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第一章 知り合いが どんどん増える 一週間
第10話 住民税はいりません そう、異世界人ならね
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用が済んだので、一度宿泊所に戻ってきた。
買ってきたものを整理し、昼食を済ませると教会に向かった。
◇
教会に着きソフィアに会いに行くと、すぐに残りの説明をしてくれることになった。
「その前に、ホムラさんから通信用の魔道具にメッセージが届いていまして、明後日の予定を確認したいそうです」
「ああ、また魔法の練習に付き合ってくれるのかな? ソフィアの方で何かなければ、明後日は朝から空いていると伝えてもらえるか?」
そうお願いすると、何やら小さな板状の物を取り出した。
少しすると、
「ホムラさんに返信しておきました。おそらくですが、すぐ返事が届くでしょう」
なんて言っていたが、さっきの板状の物が通信用の魔道具のようだ。
異世界人がスマホのことを教えたのか、持ちやすい形としてそうなったのだろう。
と間もなく、その魔道具がリーンと鳴りながら振動した。
「返信が来たようです。確認しますね。……。昨日会った時間辺りに教会まで迎えに来る、とのことです」
「了解した、と伝えておいてくれ」
と伝えるとソフィアが直ぐに返信してくれた。ただ持っているだけなので、おそらく魔法を使うようにイメージで返信しているのだろうけど、傍から見たら不思議な光景だな。
毎回ソフィアを通してやり取りするのも申し訳ないし、俺も通信用の魔道具があると便利そうかな。
ただ、今日見て回った範囲では見たことがなかったので、どこかに専門店などがあるのだろうか。
「なあ、ソフィア。その通信用の魔道具ってどこで売ってるんだ? それと値段も知りたい。俺も持っていた方が便利そうでな」
「このリンフォンですか? こちらの魔道具は最近販売されたものでして、頭の中で文字を見たり返信したりできるので便利です。ただ、高価な部類の魔道具でして、確かですが、10万円はしたはずです」
リンフォン、リーンとなるからリンフォンなのか、りんご……いや、深く考えるのは一応やめておこう、うん。
うーん、メールみたいなものが使えるのは便利そうだけど、連絡を取るだけなら他に安い魔道具とかないかな?
「もっと安い値段の魔道具はないかな?」
「そうですね。従来からある、音声を直接やりとりするものであれば、手頃なものがあります。通信用の魔道具は基本的に互換性を持たせているはずですので、そちらで大丈夫だと思います。確か、近くにある魔道具を専門に扱うお店で販売していたかtと思います」
とりあえず、売ってるお店の場所を教えてもらうことにした。
◇
お店の場所を教えてもらった後、この世界の残りの説明をしてもらった。
お店の場所は、昨日案内してもらった範囲より少し遠いが、大通り沿いにあるらしく、建物も大きく目立つのでわかりやすいとのことだった。
今日の説明としては、この世界にいる種族とそれぞれの違い、タブーなどを教えてもらった。
異世界でよくあるエルフやドワーフ、獣人など多種多様な種族は一括りで人間と呼ぶらしく、亜人と呼ぶのは差別的な言葉のようだ。
また、やはりエルフは魔法の扱いが上手く長命ということだったが、そもそも魔力を多く持つと長命になるそうだ。
それに、魔法が発展しているおかげで、そもそも人間全般が健康的に長生きしやすいらしいな。
まほうの ちからって すげー!
それと元の世界でもあった、税金など生活する上で必要な物の細かい説明もあった。
俺の身元についてはこの国の住人という扱いではないが、教会に保証してもらえるようだ。
しかも半年の間ずっと、住むのに必要な税金は免除らしい。やったぜ!
違うソフィア、俺はニートじゃない。
せめて観光客と言ってくれ。
◇
「以上の説明で、こちらで半年過ごすには問題ないと思います」
「うーん、後半は何だか難しい話で疲れたな。昨日と違って税金とかの細かい説明はすぐに覚えられる気がしないし」
「この世界の住人でも全てを覚えている人は少ないですし、よく役所に確認されています。それにもしハクトさんが働く場合には、基本的に雇い主側が手続きを行うため、何となくそういったものがある、と覚えておけば大丈夫かと思われます」
「そっか、色々説明ありがとな」
「いえ、それが仕事の一つですので」
それと漫画を読むことだったな。
「仕事だったとしても、ソフィアに説明してもらえて助かったよ。たまに話がずれるが、説明はわかりやすかったしな。あ、そうだ。今日、日本人ぽい髪色や顔立ちの人を見かけたんだけど、こっちの世界に残った日本人の子孫だったりするのか?」
「その可能性もありますが、ほとんどの方が元の世界に帰られることを選択したため、この国の東方出身の方であると思われます」
「ああ、そういえばこの国は東西に広いんだったな。東方って、やっぱり日本に似てたりするのか?」
異世界ファンタジーでは日本っぽい国があることも多いが、そのパターンだろうか?
「実際に行ったことがありませんので、あまり詳しくはわからないです。ただ、お米を生産していたり、醤油や味噌などもそちらで生産されていましたので、もしかしたらそうかもしれません」
「なるほどな。一度行ってみたい気もするが、ほとんど知らない国の、さらに知らない場所に行くのはちょっと危険だし心配だな」
「それでしたら、行かれた先の街にある冒険者ギルドで案内人を雇うのもよいかと思われます。こちらの街でも観光に来られた方が雇っていることもありますよ」
「ああ、そっか。この世界だと冒険者ギルドがあるのか。そうだな、もしお金に余裕ができたら検討してみよう」
仮に一日中案内してもらうとなると、日給いくらみたいになるだろうし、それだけでお金が必要そうだ。
とはいえせっかく異世界に来たんだし、いろいろ観光もしてみたいな。
やっぱりお金を稼ぐ手段とかを探さないとな。
何かいいバイトとかあればいいんだが……。
買ってきたものを整理し、昼食を済ませると教会に向かった。
◇
教会に着きソフィアに会いに行くと、すぐに残りの説明をしてくれることになった。
「その前に、ホムラさんから通信用の魔道具にメッセージが届いていまして、明後日の予定を確認したいそうです」
「ああ、また魔法の練習に付き合ってくれるのかな? ソフィアの方で何かなければ、明後日は朝から空いていると伝えてもらえるか?」
そうお願いすると、何やら小さな板状の物を取り出した。
少しすると、
「ホムラさんに返信しておきました。おそらくですが、すぐ返事が届くでしょう」
なんて言っていたが、さっきの板状の物が通信用の魔道具のようだ。
異世界人がスマホのことを教えたのか、持ちやすい形としてそうなったのだろう。
と間もなく、その魔道具がリーンと鳴りながら振動した。
「返信が来たようです。確認しますね。……。昨日会った時間辺りに教会まで迎えに来る、とのことです」
「了解した、と伝えておいてくれ」
と伝えるとソフィアが直ぐに返信してくれた。ただ持っているだけなので、おそらく魔法を使うようにイメージで返信しているのだろうけど、傍から見たら不思議な光景だな。
毎回ソフィアを通してやり取りするのも申し訳ないし、俺も通信用の魔道具があると便利そうかな。
ただ、今日見て回った範囲では見たことがなかったので、どこかに専門店などがあるのだろうか。
「なあ、ソフィア。その通信用の魔道具ってどこで売ってるんだ? それと値段も知りたい。俺も持っていた方が便利そうでな」
「このリンフォンですか? こちらの魔道具は最近販売されたものでして、頭の中で文字を見たり返信したりできるので便利です。ただ、高価な部類の魔道具でして、確かですが、10万円はしたはずです」
リンフォン、リーンとなるからリンフォンなのか、りんご……いや、深く考えるのは一応やめておこう、うん。
うーん、メールみたいなものが使えるのは便利そうだけど、連絡を取るだけなら他に安い魔道具とかないかな?
「もっと安い値段の魔道具はないかな?」
「そうですね。従来からある、音声を直接やりとりするものであれば、手頃なものがあります。通信用の魔道具は基本的に互換性を持たせているはずですので、そちらで大丈夫だと思います。確か、近くにある魔道具を専門に扱うお店で販売していたかtと思います」
とりあえず、売ってるお店の場所を教えてもらうことにした。
◇
お店の場所を教えてもらった後、この世界の残りの説明をしてもらった。
お店の場所は、昨日案内してもらった範囲より少し遠いが、大通り沿いにあるらしく、建物も大きく目立つのでわかりやすいとのことだった。
今日の説明としては、この世界にいる種族とそれぞれの違い、タブーなどを教えてもらった。
異世界でよくあるエルフやドワーフ、獣人など多種多様な種族は一括りで人間と呼ぶらしく、亜人と呼ぶのは差別的な言葉のようだ。
また、やはりエルフは魔法の扱いが上手く長命ということだったが、そもそも魔力を多く持つと長命になるそうだ。
それに、魔法が発展しているおかげで、そもそも人間全般が健康的に長生きしやすいらしいな。
まほうの ちからって すげー!
それと元の世界でもあった、税金など生活する上で必要な物の細かい説明もあった。
俺の身元についてはこの国の住人という扱いではないが、教会に保証してもらえるようだ。
しかも半年の間ずっと、住むのに必要な税金は免除らしい。やったぜ!
違うソフィア、俺はニートじゃない。
せめて観光客と言ってくれ。
◇
「以上の説明で、こちらで半年過ごすには問題ないと思います」
「うーん、後半は何だか難しい話で疲れたな。昨日と違って税金とかの細かい説明はすぐに覚えられる気がしないし」
「この世界の住人でも全てを覚えている人は少ないですし、よく役所に確認されています。それにもしハクトさんが働く場合には、基本的に雇い主側が手続きを行うため、何となくそういったものがある、と覚えておけば大丈夫かと思われます」
「そっか、色々説明ありがとな」
「いえ、それが仕事の一つですので」
それと漫画を読むことだったな。
「仕事だったとしても、ソフィアに説明してもらえて助かったよ。たまに話がずれるが、説明はわかりやすかったしな。あ、そうだ。今日、日本人ぽい髪色や顔立ちの人を見かけたんだけど、こっちの世界に残った日本人の子孫だったりするのか?」
「その可能性もありますが、ほとんどの方が元の世界に帰られることを選択したため、この国の東方出身の方であると思われます」
「ああ、そういえばこの国は東西に広いんだったな。東方って、やっぱり日本に似てたりするのか?」
異世界ファンタジーでは日本っぽい国があることも多いが、そのパターンだろうか?
「実際に行ったことがありませんので、あまり詳しくはわからないです。ただ、お米を生産していたり、醤油や味噌などもそちらで生産されていましたので、もしかしたらそうかもしれません」
「なるほどな。一度行ってみたい気もするが、ほとんど知らない国の、さらに知らない場所に行くのはちょっと危険だし心配だな」
「それでしたら、行かれた先の街にある冒険者ギルドで案内人を雇うのもよいかと思われます。こちらの街でも観光に来られた方が雇っていることもありますよ」
「ああ、そっか。この世界だと冒険者ギルドがあるのか。そうだな、もしお金に余裕ができたら検討してみよう」
仮に一日中案内してもらうとなると、日給いくらみたいになるだろうし、それだけでお金が必要そうだ。
とはいえせっかく異世界に来たんだし、いろいろ観光もしてみたいな。
やっぱりお金を稼ぐ手段とかを探さないとな。
何かいいバイトとかあればいいんだが……。
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