「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵令息から溺愛されています。

木山楽斗

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21.唐突な質問

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「さて、まあ、息子のことは置いておいて、エリーム王女に少し聞いておきたいことがあるのです」
「はい、なんですか?」
「あなたに聞いておきたいのは、オルバディオン公爵のことです。お辛いことかもしれませんが、彼の元での生活について、私は少し気になっていることがあるのです」
「そうなんですか?」

 ウォーマン侯爵は、唐突にそんなことを言ってきた。
 オルバディオン公爵の元での生活。どうして、そんなものが気になるのだろうか。

「父上、急に何を言い出すんです?」
「カルディアス、これはお前にも聞いてもらいたいことだ。こんな場ではあるが、話させてくれ」
「しかし、エリームは……」
「カルディアス様、私なら大丈夫です」

 カルディアスは、私を心配していた。それは恐らく、あの辛い生活を私が話したくないと思っていると考えているからだろう。
 だが、別にそれは問題ない。確かに辛い生活だったが、話すくらいは平気だ。
 恐らく、これはとても重要な質問なのだろう。私は、ウォーマン侯爵の雰囲気からそれを感じ取った。
 それなら、質問に答えたい所だ。侯爵は、王家側の人間である。そんな彼が重要だと思うことなら、私達王族にとっても重要なことであるはずだからだ。

「それで、私は何を話せばいいのでしょうか?」
「オルバディオン公爵は、何か怪しい動きを見せていませんでしたか?」
「怪しい動き?」
「ええ……例えば、彼の元に頻繁に誰が訪ねて来ていたとか、そういうことはありませんか?」
「少し、時間をください。考えてみます」

 ウォーマン侯爵の質問は、漠然としたものだった。
 しかし、その意図はなんとなく理解できる。これは恐らく、オルバディオン公爵が、何を企んでいるのではないかという予測からの質問なのだろう。
 私は、それを念頭に置きながら、あの公爵家での生活を思い出す。といっても、手がかりはほとんどない。私は部屋に軟禁されていたため、そこまで公爵家の内情に詳しい訳ではないのだ。

「父上、いきなりどうしたのですか? こんなおかしな質問をして……」
「うむ……先に、その辺りの事情を話してもいいか。実は、つい先程、私の元にこのような手紙が届いたのだ」
「手紙?」

 カルディアスの指摘に、ウォーマン侯爵は一通の手紙を取り出した。
 それをカルディアスが受け取って、彼はそれに目を通す。すると、その表情が見る見る内に変化していく。

「父上、これは一体……」
「ウォーマン侯爵、私も確認しても構いませんか?」
「ええ、もちろんです」
「カルディアス様」
「あ、ああ……」

 私は、カルディアスから手紙を受け取った。
 そして、それに目を通していく。
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