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11.後悔の念
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私は、大樹の切り株の表面をゆっくりと撫でる。
この大樹の元に帰って来てから、私はシャルピードに色々なことを聞かされた。
エルドー王国は、この大樹の魔力を狙っていた。
そして、その侵攻の過程で、遊んでいた私を保護したのである。
その後、この森では戦いが繰り広げられたらしい。
その戦いによって、双方には多くの犠牲が出たという。シャルピードの両親も、その犠牲になってしまったそうだ。
「……私にとって、この大樹はとても大切なものだった。それなのに、それを切り刻んで、私を利用していたなんて」
「ミレイナ、気を落とさなくていい。全ては、エルドー王国が仕組んだことだったんだ」
「あんな国のために、今まで頑張ってきたなんて……」
「大丈夫、大丈夫だ……」
私は、ゆっくりと涙を流した。
そんな私の涙をシャルピードは舌で拭ってくれる。
エルドー王国は、私を利用していた。
この大樹のことを私から聞きながらも、森に侵攻して、このような姿にしたのだ。
そんな国のために、私は今まで尽くしてきていた。
その日々を思い出すと苦しくなってくる。私は今まで、何をやっていたのだろうか。
「本当に愚かだった……すぐにこの森に戻って来ていれば、良かった。私は人間だから、人間の世界で生きなければならない。そんなことを考えなければ良かった……」
「それは、仕方ないことさ。君は、この森で暮らしている多くの者達とは違う。だけど、エルドー王国には同族ばかりだ。そう思うのは当然のことだ」
「でも、私はここで生まれ育った……それなのに」
「そんなに自分を責めてはいけないよ。君はよくやった。僕はそう思う」
シャルピードは励ましてくれるが、私は自分の行動に納得ができていなかった。
あんな国を守ろうと思っていたなんて、私はなんて愚かなことを考えていたのだろうか。今は後悔の気持ちでいっぱいである。
「ミレイナ、シャルピード、いるか!」
「うん? ……その声は、ロッピリオかい?」
「おお、俺だよ。大変なことになっているんだ!」
「大変なこと?」
そこで、私達の耳に聞き馴染みがある声が聞こえてきた。
その声は、鷲のロッピリオの声である。
どうやら、彼は焦っているようだ。何かあったのだろうか。
「ロッピリオ、どうかしたのかい? こんな朝から……」
「大変なんだ! エルドー王国の王都の上空に、変な奴がいるんだ! ミレイナが言っていた龍ってやつじゃないのか?」
「何……」
ロッピリオの言葉に、私とシャルピードは顔を見合わせた。
どうやら、龍がいよいよ誰にでもわかるくらいの距離まで近づいて来ているようだ。
この大樹の元に帰って来てから、私はシャルピードに色々なことを聞かされた。
エルドー王国は、この大樹の魔力を狙っていた。
そして、その侵攻の過程で、遊んでいた私を保護したのである。
その後、この森では戦いが繰り広げられたらしい。
その戦いによって、双方には多くの犠牲が出たという。シャルピードの両親も、その犠牲になってしまったそうだ。
「……私にとって、この大樹はとても大切なものだった。それなのに、それを切り刻んで、私を利用していたなんて」
「ミレイナ、気を落とさなくていい。全ては、エルドー王国が仕組んだことだったんだ」
「あんな国のために、今まで頑張ってきたなんて……」
「大丈夫、大丈夫だ……」
私は、ゆっくりと涙を流した。
そんな私の涙をシャルピードは舌で拭ってくれる。
エルドー王国は、私を利用していた。
この大樹のことを私から聞きながらも、森に侵攻して、このような姿にしたのだ。
そんな国のために、私は今まで尽くしてきていた。
その日々を思い出すと苦しくなってくる。私は今まで、何をやっていたのだろうか。
「本当に愚かだった……すぐにこの森に戻って来ていれば、良かった。私は人間だから、人間の世界で生きなければならない。そんなことを考えなければ良かった……」
「それは、仕方ないことさ。君は、この森で暮らしている多くの者達とは違う。だけど、エルドー王国には同族ばかりだ。そう思うのは当然のことだ」
「でも、私はここで生まれ育った……それなのに」
「そんなに自分を責めてはいけないよ。君はよくやった。僕はそう思う」
シャルピードは励ましてくれるが、私は自分の行動に納得ができていなかった。
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「ミレイナ、シャルピード、いるか!」
「うん? ……その声は、ロッピリオかい?」
「おお、俺だよ。大変なことになっているんだ!」
「大変なこと?」
そこで、私達の耳に聞き馴染みがある声が聞こえてきた。
その声は、鷲のロッピリオの声である。
どうやら、彼は焦っているようだ。何かあったのだろうか。
「ロッピリオ、どうかしたのかい? こんな朝から……」
「大変なんだ! エルドー王国の王都の上空に、変な奴がいるんだ! ミレイナが言っていた龍ってやつじゃないのか?」
「何……」
ロッピリオの言葉に、私とシャルピードは顔を見合わせた。
どうやら、龍がいよいよ誰にでもわかるくらいの距離まで近づいて来ているようだ。
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