最強で美人なお飾り嫁（♂）は無自覚に無双する

出会う

宿から先触れを出せば、すぐに迎えは飛んできて、３人で皇帝の謁見の間に向かう。

何やら騒がしく、女性の怒鳴り声が聞こえてきた。

「父から委任状をもらってきました。私、リリーナはマイプリティエンジェル=スーパーハンサム=ローズウッド王子との婚約を解消します！」

「そんな！リリーナちゃんじゃないと、あの子に王族の仕事は無理だよぉ！」

「皇帝陛下が甘やかしたせいでしょ！ライモンド=バタールと組んずほぐれつして、私を悪役令嬢呼ばわりして婚約破棄かましたのよ！婚約破棄上等、ただしマイプリティエンジェル殿下の有責ですからね！」


「そんなあ！」


「王族の勤めが無理なら他の家が継げばいいだけよ！………と、今ニヤついた騎士団長！」

「はっ、はい！？」


「あんたバカあ？ケイトは魔法の天才よ！宮廷魔術師は確実だし、大魔法使いの器だわ！なんで騎士として育てようとしてんのよ、世界の損失じゃないの！」

「は、恥ずかしいよ。リリーナ嬢。」

「こんなバカなマックス家にも国は任せられないわ！私がケイトと結婚して継ぐわよ！剣聖と大魔法使いの王家よ。最強でしょ！」

「そ、そんなあ………。」



なんかすごい令嬢がいるぞ。

剣士と大魔法使いが見つかった！



「さあ、ケイト。レベリングしましょ。今日から私と暮らすのよ。」

「あはは……。」


「なかなか面白いですね。実は僕らも娘をレベリングするところでして。一緒にレベリングしませんか？」


もちろん、誘うよね！