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36.結婚を控えて
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私は、バルギード様とともに宿屋に戻って来た。
とりあえず、お互いの家族への紹介はこれで一段落である。そうなると次に考えなければならないのは、結婚のことだ。
「まあ、挙式は大々的に挙げるべきでしょうね」
「そうですね。それは、当然のことだと思います。とりあえず戻ってから、お父様やラーゼル公爵と相談する必要がありますね」
当然、挙式は挙げるべきだろう。私とバルギード様が結婚したことを関係者や他の貴族に知らせなければならない。
その辺りに関しては、お父様やラーゼル公爵に相談する必要もあるだろう。というか、これはどちらかというと二人の領分といえるかもしれない。
「父上達のことですから、既に何かしらのやり取りは交わしているかもしれません」
「ああ、言われてみればそうですね。これで挨拶が終わることは、二人もわかっている訳ですし……」
「まあ、この辺りは形式的なことだ。我々が何か考えるまでもなく、進んで行くだろう」
「そうですね」
「そうすると、いよいよあなたは私の妻となることになります。引っ越しなどの準備をよろしくお願いします」
「……はい」
わかっていたことではあるが、私はオンラルト侯爵家から出て行くことになる。
そのことが、少し悲しかった。長年過ごした家を出るというのは、少々辛い。漠然として不安が襲ってくる。
「……私はあなたを幸せにするつもりです」
「……バルギード様?」
「不安なのでしょう? 当然です。あなたの環境は大きく変わることになる」
「……はい、そうですね」
私は、バルギード様の言葉にゆっくりと頷いた。
それを慰めるために、彼はそう言ってくれたようだ。やはり、彼は優しい人である。私は、改めてそれを理解した。
「前にも言った通り、あなた以上の婚約者はいないと思っています。その気持ちは、日々強まっています」
「そう、なんですか?」
「ええ、あなたは素晴らしい貴族で、素晴らしい女性です。そんなあなたに、私は心から惹かれています」
「それは……」
バルギード様は、私の目を真っ直ぐに見てきた。
私は思わず言葉を失う。予想外の言葉だったからだ。
「私は、一人の女性としてあなたを愛しています。だから、あなたを幸せにしたい。それが私の素直な気持ちです」
「バルギード様……嬉しいです」
予想外の言葉に、私は喜んでいた。
彼から愛を告げられて、私は気付いた。私も、彼に惹かれている部分があったのだと。
彼は、多少気難しい所はあるが、それでも誠実ないい人である。そんな彼以上の婚約者は、私にとってもいなかったのかもしれない。
とりあえず、お互いの家族への紹介はこれで一段落である。そうなると次に考えなければならないのは、結婚のことだ。
「まあ、挙式は大々的に挙げるべきでしょうね」
「そうですね。それは、当然のことだと思います。とりあえず戻ってから、お父様やラーゼル公爵と相談する必要がありますね」
当然、挙式は挙げるべきだろう。私とバルギード様が結婚したことを関係者や他の貴族に知らせなければならない。
その辺りに関しては、お父様やラーゼル公爵に相談する必要もあるだろう。というか、これはどちらかというと二人の領分といえるかもしれない。
「父上達のことですから、既に何かしらのやり取りは交わしているかもしれません」
「ああ、言われてみればそうですね。これで挨拶が終わることは、二人もわかっている訳ですし……」
「まあ、この辺りは形式的なことだ。我々が何か考えるまでもなく、進んで行くだろう」
「そうですね」
「そうすると、いよいよあなたは私の妻となることになります。引っ越しなどの準備をよろしくお願いします」
「……はい」
わかっていたことではあるが、私はオンラルト侯爵家から出て行くことになる。
そのことが、少し悲しかった。長年過ごした家を出るというのは、少々辛い。漠然として不安が襲ってくる。
「……私はあなたを幸せにするつもりです」
「……バルギード様?」
「不安なのでしょう? 当然です。あなたの環境は大きく変わることになる」
「……はい、そうですね」
私は、バルギード様の言葉にゆっくりと頷いた。
それを慰めるために、彼はそう言ってくれたようだ。やはり、彼は優しい人である。私は、改めてそれを理解した。
「前にも言った通り、あなた以上の婚約者はいないと思っています。その気持ちは、日々強まっています」
「そう、なんですか?」
「ええ、あなたは素晴らしい貴族で、素晴らしい女性です。そんなあなたに、私は心から惹かれています」
「それは……」
バルギード様は、私の目を真っ直ぐに見てきた。
私は思わず言葉を失う。予想外の言葉だったからだ。
「私は、一人の女性としてあなたを愛しています。だから、あなたを幸せにしたい。それが私の素直な気持ちです」
「バルギード様……嬉しいです」
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彼から愛を告げられて、私は気付いた。私も、彼に惹かれている部分があったのだと。
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