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第二部「ハルコン青年期」
46 サスパニア出張旅団、フォリア山国境付近まで前進する_03
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* *
いやぁ、……。まさに最強の布陣だね。
ハルコンは指揮車の天井の蓋を開け、上半身を乗り出して四囲を見る。
すると、前方にも後方にも、数多くの衛兵、騎兵、傭兵らが整然と列をなし、フォリア山に向けて前進していた。
幸いなことに、今回のサスパニア出張旅団には、手練れの者が多くいる。
先ずファイルド国内で今や名士扱いされている、中年の一級剣士。先の大戦で多くの戦果を挙げたことから、周辺各国にもその名を轟(とどろ)かせている大剣豪だ。
そして知る人ぞ知るのが、弓使いの女エルフ。彼女は遠距離射撃を得意とし、必ずや獲物を仕留めるという。
更には、今や引退して事業経営に携わってはいるものの、まだまだ現役には引けを取らない腕前の元女盗賊。彼女はハルコン自らが身辺の護衛を依頼したものだから、そのやる気たるやかなりのもの。
これまでに挙げた3名は、いずれもハルコンが赤ん坊の頃に女神様によって配置された、凄腕のNPC達だ。
ホンと、頼もしい限りだ。この度の旅団は、圧倒的だねぇと、……。ハルコンはしみじみと思った。
「ハァ~ルゥコン。ちゃぁ~んと、私もその数に入れてくれているのかなぁ?」
そう言って、にゅっと顔を出してくる「半次郎」さん。
「もっちろぉ~んですよぉ!」
「ホンとかなぁ?」
そう言って、ニシシと。
まるで普通の少女のように、あどけなく白い歯を見せて笑う「半次郎」さん。
でも、実を言うと、……さ。ハルコンは、自身よりも若干年上の彼女の、……その戦闘力について、未だ計り切れずにいた。
サスパニアの首相を務める石原中佐さんらによると、「半次郎」さんは、旧軍の中でも最強と怖れられた、凄腕の殺し屋だというのだが、……。
でも、その一見水面のように静かな瞳の奥底に、一体どんな修羅が潜んでいるのかと思うと、ハルコンはそら恐ろしい気がしてきた。
そろそろ、旅団がフォリア山の中腹に差しかかった頃のことだ。
ハルコンは、なおも車両の天井から上半身を出して警戒に当たっていると、……。
一迅の風が、ハルコンと「半次郎」に向けて吹いてきたのだ。
「……」
「ハルコン。くるよ、大物っ!」
「えっ!?」
ハルコンは、「半次郎」が笑顔で薄い下唇を舌で舐めるのを見て、瞬時にゾクリとした。
すると、指揮車の中から女占い師が「ハルコン様っ、きますっ! 至急全団員に緊急警戒をお願いしますっ!」と、金切り声で叫んだ。
「えっ!?」
更には、旅団の各所から、ざわざわと警戒する声が沸き立ってきて、……。
次の瞬間。
「「ウォォォ~~~~ッッンッ!!」」
大型獣人のゴリコとトラネルが天に向けて咆哮すると、全団員が一気に緊急警戒態勢に入っていった。
いやぁ、……。まさに最強の布陣だね。
ハルコンは指揮車の天井の蓋を開け、上半身を乗り出して四囲を見る。
すると、前方にも後方にも、数多くの衛兵、騎兵、傭兵らが整然と列をなし、フォリア山に向けて前進していた。
幸いなことに、今回のサスパニア出張旅団には、手練れの者が多くいる。
先ずファイルド国内で今や名士扱いされている、中年の一級剣士。先の大戦で多くの戦果を挙げたことから、周辺各国にもその名を轟(とどろ)かせている大剣豪だ。
そして知る人ぞ知るのが、弓使いの女エルフ。彼女は遠距離射撃を得意とし、必ずや獲物を仕留めるという。
更には、今や引退して事業経営に携わってはいるものの、まだまだ現役には引けを取らない腕前の元女盗賊。彼女はハルコン自らが身辺の護衛を依頼したものだから、そのやる気たるやかなりのもの。
これまでに挙げた3名は、いずれもハルコンが赤ん坊の頃に女神様によって配置された、凄腕のNPC達だ。
ホンと、頼もしい限りだ。この度の旅団は、圧倒的だねぇと、……。ハルコンはしみじみと思った。
「ハァ~ルゥコン。ちゃぁ~んと、私もその数に入れてくれているのかなぁ?」
そう言って、にゅっと顔を出してくる「半次郎」さん。
「もっちろぉ~んですよぉ!」
「ホンとかなぁ?」
そう言って、ニシシと。
まるで普通の少女のように、あどけなく白い歯を見せて笑う「半次郎」さん。
でも、実を言うと、……さ。ハルコンは、自身よりも若干年上の彼女の、……その戦闘力について、未だ計り切れずにいた。
サスパニアの首相を務める石原中佐さんらによると、「半次郎」さんは、旧軍の中でも最強と怖れられた、凄腕の殺し屋だというのだが、……。
でも、その一見水面のように静かな瞳の奥底に、一体どんな修羅が潜んでいるのかと思うと、ハルコンはそら恐ろしい気がしてきた。
そろそろ、旅団がフォリア山の中腹に差しかかった頃のことだ。
ハルコンは、なおも車両の天井から上半身を出して警戒に当たっていると、……。
一迅の風が、ハルコンと「半次郎」に向けて吹いてきたのだ。
「……」
「ハルコン。くるよ、大物っ!」
「えっ!?」
ハルコンは、「半次郎」が笑顔で薄い下唇を舌で舐めるのを見て、瞬時にゾクリとした。
すると、指揮車の中から女占い師が「ハルコン様っ、きますっ! 至急全団員に緊急警戒をお願いしますっ!」と、金切り声で叫んだ。
「えっ!?」
更には、旅団の各所から、ざわざわと警戒する声が沸き立ってきて、……。
次の瞬間。
「「ウォォォ~~~~ッッンッ!!」」
大型獣人のゴリコとトラネルが天に向けて咆哮すると、全団員が一気に緊急警戒態勢に入っていった。
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