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私は、王城に来ていた。聖なる力を使えるようになったという報告をしたら、是非見せて欲しいと呼ばれたのだ。
少し時間があったので、私は王城の廊下を歩いていた。目的地は、ベランダである。少し、風に当たりたくなったのだ。
「あっ……」
「おや……」
その道中、私は見知った人に出会った。
第四王子のケルド様が、私の目の前に現れたのだ。
「エルーナ様、お久し振りですね」
「お久し振りです、ケルド様」
「聖なる力を使えるようになったそうですね。おめでとうございます。これで、あなたはきっと地位を与えられるでしょう。そうすれば、あなたへの差別は消えていくはずです」
ケルド様は、笑顔で私にそう言ってくれた。
その言葉は、ありがたいものだ。彼は、本当に私のことを思ってくれている。いや、私だけではないだろう。差別される全ての人に、彼の思いは向けられているのだ。
そんな立派な彼とともに戦いたい。私は、今そう思っている。その思いを、はっきりと告げておくべきだろう。
「ありがとうございます……ケルド様、もし私に地位が与えられたら、あなたの取り組みを手伝わせてください」
「僕の取り組みを?」
「ええ、私は、私のような境遇にあった者を救いたいと思っています。だから、あなたと力を合わせたいのです。目的は同じなのですから、その方がいいはずでしょう?」
「それは……ありがたいことですが、本当にいいんですか?」
「ええ、もちろんです」
ケルド様の言葉に、私はゆっくりと頷いた。
すると、彼は笑顔を見せてくれる。喜んでもらえたなら、私も嬉しく思う。
「エルーナ、こんな所にいたのか?」
「え?」
「なっ……」
そんな私の耳に、とある人物の声が聞こえてきた。
その声は、できれば聞きたくなかった声だ。第三王子のクードム様。この王城において、最も会いたくなかった人が、私の前に現れたのである。
何故かわからないが、彼は笑っていた。こんな笑みは、今まで見たことがない。なんだか、少し気味が悪い。一体、クードム様は何を考えているのだろうか。
「私に……何か用ですか?」
「俺はどうやら、お前への評価を誤っていたようだ。お前は、素晴らしい人間だった。それを認めよう」
「……なんですって?」
クードム様の言葉に、私は困惑した。
彼は、何を言っているのだろうか。正直、まったくわからない。彼の言葉は、私の中にまったく入ってこなかった。
「つまり、俺はお前との再婚約を望んでいる。婚約破棄、あれは誤りだった。これからは、お前のことを大切にすると約束しよう」
「クードム様……」
非常に身勝手なその主張が、だんだんと頭の中に入ってきた。
要するに、彼は私が選ばれし者だとわかって、言い寄ってきているのだ。力を持っている私と婚約することは利益になる。そう思っているのだろう。
許せない。素直にそう思った。特別な存在だったから、手の平を返す。それは、私が一番嫌いなことである。
ここは、一度言わせてもらうべきだろう。勇気を出して、彼を糾弾するのだ。
「ふざけるな」
「え?」
「何?」
「勝手なことを言うな。彼女に、あなたなんかは相応しくない」
しかし、声を出したのは私ではなかった。
ケルド様が、静かに怒りを込めながら、言葉を放っていたのだ。
少し時間があったので、私は王城の廊下を歩いていた。目的地は、ベランダである。少し、風に当たりたくなったのだ。
「あっ……」
「おや……」
その道中、私は見知った人に出会った。
第四王子のケルド様が、私の目の前に現れたのだ。
「エルーナ様、お久し振りですね」
「お久し振りです、ケルド様」
「聖なる力を使えるようになったそうですね。おめでとうございます。これで、あなたはきっと地位を与えられるでしょう。そうすれば、あなたへの差別は消えていくはずです」
ケルド様は、笑顔で私にそう言ってくれた。
その言葉は、ありがたいものだ。彼は、本当に私のことを思ってくれている。いや、私だけではないだろう。差別される全ての人に、彼の思いは向けられているのだ。
そんな立派な彼とともに戦いたい。私は、今そう思っている。その思いを、はっきりと告げておくべきだろう。
「ありがとうございます……ケルド様、もし私に地位が与えられたら、あなたの取り組みを手伝わせてください」
「僕の取り組みを?」
「ええ、私は、私のような境遇にあった者を救いたいと思っています。だから、あなたと力を合わせたいのです。目的は同じなのですから、その方がいいはずでしょう?」
「それは……ありがたいことですが、本当にいいんですか?」
「ええ、もちろんです」
ケルド様の言葉に、私はゆっくりと頷いた。
すると、彼は笑顔を見せてくれる。喜んでもらえたなら、私も嬉しく思う。
「エルーナ、こんな所にいたのか?」
「え?」
「なっ……」
そんな私の耳に、とある人物の声が聞こえてきた。
その声は、できれば聞きたくなかった声だ。第三王子のクードム様。この王城において、最も会いたくなかった人が、私の前に現れたのである。
何故かわからないが、彼は笑っていた。こんな笑みは、今まで見たことがない。なんだか、少し気味が悪い。一体、クードム様は何を考えているのだろうか。
「私に……何か用ですか?」
「俺はどうやら、お前への評価を誤っていたようだ。お前は、素晴らしい人間だった。それを認めよう」
「……なんですって?」
クードム様の言葉に、私は困惑した。
彼は、何を言っているのだろうか。正直、まったくわからない。彼の言葉は、私の中にまったく入ってこなかった。
「つまり、俺はお前との再婚約を望んでいる。婚約破棄、あれは誤りだった。これからは、お前のことを大切にすると約束しよう」
「クードム様……」
非常に身勝手なその主張が、だんだんと頭の中に入ってきた。
要するに、彼は私が選ばれし者だとわかって、言い寄ってきているのだ。力を持っている私と婚約することは利益になる。そう思っているのだろう。
許せない。素直にそう思った。特別な存在だったから、手の平を返す。それは、私が一番嫌いなことである。
ここは、一度言わせてもらうべきだろう。勇気を出して、彼を糾弾するのだ。
「ふざけるな」
「え?」
「何?」
「勝手なことを言うな。彼女に、あなたなんかは相応しくない」
しかし、声を出したのは私ではなかった。
ケルド様が、静かに怒りを込めながら、言葉を放っていたのだ。
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