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15.脆き権力の崩壊
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「アゼリア……貴様、ラウファス伯爵家を裏切ったな!」
「裏切る……そもそも味方のつもりなんてありませんよ」
「な、なんてことを……」
「それはこちらの台詞です、お母様。あなた方がしたことは許されることではありません」
父も母も、私のことを睨みつけていた。
自分達の行いを外部に知らされる。それに二人は激昂しているようだ。それはなんとも、身勝手な話だ。
「き、貴様の思い通りになると思うなよ。ラウファス伯爵家の権力があれば、小娘一人の言い分など覆せるわ!」
「そうはいきません」
「何?」
「ラウファス伯爵、何故私がアゼリア嬢に同行しているのかわからないのですか? ゴートン侯爵家は彼女の味方です」
「……余計なことを」
お父様の私に対する反論は、クルード様によって切り捨てられた。
権力による揉み消し、それをさせないために私は準備してきた。ゴートン侯爵家の協力を得たのもその一つだ。
「ゴートン侯爵家だけではありません。フェリトン公爵家もアゼリア嬢の味方です。彼女はこちらから離れている間に、多くの後ろ盾を得たのです」
「こ、こんな小娘にそんな力がある訳ないわ!」
「人を惹きつける力に関して言うならば、欠けているのはあなた方だ。ゴートン侯爵家は既に色々と根回ししていますが、あなた方への評価ははっきりと言って悪いですよ」
そもそもの話ではあるが、父と母に心から味方したいと思うようなものはいない。
この二人は性格が悪く、貴族としての能力も高くはない。一応ラウファス伯爵夫妻である故に権力を持っているが、それはまやかしだ。二人の地位を崩すのは、難しいことではなさそうだ。
こんなことなら、もう少し早く行動していればよかったと思う。そうできていれば、ルオードやレネシアを傷つけることもなかっただろう。
それについては後悔している。私はなんとも非力で愚かな姉だった。
「み、認めないぞ。この私が失脚するなんて……あの男の娘なんかに……」
「……あんたなんか、産むんじゃなかった。産んだことが間違えだったのよ」
「あなた方は――」
「――何を言おうとも、事実と状況は変わりませんよ」
両親のひどい言い草に、クルード様が立ち上がろうとした。
しかし私は、それを手と言葉で止める。彼の気持ちは嬉しい。だが今この場において、それは必要なものではないといえる。
なぜならこんな者達に対しては、怒りを覚えることさえ無駄なことだからだ。
この二人に対しては、ただただ排除するということだけしておけば良い。クルード様の清き意思は、もっと相応しい相手に取っておいてもらいたい。こんな汚れた者達には、もったいないものなのだから。
「裏切る……そもそも味方のつもりなんてありませんよ」
「な、なんてことを……」
「それはこちらの台詞です、お母様。あなた方がしたことは許されることではありません」
父も母も、私のことを睨みつけていた。
自分達の行いを外部に知らされる。それに二人は激昂しているようだ。それはなんとも、身勝手な話だ。
「き、貴様の思い通りになると思うなよ。ラウファス伯爵家の権力があれば、小娘一人の言い分など覆せるわ!」
「そうはいきません」
「何?」
「ラウファス伯爵、何故私がアゼリア嬢に同行しているのかわからないのですか? ゴートン侯爵家は彼女の味方です」
「……余計なことを」
お父様の私に対する反論は、クルード様によって切り捨てられた。
権力による揉み消し、それをさせないために私は準備してきた。ゴートン侯爵家の協力を得たのもその一つだ。
「ゴートン侯爵家だけではありません。フェリトン公爵家もアゼリア嬢の味方です。彼女はこちらから離れている間に、多くの後ろ盾を得たのです」
「こ、こんな小娘にそんな力がある訳ないわ!」
「人を惹きつける力に関して言うならば、欠けているのはあなた方だ。ゴートン侯爵家は既に色々と根回ししていますが、あなた方への評価ははっきりと言って悪いですよ」
そもそもの話ではあるが、父と母に心から味方したいと思うようなものはいない。
この二人は性格が悪く、貴族としての能力も高くはない。一応ラウファス伯爵夫妻である故に権力を持っているが、それはまやかしだ。二人の地位を崩すのは、難しいことではなさそうだ。
こんなことなら、もう少し早く行動していればよかったと思う。そうできていれば、ルオードやレネシアを傷つけることもなかっただろう。
それについては後悔している。私はなんとも非力で愚かな姉だった。
「み、認めないぞ。この私が失脚するなんて……あの男の娘なんかに……」
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「あなた方は――」
「――何を言おうとも、事実と状況は変わりませんよ」
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しかし私は、それを手と言葉で止める。彼の気持ちは嬉しい。だが今この場において、それは必要なものではないといえる。
なぜならこんな者達に対しては、怒りを覚えることさえ無駄なことだからだ。
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