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10章魔王
216話 企むもの
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ここは城のとある部屋である。
執事
「アラディルさまどうか落ち着いてください」
アラディル
「えぇーいうるさいわ、これが落ち着いていられるか」
俺は試食会でローナからある手紙を貰っていた。
それはヴェルティナに渡した契約書の内容を公開されたくなければ黙っていろというものだった。
アラディル
「何故だ、なぜ契約書の事を知っているのだ」
執事
「おそらくヴェルティナ様がローディアナ様に渡したのでしょう」
アラディル
「そんなことは解っている馬鹿者、それがいつなのかだ」
俺は王都から出るヴェルティナを見送ったのだ、そうローナに見つからないようにする為にな。
そして戻ったら誰よりも先に出迎えるつもりだった、ヴェルティナが出発して10日だぞ帰ってくるはずがないのだ。
執事
「やはりあのケイイチという男でしょうか」
アラディル
「だろうな、しかし方法がわからんのだ、いま影を使って探りを入れている」
執事
「平気でしょうか、只者ではないようですが」
アラディル
「なに、見つかっても俺のとこまでこれんさ、問題はあの男がこっち側にいないことだ」
あの男は俺がローナの暗殺を実行してから何処からともなく現れ、ローナを支援し始め次期国王にまで押し上げた。
アラディル
「ローナの暗殺をあいつに阻止されてからことごとくうまく行かん」
執事
「また違う作戦を考えましょうアラディル様」
アラディル
「ああ、だが次はもうすでに考えてある、これだ」
そう、すでに動き出している、問題は勝てるかだ。
執事
「こ、これは本当ですか、あまりに危険です、早く王にご報告を」
アラディル
「待て待てお前は何を考えているのだ」
俺は執事のセッバの手を掴んで止めた。
セッバ
「ですが国の危機ですよ、今からでも遅いかもしれないのに」
アラディル
「俺だってこんな作戦は取りたくなかった、だが好都合なのだ」
ローナが出てこれない舞台で私が功績をあげれば父上も考え直してくれるだろう。
そうだ!いっそのこと会議に同席させるか、そうすれば自分の無能さがわかるだろう。
セッバ
「報告を故意に遅らせたのですか」
アラディル
「ああ、それ以外には方法がないのだ、至急準備をするぞ兵士をいるだけ西の砦に集めろ、なるべく時間を稼ぐんだ」
セッバ
「御意」
執事が部屋を出たので俺は天井にいる密偵の影を呼んだ。
アラディル
「それでどうだった」
影
「そ、それが」
影が報告してきた、途中で気づかれた!?。
こいつの気配に気づくとは、相当な感覚の持ち主だな、見た感じでは弱そうだったが考えを改めんといかんか。
アラディル
「気付かれたか、追っては確認したのだろうな」
影
「はい、それと情報として、ここに」
俺は紙を影から受け取り中を読んだ。
アラディル
「なるほど、何らかのスキルを持ってると・・・やはりほしいなあの男」
俺はニヤ付きながら読んでいたのだろうな、くくく、頭だけのローナを次期国王にまで上げたスキルか。
アラディル
「引き続き監視をしろ」
影
「はっ」
影が消えていった。
アラディル
「あの男の事は後にするか、さて俺も準備をしないとな」
俺は部屋を出て自分の館に戻った。
とある部屋で影と言われた黒服の者が俺(ケイイチ)の所に来た。
ケイイチ
「やあここに来たってことは俺の勧誘に答えてくれるのかな?」
影
「うんお菓子ありがとう、それとお願い、支援もしてほしい」
ケイイチ
「ああ手紙にも書いたしね、そんなことなら喜んでするよ、それで向こうはどんな感じだった?」
影
「うん、これに書いた、読んで」
ケイイチ
「ふむふむなるほどねー、西でなにか起こるんだね、じゃあ支援の話をしようか」
その夜ある施設で囚われていた者たちが姿を消した。
執事
「アラディルさまどうか落ち着いてください」
アラディル
「えぇーいうるさいわ、これが落ち着いていられるか」
俺は試食会でローナからある手紙を貰っていた。
それはヴェルティナに渡した契約書の内容を公開されたくなければ黙っていろというものだった。
アラディル
「何故だ、なぜ契約書の事を知っているのだ」
執事
「おそらくヴェルティナ様がローディアナ様に渡したのでしょう」
アラディル
「そんなことは解っている馬鹿者、それがいつなのかだ」
俺は王都から出るヴェルティナを見送ったのだ、そうローナに見つからないようにする為にな。
そして戻ったら誰よりも先に出迎えるつもりだった、ヴェルティナが出発して10日だぞ帰ってくるはずがないのだ。
執事
「やはりあのケイイチという男でしょうか」
アラディル
「だろうな、しかし方法がわからんのだ、いま影を使って探りを入れている」
執事
「平気でしょうか、只者ではないようですが」
アラディル
「なに、見つかっても俺のとこまでこれんさ、問題はあの男がこっち側にいないことだ」
あの男は俺がローナの暗殺を実行してから何処からともなく現れ、ローナを支援し始め次期国王にまで押し上げた。
アラディル
「ローナの暗殺をあいつに阻止されてからことごとくうまく行かん」
執事
「また違う作戦を考えましょうアラディル様」
アラディル
「ああ、だが次はもうすでに考えてある、これだ」
そう、すでに動き出している、問題は勝てるかだ。
執事
「こ、これは本当ですか、あまりに危険です、早く王にご報告を」
アラディル
「待て待てお前は何を考えているのだ」
俺は執事のセッバの手を掴んで止めた。
セッバ
「ですが国の危機ですよ、今からでも遅いかもしれないのに」
アラディル
「俺だってこんな作戦は取りたくなかった、だが好都合なのだ」
ローナが出てこれない舞台で私が功績をあげれば父上も考え直してくれるだろう。
そうだ!いっそのこと会議に同席させるか、そうすれば自分の無能さがわかるだろう。
セッバ
「報告を故意に遅らせたのですか」
アラディル
「ああ、それ以外には方法がないのだ、至急準備をするぞ兵士をいるだけ西の砦に集めろ、なるべく時間を稼ぐんだ」
セッバ
「御意」
執事が部屋を出たので俺は天井にいる密偵の影を呼んだ。
アラディル
「それでどうだった」
影
「そ、それが」
影が報告してきた、途中で気づかれた!?。
こいつの気配に気づくとは、相当な感覚の持ち主だな、見た感じでは弱そうだったが考えを改めんといかんか。
アラディル
「気付かれたか、追っては確認したのだろうな」
影
「はい、それと情報として、ここに」
俺は紙を影から受け取り中を読んだ。
アラディル
「なるほど、何らかのスキルを持ってると・・・やはりほしいなあの男」
俺はニヤ付きながら読んでいたのだろうな、くくく、頭だけのローナを次期国王にまで上げたスキルか。
アラディル
「引き続き監視をしろ」
影
「はっ」
影が消えていった。
アラディル
「あの男の事は後にするか、さて俺も準備をしないとな」
俺は部屋を出て自分の館に戻った。
とある部屋で影と言われた黒服の者が俺(ケイイチ)の所に来た。
ケイイチ
「やあここに来たってことは俺の勧誘に答えてくれるのかな?」
影
「うんお菓子ありがとう、それとお願い、支援もしてほしい」
ケイイチ
「ああ手紙にも書いたしね、そんなことなら喜んでするよ、それで向こうはどんな感じだった?」
影
「うん、これに書いた、読んで」
ケイイチ
「ふむふむなるほどねー、西でなにか起こるんだね、じゃあ支援の話をしようか」
その夜ある施設で囚われていた者たちが姿を消した。
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