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番外編 クルミ
アイラ母さんのトキメキ つむぎside
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秋を連れてお母さんのお店にティラミスを届けにいく。ティラミスはお母さんの大好物。陶器の大きな蓋付きの入れ物に沢山作った。
「母上、アイラちゃんの家でゆっくりお茶して帰ろう」
14になった秋はクロム君やレスター程ではないけれど既に私の背を追い抜いた。
めんどくさそうではあるけれど一応護衛としてついてきてくれている。
脇にさしたやけに長い刀にダルそうに手を乗せて。
「そのつもり。今日の差し入れは秋も好きなティラミスだもんねぇ」
「ん」
早くたべたいんだな、これは。まだまだ可愛い。
「テト、ありがとう、お店の前でいい子にしててね」
秋もテトに乗れるので私は息子タクシーでどこにでもいける。
クルミは一人で乗馬はできるけれど私を乗せるのは怖いらしい。
「秋は天馬、いらないの?沢山いるのに」
レスター達が大きくなる間に、離れの天馬達は嘘みたいに沢山子供を産んだ。
テトとルルの間にも二頭。
リンネットちゃんなんて四頭も産んだ。
他にも、沢山。
わりとほとんどが自由に過ごす事を選んで乳離れした後は天空領ですごしている。
「いらない。世話が面倒」
「クルミがしてくれるんじゃない?」
「うーん、テトならもらう」
テトが鼻で笑うようにブルンと嘶いたので笑ってしまう。
男の子達は軍部に所属しているからそちらの仕事がわりとある。
学園以外にどこにも所属してないクルミは暇かというとそうでもない。
王族の姫としてのマナーやレッスンが詰め込まれている。
私みたいに何もしなくていいのかと思いきや、陛下もリヒト様も当然のようにクルミに淑女教育を施してる。
————「出てお行き!!!」
店のドアが目の前でバンっっと開いて
お母さんの怒鳴り声にぼんやりとしていた思考が現実に戻される。
何ごとかとお店を覗くと、お客さん?なのか30代ぐらいの夫婦と——小さな小さなワニの子供達。20匹ぐらいいるだろうか。夫婦それぞれがつる籠をもち、その中にわちゃわちゃといる小さなワニと、床を走り回るワニ。ワニ獣人って感じではなく、完全にワニ。体長15センチぐらいのミニサイズワニがお母さんのお店を縦横無尽に駆け回っている。
「そんな!母さんっ!また一緒に住めるんだぞ!?」
こっちはちゃんとワニ獣人の男の人。目はワニのそれで、腕に緑の鱗がある。お母さんと一緒。
「私の店を汚すんじゃあないよ!あんたらとなんか死んでもごめんだね!」
「お義母さん!可愛いでしょう?あなたの孫なのですよ!?」
ワニ獣人の女の人もお母さんに懇願するように叫ぶ。
「母上、あれ、アイラちゃんの息子」
「えぇっ!?」
秋は匂いでわかるらしい。緑の短髪のわりとひょろっとした人。
「どうせ子守要員だろ!私は本当に子育てを間違ったよ!」
「全員が大人になれるわけじゃない!!母さんだって孫が可愛いだろ!?助けてくれよ!孫といられるんだぞ!?そうだ!店が大事ならここにみんなで住もう!そうだよ、それがいい!」
何の話だろう……
お母さんは怒っているし、息子さん夫婦は懇願してる風。
「母上、ワニ獣人は多産だけど、子ワニは弱過ぎて病やら怪我やらでどんどん死ぬんだ。残るのは多くても五人ぐらいかな」
「えぇ…………!」
そんな悲しい事想像もできない。
自分の子が、自分の前でどんどん亡くなるなんて。
お母さんの店は大通りに面しているから通りは何ごとかと人が集まってきて騒然としてしまっている。
「テト、天空領に行ってていい。後で呼ぶ」
秋がテトを撫でながら言い、
テトも低く鳴いて応えてから空に飛んだ。
え?呼べるの?配車なんてできるの?便利すぎない?
「早く出ておいき!!!!商売の邪魔だよ!!」
「母さん、そんなに怒らないでよ、今度こそここで仲良くやろう!リズもこの店が気に入ったみたいだし!」
「お義母さん、こんなに素敵なお店なら、もっと早く言って下されば良かったのに……!孫を見せにきて正解でしたわ?可愛いでしょう?お義母さんそっくりで…………」
噛み合ってない会話のキャッチボール?投げつけ合いに唖然としていると、秋が低い声をだす。
「孫は僕らだよ」
私達に気がついた息子さんが、体裁が悪いと思ったのかツカツカとドアに近づきお母さんを横に突き飛ばし、そのままドアを閉めようとした。
した————んだけど、光みたいに動いた秋によってお母さんは突き飛ばされる寸前に抱き上げられ、部屋の中には転がる息子さんの首に片膝を付いて刀の鞘を押し付けてるレスターと、それをやや後ろで見守るクロム君がいる。え、いきなり息子集合した?
「アイラちゃん平気?母上の所にいてね、クロム兄様の後ろ。1番安全だから」
よろけるお母さんを私に託して、レスターのそばに歩み寄る秋になんと言ったらいいのかわからない。
えぇ、喧嘩?
「おまえ如きが俺の大母上に触れる事は許さん」
れ、レスター!?お仕事モードのリヒト様そっくりだよ!?
じゅ、15歳って怖い!
「わ、私は実の息子です!!!母がお世話になっているのは存じております!ご迷惑ばかりおかけして……母は連れて帰りますので何卒ご容赦を……!!」
さっきの……男の子の声になってきたなぁ、ヤノさんにお祖母上から大母上に矯正されてたな、そういえば。その方が美しいからだと。よくわかんないけど…………と、現実逃避でどうでもいい事を考えていると、クロム君まで静かに怒った声を出す。
「僕の大母上でもあるんだよね、悪いけど、渡せない」
「は、はい!公爵閣下にもご迷惑を……母が!大変、申し訳……!」
「兄上~こいつ話しが通じねえ」
「うーん、いらない口は落とす?首かな。僕はどっちでもいいけど、大母上はお泣きになるかな……?」
「僕らがいるし、大丈夫じゃない?兄上、僕新しい刀試したい、いい?軽さばっかり追求したらちょっと魔力乗せづらくて」
「「ひいっっっっ!!」」
這うように逃げて出ていく夫婦の後ろをゾロゾロとカルガモのように付いていくワニの赤ちゃん達。
「貴方達!軍人が一般人を脅しちゃダメでしょう!お母さんの本当の息子さんなんだよ!?」
「大丈夫です母上、アイラちゃんは許してくれておりますし、アイラちゃんの本当の娘は母上です!」
レスターのセリフに横を見ると、お母さんが手を顔の前で組んで、キラキラとした目で三人を見てる。完全にキュンキュンしてる顔…………
「美形の孫三人が……」
あ、もう目がハートだ……。
「母上、アイラちゃんの家でゆっくりお茶して帰ろう」
14になった秋はクロム君やレスター程ではないけれど既に私の背を追い抜いた。
めんどくさそうではあるけれど一応護衛としてついてきてくれている。
脇にさしたやけに長い刀にダルそうに手を乗せて。
「そのつもり。今日の差し入れは秋も好きなティラミスだもんねぇ」
「ん」
早くたべたいんだな、これは。まだまだ可愛い。
「テト、ありがとう、お店の前でいい子にしててね」
秋もテトに乗れるので私は息子タクシーでどこにでもいける。
クルミは一人で乗馬はできるけれど私を乗せるのは怖いらしい。
「秋は天馬、いらないの?沢山いるのに」
レスター達が大きくなる間に、離れの天馬達は嘘みたいに沢山子供を産んだ。
テトとルルの間にも二頭。
リンネットちゃんなんて四頭も産んだ。
他にも、沢山。
わりとほとんどが自由に過ごす事を選んで乳離れした後は天空領ですごしている。
「いらない。世話が面倒」
「クルミがしてくれるんじゃない?」
「うーん、テトならもらう」
テトが鼻で笑うようにブルンと嘶いたので笑ってしまう。
男の子達は軍部に所属しているからそちらの仕事がわりとある。
学園以外にどこにも所属してないクルミは暇かというとそうでもない。
王族の姫としてのマナーやレッスンが詰め込まれている。
私みたいに何もしなくていいのかと思いきや、陛下もリヒト様も当然のようにクルミに淑女教育を施してる。
————「出てお行き!!!」
店のドアが目の前でバンっっと開いて
お母さんの怒鳴り声にぼんやりとしていた思考が現実に戻される。
何ごとかとお店を覗くと、お客さん?なのか30代ぐらいの夫婦と——小さな小さなワニの子供達。20匹ぐらいいるだろうか。夫婦それぞれがつる籠をもち、その中にわちゃわちゃといる小さなワニと、床を走り回るワニ。ワニ獣人って感じではなく、完全にワニ。体長15センチぐらいのミニサイズワニがお母さんのお店を縦横無尽に駆け回っている。
「そんな!母さんっ!また一緒に住めるんだぞ!?」
こっちはちゃんとワニ獣人の男の人。目はワニのそれで、腕に緑の鱗がある。お母さんと一緒。
「私の店を汚すんじゃあないよ!あんたらとなんか死んでもごめんだね!」
「お義母さん!可愛いでしょう?あなたの孫なのですよ!?」
ワニ獣人の女の人もお母さんに懇願するように叫ぶ。
「母上、あれ、アイラちゃんの息子」
「えぇっ!?」
秋は匂いでわかるらしい。緑の短髪のわりとひょろっとした人。
「どうせ子守要員だろ!私は本当に子育てを間違ったよ!」
「全員が大人になれるわけじゃない!!母さんだって孫が可愛いだろ!?助けてくれよ!孫といられるんだぞ!?そうだ!店が大事ならここにみんなで住もう!そうだよ、それがいい!」
何の話だろう……
お母さんは怒っているし、息子さん夫婦は懇願してる風。
「母上、ワニ獣人は多産だけど、子ワニは弱過ぎて病やら怪我やらでどんどん死ぬんだ。残るのは多くても五人ぐらいかな」
「えぇ…………!」
そんな悲しい事想像もできない。
自分の子が、自分の前でどんどん亡くなるなんて。
お母さんの店は大通りに面しているから通りは何ごとかと人が集まってきて騒然としてしまっている。
「テト、天空領に行ってていい。後で呼ぶ」
秋がテトを撫でながら言い、
テトも低く鳴いて応えてから空に飛んだ。
え?呼べるの?配車なんてできるの?便利すぎない?
「早く出ておいき!!!!商売の邪魔だよ!!」
「母さん、そんなに怒らないでよ、今度こそここで仲良くやろう!リズもこの店が気に入ったみたいだし!」
「お義母さん、こんなに素敵なお店なら、もっと早く言って下されば良かったのに……!孫を見せにきて正解でしたわ?可愛いでしょう?お義母さんそっくりで…………」
噛み合ってない会話のキャッチボール?投げつけ合いに唖然としていると、秋が低い声をだす。
「孫は僕らだよ」
私達に気がついた息子さんが、体裁が悪いと思ったのかツカツカとドアに近づきお母さんを横に突き飛ばし、そのままドアを閉めようとした。
した————んだけど、光みたいに動いた秋によってお母さんは突き飛ばされる寸前に抱き上げられ、部屋の中には転がる息子さんの首に片膝を付いて刀の鞘を押し付けてるレスターと、それをやや後ろで見守るクロム君がいる。え、いきなり息子集合した?
「アイラちゃん平気?母上の所にいてね、クロム兄様の後ろ。1番安全だから」
よろけるお母さんを私に託して、レスターのそばに歩み寄る秋になんと言ったらいいのかわからない。
えぇ、喧嘩?
「おまえ如きが俺の大母上に触れる事は許さん」
れ、レスター!?お仕事モードのリヒト様そっくりだよ!?
じゅ、15歳って怖い!
「わ、私は実の息子です!!!母がお世話になっているのは存じております!ご迷惑ばかりおかけして……母は連れて帰りますので何卒ご容赦を……!!」
さっきの……男の子の声になってきたなぁ、ヤノさんにお祖母上から大母上に矯正されてたな、そういえば。その方が美しいからだと。よくわかんないけど…………と、現実逃避でどうでもいい事を考えていると、クロム君まで静かに怒った声を出す。
「僕の大母上でもあるんだよね、悪いけど、渡せない」
「は、はい!公爵閣下にもご迷惑を……母が!大変、申し訳……!」
「兄上~こいつ話しが通じねえ」
「うーん、いらない口は落とす?首かな。僕はどっちでもいいけど、大母上はお泣きになるかな……?」
「僕らがいるし、大丈夫じゃない?兄上、僕新しい刀試したい、いい?軽さばっかり追求したらちょっと魔力乗せづらくて」
「「ひいっっっっ!!」」
這うように逃げて出ていく夫婦の後ろをゾロゾロとカルガモのように付いていくワニの赤ちゃん達。
「貴方達!軍人が一般人を脅しちゃダメでしょう!お母さんの本当の息子さんなんだよ!?」
「大丈夫です母上、アイラちゃんは許してくれておりますし、アイラちゃんの本当の娘は母上です!」
レスターのセリフに横を見ると、お母さんが手を顔の前で組んで、キラキラとした目で三人を見てる。完全にキュンキュンしてる顔…………
「美形の孫三人が……」
あ、もう目がハートだ……。
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