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24.これからも二人で
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ラウヴァン殿下とそれからソネリアも、ラスタード王国が所有する離島に送られることになった。
二人の存在は王国にとって厄介なものであり、結局まとめて監視できるように隔離された場所へと送られることになったのだ。
ソネリアはずっと無気力であり、ラウヴァン殿下は彼女と同じ場所へ送られることになったことでまた恐怖に怯え切っているらしい。
つまり二人には、再起する気力などなかった。恐らく離島で大人しくしていることだろう。
もっとも仮に何かしようと思っても、王家の厳正なる監視体制の下でそれは無理な話なのだが。
「……ラスタード王国は、なんとか平和といった所ですね。なんとも嘆かわしいことですが、未だに完全にヤウダン公爵家と一つになれているとは思えません」
「まあ、それについては仕方ないことでしょう。まだ時間はありますから、ゆっくりと融和していくしかありません」
私はリオレス殿下と、少しだけ落ち着いて話をすることができていた。
ラスタード王国は現在、安定しているといえる。色々なことがあったかが、なんとか取りまとまっているのだ。
だからとりあえず、一旦は落ち着けた。もちろん今後まだまだやるべきことは控えているが、少しくらいは休憩しようということになった。先は長いからこそ、息抜きは必要だ。
「ユーリア嬢、色々とありましたが、僕はあなたを妻に迎えられることを嬉しく思っています」
「リオレス殿下? きゅ、急にどうされたのですか?」
「いえ、きちんと言っておく必要があるかと思いまして……今回の件でよくわかりました。あなたは国の上に立つのに相応しい人であるということを。そんなあなたを妻として迎えられることを光栄に思っています」
リオレス殿下は、少し照れながら私に言葉をかけてきた。
そんなことを言われると、こちらも当然照れてしまう。これで一区切りとなるから、リオレス殿下も思い切ったことを言ってきたということだろうか。
「そういうことなら、私の方こそですよ。リオレス殿下のような方に嫁入りできることを幸せに思っています。あなたとならこの国を背負っていけると、今はそう思っています」
「ありがとうございます。二人で国を守っていきましょう……それから僕は、ユーリア嬢のことも幸せにしてみせます」
「それは……嬉しい言葉ですけれど、国を守ることと同じように言われると、なんだか少し不服に思ってしまいますね」
「え? ああ、それはすみません。決して他意はなかったのですが……」
「ええ、もちろんわかっていますよ」
リオレス殿下の少し慌てた様子に、私は笑顔を浮かべていた。
彼と一緒なら、これからもきっと大丈夫だろう。この国を守っていける。そして幸せになれる。私はそう思うのだった。
END
二人の存在は王国にとって厄介なものであり、結局まとめて監視できるように隔離された場所へと送られることになったのだ。
ソネリアはずっと無気力であり、ラウヴァン殿下は彼女と同じ場所へ送られることになったことでまた恐怖に怯え切っているらしい。
つまり二人には、再起する気力などなかった。恐らく離島で大人しくしていることだろう。
もっとも仮に何かしようと思っても、王家の厳正なる監視体制の下でそれは無理な話なのだが。
「……ラスタード王国は、なんとか平和といった所ですね。なんとも嘆かわしいことですが、未だに完全にヤウダン公爵家と一つになれているとは思えません」
「まあ、それについては仕方ないことでしょう。まだ時間はありますから、ゆっくりと融和していくしかありません」
私はリオレス殿下と、少しだけ落ち着いて話をすることができていた。
ラスタード王国は現在、安定しているといえる。色々なことがあったかが、なんとか取りまとまっているのだ。
だからとりあえず、一旦は落ち着けた。もちろん今後まだまだやるべきことは控えているが、少しくらいは休憩しようということになった。先は長いからこそ、息抜きは必要だ。
「ユーリア嬢、色々とありましたが、僕はあなたを妻に迎えられることを嬉しく思っています」
「リオレス殿下? きゅ、急にどうされたのですか?」
「いえ、きちんと言っておく必要があるかと思いまして……今回の件でよくわかりました。あなたは国の上に立つのに相応しい人であるということを。そんなあなたを妻として迎えられることを光栄に思っています」
リオレス殿下は、少し照れながら私に言葉をかけてきた。
そんなことを言われると、こちらも当然照れてしまう。これで一区切りとなるから、リオレス殿下も思い切ったことを言ってきたということだろうか。
「そういうことなら、私の方こそですよ。リオレス殿下のような方に嫁入りできることを幸せに思っています。あなたとならこの国を背負っていけると、今はそう思っています」
「ありがとうございます。二人で国を守っていきましょう……それから僕は、ユーリア嬢のことも幸せにしてみせます」
「それは……嬉しい言葉ですけれど、国を守ることと同じように言われると、なんだか少し不服に思ってしまいますね」
「え? ああ、それはすみません。決して他意はなかったのですが……」
「ええ、もちろんわかっていますよ」
リオレス殿下の少し慌てた様子に、私は笑顔を浮かべていた。
彼と一緒なら、これからもきっと大丈夫だろう。この国を守っていける。そして幸せになれる。私はそう思うのだった。
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