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9.討伐が終わって
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カルタジャにすくう盗賊団の討伐は、迅速に行われた。
役所の職員、フェリトン公爵家、それから町長が集めた戦える者、それぞれが役目を果たしたことによって、被害を最小限に抑えつつ討伐が果たせたといえる。
討伐に際して出払っていたクルード様とヒューバート様が帰ってくるまで、私の心は落ち着かないものだったが、とにかく無事に終わって安心だ。
「クルード侯爵令息、この度は感謝いたします。あなたの迅速な知らせによって、フェリトン公爵家はまた一つの成果をあげられた」
「感謝を述べるのはこちらの方ですよ、ヒューバート公爵令息。フェリトン公爵家の助力がなければ、ここまで被害を抑えて討伐は果たせなかったでしょう。ありがとうございました」
クルード様は、ヒューバート様と固く握手を交わしていた。
町に来て早々にとんでもないことに巻き込まれた訳ではあるが、なんというか心は満たされている。
それは無事に巨悪を打ち倒せたからだろう。町の平和――引いてはこの国の平和を守れたことは、何よりの成果と言えた。
「クルード侯爵令息は、まだこの町に滞在されるのですか?」
「ええ、そのつもりです。実の所、父上からカルタジャという町で学ぶように言われていましてね。まあ、予定が前倒しにはなった訳ですが、それが幸いでした」
「なるほど、そういうことならまた改めてこの町を訪ねるとしましょう。ここは良い町です。平和な時に、私も学ばせてもらいたい。見所のある女性もいる」
そこでヒューバート様の視線が、私の方を向いた。
クルード様も、それに合わせてこちらを向く。二人の視線に、私はとりあえず笑みを浮かべる。
「ヒューバート公爵令息、彼女のことですが……」
「ああ、ご心配なく。無粋な真似は致しませんよ。しかしクルード侯爵令息も不幸なものだ」
「不幸?」
ヒューバート様の言葉に、私とクルード様は疑問符を浮かべることになった。
不幸とは一体、どういうことなのだろうか。いや、この町に来てすぐに事件に巻き込まれたのはそう言えるのかもしれないが、それこそがむしろ幸運なことだとクルード様は先程言っていたばかりだ。ヒューバート様が、それを否定するとは思えない。
「蜜月の最中、事件が起こったのですから不幸というものでしょう。彼女とは改めて時間を作った方が良い。私はお二人のことを応援しますよ」
「え? ああいや、それは……ヒューバート公爵令息、あなたは勘違いしているようだ」
「勘違い?」
「そうも考えられますよね。ですがヒューバート様、違うのです。この際だからお伝えしておきますが、私は……」
ヒューバート様は、どうやら盛大に勘違いしているようだった。
ただ考えてみれば、確かにそちらの方が先に思いつくことかもしれない。私がラウファス伯爵家から追い出されたなんて、最初に考える訳ではないだろうし。
役所の職員、フェリトン公爵家、それから町長が集めた戦える者、それぞれが役目を果たしたことによって、被害を最小限に抑えつつ討伐が果たせたといえる。
討伐に際して出払っていたクルード様とヒューバート様が帰ってくるまで、私の心は落ち着かないものだったが、とにかく無事に終わって安心だ。
「クルード侯爵令息、この度は感謝いたします。あなたの迅速な知らせによって、フェリトン公爵家はまた一つの成果をあげられた」
「感謝を述べるのはこちらの方ですよ、ヒューバート公爵令息。フェリトン公爵家の助力がなければ、ここまで被害を抑えて討伐は果たせなかったでしょう。ありがとうございました」
クルード様は、ヒューバート様と固く握手を交わしていた。
町に来て早々にとんでもないことに巻き込まれた訳ではあるが、なんというか心は満たされている。
それは無事に巨悪を打ち倒せたからだろう。町の平和――引いてはこの国の平和を守れたことは、何よりの成果と言えた。
「クルード侯爵令息は、まだこの町に滞在されるのですか?」
「ええ、そのつもりです。実の所、父上からカルタジャという町で学ぶように言われていましてね。まあ、予定が前倒しにはなった訳ですが、それが幸いでした」
「なるほど、そういうことならまた改めてこの町を訪ねるとしましょう。ここは良い町です。平和な時に、私も学ばせてもらいたい。見所のある女性もいる」
そこでヒューバート様の視線が、私の方を向いた。
クルード様も、それに合わせてこちらを向く。二人の視線に、私はとりあえず笑みを浮かべる。
「ヒューバート公爵令息、彼女のことですが……」
「ああ、ご心配なく。無粋な真似は致しませんよ。しかしクルード侯爵令息も不幸なものだ」
「不幸?」
ヒューバート様の言葉に、私とクルード様は疑問符を浮かべることになった。
不幸とは一体、どういうことなのだろうか。いや、この町に来てすぐに事件に巻き込まれたのはそう言えるのかもしれないが、それこそがむしろ幸運なことだとクルード様は先程言っていたばかりだ。ヒューバート様が、それを否定するとは思えない。
「蜜月の最中、事件が起こったのですから不幸というものでしょう。彼女とは改めて時間を作った方が良い。私はお二人のことを応援しますよ」
「え? ああいや、それは……ヒューバート公爵令息、あなたは勘違いしているようだ」
「勘違い?」
「そうも考えられますよね。ですがヒューバート様、違うのです。この際だからお伝えしておきますが、私は……」
ヒューバート様は、どうやら盛大に勘違いしているようだった。
ただ考えてみれば、確かにそちらの方が先に思いつくことかもしれない。私がラウファス伯爵家から追い出されたなんて、最初に考える訳ではないだろうし。
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