次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら

文字の大きさ
8 / 14

しおりを挟む
第8話 幸福のかたち


 季節はゆっくりと巡り、わたしたちの婚約発表から一年が経とうとしていた。
 王都は今日も活気に満ちている。市場には新しい季節の果実が並び、子どもたちの笑い声が通りに響き、広場では新王と王太子妃への祝辞が歌として歌われていた。
 ――その光景の中で、かつて「無価値」と言われたわたしが、今は人々の幸せを見守る立場にいるのだと思うと、今でも胸の奥が熱くなる。

 朝、王宮の執務室に入ると、窓辺でアレクシスが書類に目を通していた。長い指先がすらりと紙をめくり、鋭い眼差しがひとつひとつを確認している。彼のそうした姿を見ていると、今でもふと息をするのを忘れてしまうほどだ。

「おはようございます、殿下」

「おはよう、レティシア。今日は視察の日ですね。少し緊張していますか?」

「少しだけ。でも、楽しみのほうが大きいですわ。民の暮らしをこの目で見ることができるのは、貴重な経験ですもの」

「ええ。それに、今日の視察はあなたが提案してくれたものです。民の声を聞き、共に歩む王政を――あなたの言葉が、王国の方針を大きく変えた」

 彼の言葉に頬が熱くなった。
 ほんの一年前、誰にも耳を傾けてもらえなかったわたしの意見が、今は“王国の未来”を形作る力の一端を担っている。夢のような変化だが、それは確かに現実だった。



 馬車に乗り、王都の郊外へ向かう。車窓の外には、緑の大地がどこまでも広がっていた。季節は春から初夏へと移り変わり、野原には色とりどりの花が咲き誇っている。そんな景色を眺めながら、わたしはふと、かつての自分を思い出した。

 ――あの頃のわたしは、いつも下ばかり見て歩いていた。
 “自分には何もない”と信じ込み、未来に何の希望も持てなかった。
 けれど今は、まっすぐ前を見ている。隣には彼がいて、手を取り合って歩いている。

「レティシア」

 思考の中にいたわたしを、アレクシスの声が優しく呼び戻す。

「何を考えていたのですか?」

「昔のことを、少しだけ。……今がどれほど幸せなのか、改めて感じていました」

「私も同じです。あなたがいてくれるだけで、すべてが意味を持つ。王としての責務も、未来への不安も、あなたと共にいることで乗り越えられる気がするのです」

 その言葉に胸が温かくなる。
 ――愛されるということは、こんなにも力になるものなのだと、わたしは初めて知った。



 視察先は、王都から少し離れた小さな村だった。
 かつては荒廃していたこの土地も、近年の政策で少しずつ活気を取り戻しつつある。村人たちは畑で働き、子どもたちは学校で学び、広場では人々が集まって歌を歌っていた。

「陛下! 王妃様! ようこそいらっしゃいました!」

 村長が駆け寄り、深く頭を下げる。彼の顔は希望に満ちていた。

「皆さんの暮らしが少しずつ良くなっていると聞きました。詳しくお話を伺わせていただけますか?」

「ええ、もちろんですとも! 水路が整備されて畑の収穫が増えましたし、子どもたちが読み書きを覚えるようになりました。……それも、王妃様が提案された“民の声を聞く制度”のおかげです」

 驚きに息をのむ。
 あのとき、ほんの思いつきのように口にした提案が、こうして実を結んでいるなんて――。

「わたしの提案なんて、ほんの小さなものですわ。でも、こうして形になるのを見られて、とても嬉しいです」

「小さな声が大きな力になるのです。あなたが教えてくれたでしょう?」

 アレクシスがそう言って笑う。その笑顔が、どんな褒美よりも誇らしかった。



 村の人々と共に食卓を囲み、子どもたちの話に耳を傾ける。
 「大きくなったら王宮で働きたい!」と無邪気に笑う少年。
 「お花屋さんになって王妃様に花束を届けたい」と照れながら言う少女。
 彼らの言葉ひとつひとつが、未来の輝きのように感じられた。

 ――これが、“幸福”というものなのかもしれない。
 かつては“ざまあ”という言葉に憧れ、誰かに勝つことだけを望んでいた。けれど今は違う。
 “誰かの笑顔の理由になる”ことこそが、本当の勝利なのだと心から思える。



 視察を終えて王都へ戻る帰り道、アレクシスがふと口を開いた。

「レティシア。今日の君の姿を見て、改めて確信しました。私は君となら、どんな未来でも恐れずに進める」

「……わたしもです。殿下と出会って、わたしの世界はこんなにも広がりました」

「では――そろそろ次の段階へ進みませんか?」

 彼は優しくわたしの手を取った。その瞳は、どこまでも真っ直ぐで、揺るぎない決意を宿している。

「レティシア・アルバーン。私と結婚してください。今度は“婚約者”ではなく、“妻”として、人生を共に歩んでほしい」

 時が止まったようだった。胸の奥で鼓動が激しく鳴り、目の奥が熱くなる。
 涙があふれそうになりながら、わたしは彼の瞳を見つめ返した。

「……はい。喜んで、お受けいたします」

 言葉と同時に、世界が静かに動き出す。
 彼の笑顔、夜風の香り、遠くで鳴る鐘の音――すべてが幸福の音色のように聞こえた。



 その日、馬車の窓から見えた夕焼けは、生涯忘れられないほど美しかった。
 かつて“いじめられっこ”だった少女は、今、愛する人と共に未来を歩もうとしている。
 そしてその未来は、復讐やざまあではなく、“優しさと希望”で満たされていた。

 ――幸福とは、誰かを打ち負かすことではない。
 大切な人と手を取り合い、共に笑い合うことなのだ。

 わたしはそっとアレクシスの手を握りしめた。
 この手を、もう二度と離さない。
 そして、どこまでも共に歩んでいくのだと、心から誓った。




 それからの日々は、穏やかで、けれどめまぐるしく過ぎていった。王家の正式な結婚式に向けて、準備は早くも始まり、王宮は昼も夜も慌ただしく人の出入りが絶えない。各地から届けられる祝電や贈り物、諸外国からの使節団との会談、そしてドレスや式次第の打ち合わせ……。ひとつひとつが現実味を増すたびに、胸の奥が熱くなるのを感じた。

「レティシア様、こちらが式用のティアラ案ですわ」
「こちらは王家の紋章をあしらったマントでございます」
「指輪のデザインも、殿下がすべてお決めになりました」

 侍女たちが差し出す品々はどれも見事なものばかりで、まるで夢の中にいるようだった。だが、夢ではない。
 ――あの日、涙をこらえながら廊下の影で一人きりだったわたしが、今は“王妃になるための準備”をしているのだ。
 そう思うと、胸の奥が静かに震えた。

「……少し、信じられない気分ですわ」

 呟いたわたしに、傍らで帳簿を整理していたメアリが微笑んだ。

「信じられなくても、現実です。あなたはもう、誰かの後ろで怯えていた令嬢ではありません。これからは“国の顔”として、人々に笑顔を与える存在になるのですわ」

「……ありがとう、メアリ。あなたがいてくれて、本当によかった」

「ふふ。こちらこそ、最初から見てこられたことが誇りですわ。あの頃の涙も、今ではすべて意味がありましたわね」

 メアリの言葉に、わたしは静かに頷いた。
 そう――あの苦しみも、孤独も、すべては今へと続く道だったのだ。



 準備が進む中で、わたしはもう一つ、大切なことを決めていた。
 それは、「結婚式にあの人を招待する」こと――かつてわたしを嘲笑い、傷つけた張本人、セリーヌ・グラントだった。

 なぜ、と自分でも思う。
 けれど、彼女を憎む気持ちは、もう心の中に残っていなかった。
 むしろ、あの過去があったからこそ今のわたしがあるのだと、どこかで感謝すらしていた。

「本当に招待状を出すのですか?」
「ええ。出席するかどうかは、彼女次第ですけれど」

 アレクシスにそう告げたとき、彼は一瞬驚いたように目を見開いたが、すぐに穏やかな笑みを浮かべた。

「あなたらしい決断ですね。復讐ではなく、赦しを選ぶ――だからこそ、あなたはこんなにも強いのだ」

「赦すというより……過去を終わらせたいんです。あの頃のわたしに、ちゃんと“さよなら”を言いたいの」

「ならば、きっと彼女にもそれが伝わるでしょう」



 結婚式の前日、王宮の庭園は夜遅くまで灯りが消えなかった。
 星空の下、アレクシスとふたりで歩きながら、わたしは静かに言葉を紡ぐ。

「ここまで来るのに、本当にいろいろなことがありましたね」

「ええ。でも、どの一歩も無駄ではなかった。苦しかった日々も、泣いた夜も、全部が今の私たちへと繋がっていた」

「……わたし、あの頃の自分に会えたら、こう言います。“大丈夫、ちゃんと報われるよ”って」

「きっと、今のあなたの姿を見たら、昔のあなたは信じられずに泣き出すでしょうね」

 ふたりで顔を見合わせ、思わず笑ってしまう。
 それは、ただの幸福の笑いではなかった。長い時間を共に歩んだからこそ、心からこぼれた、未来へと続く笑いだった。



 そして――ついに、結婚式当日がやってきた。

 朝から王都は鐘の音に包まれ、人々は花びらを手に道に集まり、子どもたちは歌を歌っている。空は雲ひとつなく晴れ渡り、風はやさしく頬を撫でた。王宮の大広間は無数の灯りと花で飾られ、国中の貴族と来賓が列席している。

 控室でドレスの裾を整えながら、鏡に映る自分を見つめた。純白の衣装に包まれたわたしは、あの日とはまるで別人のように凛としていた。だが、瞳の奥にはあの頃と同じ光――“前に進みたい”という意志が宿っていた。

「レティシア様、お時間です」

 侍女の声に頷き、ゆっくりと歩き出す。
 長い廊下を抜け、扉が開かれると、眩しいほどの光と人々の視線が一斉に降り注いだ。

 その中央に、アレクシスが立っている。
 王冠を戴いたその姿は堂々として美しく、そして、わたしだけを見つめていた。

 ――その瞬間、胸の奥がふっと軽くなった。
 恐れも、不安も、もうどこにもない。わたしの心を満たしているのは、ただ“この人と生きていく”という確かな想いだけ。



 一歩、また一歩と、わたしは彼のもとへと歩み寄っていく。
 その道は、かつての涙と絶望の道でもあった。けれど今は、希望と誇りへと続く道だ。

 そして、手が触れ合ったとき、世界が静かに変わる。
 彼の温もりが指先から広がり、心がひとつになる。

「――レティシア・アルバーン。私の妻として、共に未来を歩んでくれますか?」

「ええ。喜んで」

 声を震わせながらも、はっきりとそう答えた瞬間、会場から大きな歓声と拍手が湧き起こった。
 涙があふれ、頬を伝う。だがそれは、もう悲しみの涙ではない。過去を超え、未来へと踏み出すための、最初の涙だった。



 そのとき、参列者の列の中に、ひとり静かに席を立つ女性の姿があった。
 ――セリーヌ・グラント。
 彼女は、誰よりも静かに拍手を送っていた。かつてのような高慢な表情はどこにもなく、そこにあったのは、深い後悔と、それを超えた“祝福”のまなざしだけだった。

 その視線を受け止めながら、わたしは心の中でひとつだけ言葉を紡ぐ。

 ――ありがとう。あなたがいたから、わたしはここまで来られた。

 そして、永遠の誓いの言葉が、堂々と王国中に響き渡った。
 もう、“いじめられっこ”だった少女の物語は終わったのだ。
 これから始まるのは、“愛する人と共に歩む、幸福の物語”なのだから。




 式の後半は、夢のような時間だった。誓いの言葉を交わした瞬間から、世界はひときわ眩しく輝きだしたように見えた。大広間の天井からは光が降り注ぎ、花々が香り立ち、人々の拍手と歓声が絶え間なく響く。
 その中で、わたしはただひたすらにアレクシスの手を握りしめていた。何度も何度も確かめるように。――もう二度と離れないように。

「改めて、よろしくお願いしますわね、陛下」

「こちらこそ、未来永劫、よろしくお願いします。……愛している、レティシア」

「……わたしも、心から、あなたを愛しています」

 互いの言葉が静かに交わされたとき、会場全体が息を呑んだような気がした。長い道のりを共に歩んできたふたりの物語が、ついに“終わり”ではなく“始まり”を迎えたのだ。



 式が終わると、城の中庭では盛大な祝宴が催された。
 各地の料理が並べられ、音楽隊が陽気な旋律を奏で、踊り子たちが祝いの舞を披露する。来賓たちが次々と祝辞を述べる中、わたしはひとり、少し離れた場所で夜空を仰いでいた。

 ――あの頃のわたしが、今の光景を見たらどう思うだろう。
 きっと信じられず、夢だと笑うかもしれない。
 けれど、これは確かに現実だ。涙を流し、声を殺して歩いた夜のすべてが、この瞬間へとつながっていたのだから。

「こんな場所でひとりとは、らしくないですね」

 背後から聞こえた声に振り返ると、アレクシスがワインのグラスを手に立っていた。優しい笑みを浮かべ、静かに隣へと歩み寄る。

「皆様とお話をされなくてもよろしいのですか?」

「ええ、今は何よりもあなたと話したい気分です。……それに、あなたがここにいると知っていましたから」

「ふふ、さすが陛下ですわ」

 ふたりで顔を見合わせて笑う。その笑顔が、言葉以上にすべてを物語っていた。
 互いにとって、最も大切な場所は“人々の中心”ではなく、“この隣”なのだと。

「これから先、きっと困難もあるでしょう。王妃として、あなたが背負うものは少なくありません」

「ええ、覚悟していますわ。どんな困難も、逃げずに受け止めます」

「それでも、私は約束します。どんなときでも、あなたをひとりにはしません。私たちは共にこの国を導く――ふたりで、未来をつくるのです」

 その言葉は、誓いの言葉よりも強く、深く、心に響いた。
 わたしは静かに頷き、彼の手を握る。指先に伝わる温もりは、何よりも確かな現実だった。



 夜が深まり、宴が終わるころ。王宮の外では、民たちが夜空に向かって灯りを放っていた。無数のランタンが空へと舞い上がり、まるで星々が地上から昇っていくようだった。

「きれい……」

「ええ。彼らなりの、私たちへの祝福の灯りです」

 風に乗って舞い上がる光を見上げながら、わたしはそっと目を閉じる。
 ――この光の一つひとつが、人々の希望。
 そして、わたしが守りたい未来そのものだ。

「レティシア、ひとつ聞かせてください」

「なんでしょう?」

「あなたにとって、“幸せ”とは何ですか?」

 一瞬、答えに迷う。けれど、すぐに心の底から湧き上がる言葉があった。

「……誰かと比べることじゃありません。誰かを見返すことでもない。“今の自分”を誇れることです。そして、愛する人と共に歩めることですわ」

「――まさに、あなたらしい答えです」

 アレクシスはそう言って微笑み、わたしの手をもう一度強く握った。

「では、その“幸せ”を、これからもふたりで守っていきましょう」

「はい。どこまでも、共に」



 宴が終わり、夜が静寂を取り戻したころ、ふたりで城の高台に上がった。眼下には灯りに照らされた王都が広がり、そのすべてがわたしたちの未来とつながっているように見えた。

「遠いですね、昔のわたしは」

「ええ。でも、彼女がいたからこそ今のあなたがいる。決して無駄な時間ではなかった」

「……そうですね。あの頃があったから、今を“幸せ”と呼べるのだと思います」

 風が頬を撫で、星が瞬く。どこまでも静かで、どこまでも美しい夜だった。
 この先、どれほどの試練が待っていようと、もう恐れはない。だって、隣にはこの手を離さない人がいるのだから。

「さあ、これからが本当の物語です」

「ええ、“終わり”ではなく、“始まり”ですわ」

 見下ろす街の灯りが、まるで未来への道標のように輝いていた。
 涙も、痛みも、憎しみも、すべてを越えて――今、わたしたちは“幸福”という場所へとたどり着いたのだ。

 そして、その物語は、これからもずっと続いていく。
 愛と信頼、そして誇りと共に――。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

実家を追い出され、薬草売りをして糊口をしのいでいた私は、薬草摘みが趣味の公爵様に見初められ、毎日二人でハーブティーを楽しんでいます

さら
恋愛
実家を追い出され、わずかな薬草を売って糊口をしのいでいた私。 生きるだけで精一杯だったはずが――ある日、薬草摘みが趣味という変わり者の公爵様に出会ってしまいました。 「君の草は、人を救う力を持っている」 そう言って見初められた私は、公爵様の屋敷で毎日一緒に薬草を摘み、ハーブティーを淹れる日々を送ることに。 不思議と気持ちが通じ合い、いつしか心も温められていく……。 華やかな社交界も、危険な戦いもないけれど、 薬草の香りに包まれて、ゆるやかに育まれるふたりの時間。 町の人々や子どもたちとの出会いを重ね、気づけば「薬草師リオナ」の名は、遠い土地へと広がっていき――。

パン作りに熱中しすぎて婚約破棄された令嬢、辺境の村で小さなパン屋を開いたら、毎日公爵様が「今日も妻のパンが一番うまい」と買い占めていきます

さら
恋愛
婚約者に「パンばかり焼いていてつまらない」と見捨てられ、社交界から追放された令嬢リリアーナ。 行き場を失った彼女が辿り着いたのは、辺境の小さな村だった。 「せめて、パンを焼いて生きていこう」 そう決意して開いた小さなパン屋は、やがて村人たちの心を温め、笑顔を取り戻していく。 だが毎朝通ってきては大量に買い占める客がひとり――それは領地を治める冷徹公爵だった! 「今日も妻のパンが一番うまい」 「妻ではありません!」 毎日のように繰り返されるやりとりに、村人たちはすっかり「奥様」呼び。 頑なに否定するリリアーナだったが、公爵は本気で彼女を妻に望み、村全体を巻き込んだ甘くて賑やかな日々が始まってしまう。 やがて、彼女を捨てた元婚約者や王都からの使者が現れるが、公爵は一歩も引かない。 「彼女こそが私の妻だ」 強く断言されるたび、リリアーナの心は揺れ、やがて幸せな未来へと結ばれていく――。 パンの香りと溺愛に包まれた、辺境村でのほんわかスローライフ&ラブストーリー。

【完結】『推しの騎士団長様が婚約破棄されたそうなので、私が拾ってみた。』

ぽんぽこ@3/28新作発売!!
恋愛
【完結まで執筆済み】筋肉が語る男、冷徹と噂される騎士団長レオン・バルクハルト。 ――そんな彼が、ある日突然、婚約破棄されたという噂が城下に広まった。 「……えっ、それってめっちゃ美味しい展開じゃない!?」 破天荒で豪快な令嬢、ミレイア・グランシェリは思った。 重度の“筋肉フェチ”で料理上手、○○なのに自由すぎる彼女が取った行動は──まさかの自ら押しかけ!? 騎士団で巻き起こる爆笑と騒動、そして、不器用なふたりの距離は少しずつ近づいていく。 これは、筋肉を愛し、胃袋を掴み、心まで溶かす姉御ヒロインが、 推しの騎士団長を全力で幸せにするまでの、ときめきと笑いと“ざまぁ”の物語。

【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~

降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。

聖女の座を追われた私は田舎で畑を耕すつもりが、辺境伯様に「君は畑担当ね」と強引に任命されました

さら
恋愛
 王都で“聖女”として人々を癒やし続けてきたリーネ。だが「加護が弱まった」と政争の口実にされ、無慈悲に追放されてしまう。行き場を失った彼女が選んだのは、幼い頃からの夢――のんびり畑を耕す暮らしだった。  ところが辺境の村にたどり着いた途端、無骨で豪胆な領主・辺境伯に「君は畑担当だ」と強引に任命されてしまう。荒れ果てた土地、困窮する領民たち、そして王都から伸びる陰謀の影。追放されたはずの聖女は、鍬を握り、祈りを土に注ぐことで再び人々に希望を芽吹かせていく。  「畑担当の聖女さま」と呼ばれながら笑顔を取り戻していくリーネ。そして彼女を真っ直ぐに支える辺境伯との距離も、少しずつ近づいて……?  畑から始まるスローライフと、不器用な辺境伯との恋。追放された聖女が見つけた本当の居場所は、王都の玉座ではなく、土と緑と温かな人々に囲まれた辺境の畑だった――。

無能扱いされ、パーティーを追放されたOL、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。 

さら
恋愛
かつて王都で働いていたOL・ミナ。 冒険者パーティーの後方支援として、管理と戦略を担当していた彼女は、仲間たちから「役立たず」「無能」と罵られ、あっけなく追放されてしまう。 居場所を失ったミナが辿り着いたのは、辺境の小さな村・フェルネ。 「もう、働かない」と決めた彼女は、静かな村で“何もしない暮らし”を始める。 けれど、彼女がほんの気まぐれに整理した倉庫が村の流通を変え、 適当に育てたハーブが市場で大人気になり、 「無能」だったはずのスキルが、いつの間にか村を豊かにしていく。 そんなある日、かつての仲間が訪ねてくる。 「戻ってきてくれ」――今さら何を言われても、もう遅い。 ミナは笑顔で答える。 「私はもう、ここで幸せなんです」

『壁の花』の地味令嬢、『耳が良すぎる』王子殿下に求婚されています〜《本業》に差し支えるのでご遠慮願えますか?〜

水都 ミナト
恋愛
 マリリン・モントワール伯爵令嬢。  実家が運営するモントワール商会は王国随一の大商会で、優秀な兄が二人に、姉が一人いる末っ子令嬢。  地味な外観でパーティには来るものの、いつも壁側で1人静かに佇んでいる。そのため他の令嬢たちからは『地味な壁の花』と小馬鹿にされているのだが、そんな嘲笑をものととせず彼女が壁の花に甘んじているのには理由があった。 「商売において重要なのは『信頼』と『情報』ですから」 ※設定はゆるめ。そこまで腹立たしいキャラも出てきませんのでお気軽にお楽しみください。2万字程の作品です。 ※カクヨム様、なろう様でも公開しています。

【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました

成実
恋愛
前世の記憶を思い出し、お菓子が食べたいと自分のために作っていた伯爵令嬢。  天候の関係で国に、収める税を領地民のために肩代わりした伯爵家、そうしたら、弟の学費がなくなりました。  学費を稼ぐためにお菓子の販売始めた私に、私が作ったお菓子が大好き過ぎてお菓子に恋した公爵令息が、作ったのが私とバレては溺愛されました。

処理中です...