の上昇率に若干の違いが出るらしいよ?その差は信仰し続けた期間と願いの強さだってさ」

べリオス様・・・余計にダメじゃん、一生願い続けて効果が出るのが何世代後だよ
まぁわたしたち魔物関係はとりあえずどうでもいいゴブ
ここは主戦力である人間様に頑張ってもらって平穏を取り戻してもらうゴブ

「これは・・・まずいかも知れませんね」

カタリナさんが顔色がすぐれない様子で奥方様と見つめ合っている

「ゴブー」(何がまずいゴブ?アレス様の加護でビシっとスタンピードの制圧ゴブ)

「ミセッティ、私たち軍閥派閥と一部騎士達はアレス様の信奉者が多いけど、この国、いえ大陸中で信仰を集めているのは創造神セレスティア様は別格として商業神ゴルマン様がぶっちぎりの一位よ」

「田舎ではいまだ狩猟神の信仰が厚い地域もあるそうですが国民の99%は商業神ゴルマン様ね、魔法神ミスティア様、知神ロフマン様も神像があるのは知っているけど信仰するまでは・・・っていうのが正直なところなのです」

「まぁ、平穏な時代が500年続けば戦いの神より商業の神様が人気になってくるのは時代の流れでしょうがないかと」

な、なんですと~それではせっかく戦神や狩猟神など戦闘に特化してそうな神様が降臨していただいたのに加護を得るのは極々わずかな物好きだけってことですか

生き残る気があるのか!?この世界の住人はよぉぉ~!
・・・ってわたしの元の現代日本も同じだった気がするゴブ
一般的な価値観からいうと武道やスポーツは趣味の世界でお金を稼ぐ方が手っ取り早く幸せになれる道だったからなぁ・・・
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