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第一部「ハルコン少年期」
35 王立学校祭 その2_10
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* *
「ねぇ~っ、ハルコン。やっぱり、引き受けちゃうんだ?」
ミラの言葉に、反抗的な意志を感じ取ったのか、シルファー先輩は笑顔のまま、少しだけ眉をピクリとさせた。
兄姉様やステラ殿下は、ここで波風が立ってしまった場合どうすべきか戸惑ったようで、ミラとシルファー先輩のどちらの表情も窺っていた。
さて、……と。なら、私はミラにどう答えるべきかなぁと、ハルコンは思った。
「まぁね。私は王国の貴族だし、……。ましてや形式的とはいえ、子爵位を国王陛下より賜っている身だからね。だったら、断れないかなぁ、……」
ミラの言葉に、こちらは少しだけ渋った顔を作って頷いた。
「まぁ、……そうなんだけどさぁ」
そう言って、ミラも同じく頷くのだが、……。
でも、どこか納得がいかないのか、眉間に少しだけ皺を寄せている。
「あらぁ~っ、ミラは兄様のサークルにハルコンが参加するのが不本意なのかしら?」
隣りからサリナ姉がミラの表情を覗くように、上目遣いで訊ねてきた。
すると、他のメンバー達も同様に、ミラが何と答えるのか興味深そうな顔で見つめている。
「はい。ハルコンは、今やこの国にとって特別な存在です。おそらく近隣諸国いずれでも、同様にお考えになることでしょう!」
ミラのその言葉に、ステラ殿下も「そうですわね」と、ひとつ頷かれた。
「ですけど、ハルコンが参加してくれたら大会がとても盛り上がりますし、……。何より、上兄様(第一王子のこと)がお望みとあらば、こちらはそれに応えたいというのが人の心ですので!」
シルファー先輩は、笑顔だけどきっぱりとした口調でこう仰った。
なるほど。先輩はこの場合、心とか情けとかそういった部分で説得しようとされるのかと、……なかなか手強いなぁと、ハルコンは思った。
でも、ミラも口喧嘩では負けていなかった。
「殿下ぁ、そんなことをして、もしハルコンがこの世界からいなくなってしまったら、どうされるおつもりですか?」
シルファー先輩に対し、この「殿下」という呼び方を、ミラはめったに使わない。
この場合、相当ミラの腸が煮えくり返っていることが、自ずと想像できた。
ミラの珍しく反抗的な態度に、豪胆なシルファー先輩も、一瞬タジタジの様子だ。
「そんなつもりでは、……。私はただ、ハルコンが如何に素晴らしいか、広く皆さんに知って貰いたかっただけなんです」
「それって、殿下にとって都合のいいハルコンってことですよね?」
「何ですって!?」
もうそろそろ限界かな?
これ以上放っておくと、よからぬ空気になりそうだなぁと、ハルコンは思った。
「え~と。私なら構いません。兄達のサークル主催の演武会決勝、ご要望とあらばいくらでも参加しますよ!」
とりあえず、これ以上空気が悪くならないよう、なるべく穏やかに、明るく快活に返事をするよう心がけてみた。
「「えっ!?」」
すると、シルファー先輩もミラも、こちらの表情をじっと窺ってきた。
「だって、セイントーク流合気術がちゃんと行われているのか、私としても大変気になりますから。むしろ、こちらからお願いしたいくらいでしたので!」
その言葉にミラも納得したのか、……「なるほど!」と呟くと、素直に鉾を収めたようだ。
「ねぇ~っ、ハルコン。やっぱり、引き受けちゃうんだ?」
ミラの言葉に、反抗的な意志を感じ取ったのか、シルファー先輩は笑顔のまま、少しだけ眉をピクリとさせた。
兄姉様やステラ殿下は、ここで波風が立ってしまった場合どうすべきか戸惑ったようで、ミラとシルファー先輩のどちらの表情も窺っていた。
さて、……と。なら、私はミラにどう答えるべきかなぁと、ハルコンは思った。
「まぁね。私は王国の貴族だし、……。ましてや形式的とはいえ、子爵位を国王陛下より賜っている身だからね。だったら、断れないかなぁ、……」
ミラの言葉に、こちらは少しだけ渋った顔を作って頷いた。
「まぁ、……そうなんだけどさぁ」
そう言って、ミラも同じく頷くのだが、……。
でも、どこか納得がいかないのか、眉間に少しだけ皺を寄せている。
「あらぁ~っ、ミラは兄様のサークルにハルコンが参加するのが不本意なのかしら?」
隣りからサリナ姉がミラの表情を覗くように、上目遣いで訊ねてきた。
すると、他のメンバー達も同様に、ミラが何と答えるのか興味深そうな顔で見つめている。
「はい。ハルコンは、今やこの国にとって特別な存在です。おそらく近隣諸国いずれでも、同様にお考えになることでしょう!」
ミラのその言葉に、ステラ殿下も「そうですわね」と、ひとつ頷かれた。
「ですけど、ハルコンが参加してくれたら大会がとても盛り上がりますし、……。何より、上兄様(第一王子のこと)がお望みとあらば、こちらはそれに応えたいというのが人の心ですので!」
シルファー先輩は、笑顔だけどきっぱりとした口調でこう仰った。
なるほど。先輩はこの場合、心とか情けとかそういった部分で説得しようとされるのかと、……なかなか手強いなぁと、ハルコンは思った。
でも、ミラも口喧嘩では負けていなかった。
「殿下ぁ、そんなことをして、もしハルコンがこの世界からいなくなってしまったら、どうされるおつもりですか?」
シルファー先輩に対し、この「殿下」という呼び方を、ミラはめったに使わない。
この場合、相当ミラの腸が煮えくり返っていることが、自ずと想像できた。
ミラの珍しく反抗的な態度に、豪胆なシルファー先輩も、一瞬タジタジの様子だ。
「そんなつもりでは、……。私はただ、ハルコンが如何に素晴らしいか、広く皆さんに知って貰いたかっただけなんです」
「それって、殿下にとって都合のいいハルコンってことですよね?」
「何ですって!?」
もうそろそろ限界かな?
これ以上放っておくと、よからぬ空気になりそうだなぁと、ハルコンは思った。
「え~と。私なら構いません。兄達のサークル主催の演武会決勝、ご要望とあらばいくらでも参加しますよ!」
とりあえず、これ以上空気が悪くならないよう、なるべく穏やかに、明るく快活に返事をするよう心がけてみた。
「「えっ!?」」
すると、シルファー先輩もミラも、こちらの表情をじっと窺ってきた。
「だって、セイントーク流合気術がちゃんと行われているのか、私としても大変気になりますから。むしろ、こちらからお願いしたいくらいでしたので!」
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