12 / 36
宰相アルドベリク③
しおりを挟む
ジルハイム及び周辺国からの支援の打ち切り。
その書簡を受け取った私は、ロマーナ王国の王家、貴族、そして国民。その全てに対するジルハイムの復讐が始まったのだと思った。
これからこの国は混乱に陥るだろう。
だが、国が裁かぬのならジルハイムによる裁きを…。そう望んだのは誰あろうこの私だ。
宰相と言う高い地位にありながら、何も出来ず、何も止められなかったこの無力な私なのだ…。
陛下への報告を終えた私は、その足で今日起こった出来事の顛末を伝えるため、伯母の住む離宮へと向かった。
そう……そう……と時折声を出し、相槌を打ちながら私の話を聞いていた伯母は、ユリウス陛下がばら撒いたと言うビラに目を通すと、悲しそうに眉を寄せた。
「ユリウス様は余程悔しかったのね。やり返すだなんて」
「やり返す…」
訝しむ私に叔母は話を続けた。
「だってそうでしょう? アルテーシアへの噂を利用して、支援を打ち切る為の理由にしたのよ? 根も葉もない噂を流された事への意趣返しをしたの。その上で態々シルベールの家名を書いた」
伯母はそう言って瞳を伏せた。
根も葉もない噂。
確かにそうだった。アルテーシア様の輿入れが、支援と引き換えにジルハイムから押し付けられたものだなんて…。そんな話にはどう考えても無理がある。
地震が起きたのは5年前。
反してアルテーシア様の輿入れは僅か2年前の出来事だ。その頃にはロマーナは既にジルハイムからの支援を受けていたと言うのに。
少し考えれば分かった事だ。それなのにこの国の民達は考えもせずその噂を額面通り受け入れ、アルテーシア様を悪女だと貶めた。
当事者である陛下でさえ、噂を間に受け、彼女との婚姻は支援国からの要請により断れないものだったなどと言う始末だ。
陛下にそう信じ込ませた人間は分かっている。
「ではあの噂話も、シルベールによって意図的にばら撒かれたものだったと?」
私の問いかけに伯母は頷いた。
「だってそうでしょう? 本来なら他国から王女を娶って僅か1年で側妃を娶るなんて考えられない事よ。ましてアルテーシアは支援している側の王女だわ。実際に反対する貴族も多数いた。だからシルベールは噂を流して世論に後押しさせたの。これは民意なのだと」
では実際にアルテーシア様が輿入れされた2年前には何があったのか?
エラルド様が病に倒れられ、ジュリアスが国王の座に着いた。それがこの婚姻が結ばれた本当の理由だ。
王家の血を引かぬ者が王位に就いた。
死を間近にしたエラルド様は、漸く自分の犯した過ちに気付かれたのだろう。
シルヴィア様に救いを求めた。シルヴィア様もまた、その事に心を痛めておられた。
あの時、自分が温情などかけず、ジュリアスに真実を告げ王家より追放していたら…と。
シルヴィア様が地震災害の支援の話し合いに我が国を訪れられた時、この国には当時王太子だった王弟殿下がいた。その息子ジェラルド様もいた。そしてパトリシア…。彼女がいた。
シルヴィア様とて、まさかこんな事になるとは思ってもいなかっただろう。
そして今度は兄であるエラルド様が病に倒れた。然も余命1年の宣告を受けていると言う…。
兄からの要請を受けたシルヴィア様は、やむ終えずアルテーシア様をロマーナに輿入れさせたのだ。
祖国に愛する人がいた彼女に…。
シルヴィア様とてどれ程辛かっただろう。大切な娘に愛する人との別れを告げなければならないなんて…。
国によって愛する人と引き裂かれたのは、イヴァンナではなくアルテーシア様の方だった。
奪われてしまった王家の血を、再び取り戻す為に…。
ジュリアスとの間に子を儲け、その子を次の王とする為に…。
そしてもう1つ。王として余りにも未熟なジュリアスを支える為に…。
全てこの国ロマーナのためだった。
アルテーシア様は泣く泣くこの国に嫁いで来たのだ。
大切な母の祖国のために。
それなのに彼女は疎まれて殺された。
今回の事で、王弟リカルド様一家の事故死も、実は仕組まれたものだと言う事が分かった。
シルヴィア様は愛する娘だけではなく、愛する弟一家をも失ったのだ。
同じ様に、愛する人を2度失った私には分かる。
許せない。許せるはずが無いのだ。
「シルベールはどう出るでしょう。あの男が本当に国民に支援などするのでしょうか?」
問いかけた私に伯母は首を振った。
「恐らくはしないでしょう。忘れもしないわ。5年前の震災の時、貴方も分かるでしょうけれど、地震ですもの。当然被害の大きかった地域も有れば、殆ど被害を受けなかっ地域もあったの。シルベールの領地は比較的被害の少ない地域に属していたわ。エラルドは、そんな被害の小さかった地域に領地を持つ貴族達から支援金を募った。そしたらシルベールは何て言ったと思う? 『貴族によって支援金を出す者と出さない者がいるなんて不公平だ。大体、被害の大きい小さいを何処で測るのか? 我が領の被害が小さいなどと、一体誰が何の基準で決めたのだ!』そう言って支援金の支払いを拒否したの…」
「ですが、今回は義理とは言え娘は陛下の側妃です。然もビラに名前まで書かれているんですよ?」
「いえ。それでも彼は何らかの言い訳を考えるでしょうね。彼はそう言う男よ。でも、恐らくシルヴィアは其れを承知の上で、あのビラに家名を書いたのだと思うわ。彼女の憎しみはただシルベールとイヴァンナを捉えて処刑するだけでは収まらないのでしょう」
伯母はそう言って私に1通の手紙を差し出した。
「昨日シルヴィアから届いたの。貴方宛よ」
そう言って…。
******
物流が止められたこの国には、本当に何も入っては来なくなった。
物流が止まれば生産も止まる。物を作る為の材料が入って来なくなるからだ。
ロマーナは失業した者達で溢れ返った。
直ぐに教会や図書館といった施設を開放した。失業により住む場所を失った人達を保護するためだ。
だが、食料はそうはいかない。使っても無くならない建物とは違い、食料は食べればなくなる。国からはどんどん食料がなくなり、価格の高騰は深刻な状況だった。
だが、失業者達にそんな金があるはずも無い。彼らは飢えに苦しんだ。
私は震災の時と同じく、そんな民達を救うため、貴族達に支援金の支払いを募った。
そんな中、トラマール領では明らかに異国人だと分かる若い男が炊き出しを行なっていた。
聞けば彼の元にはまだ、祖国より食べ物が届けられているそうだ。
軈て彼の作る炊き出しには、長い行列が出来る様になっていた…。
その書簡を受け取った私は、ロマーナ王国の王家、貴族、そして国民。その全てに対するジルハイムの復讐が始まったのだと思った。
これからこの国は混乱に陥るだろう。
だが、国が裁かぬのならジルハイムによる裁きを…。そう望んだのは誰あろうこの私だ。
宰相と言う高い地位にありながら、何も出来ず、何も止められなかったこの無力な私なのだ…。
陛下への報告を終えた私は、その足で今日起こった出来事の顛末を伝えるため、伯母の住む離宮へと向かった。
そう……そう……と時折声を出し、相槌を打ちながら私の話を聞いていた伯母は、ユリウス陛下がばら撒いたと言うビラに目を通すと、悲しそうに眉を寄せた。
「ユリウス様は余程悔しかったのね。やり返すだなんて」
「やり返す…」
訝しむ私に叔母は話を続けた。
「だってそうでしょう? アルテーシアへの噂を利用して、支援を打ち切る為の理由にしたのよ? 根も葉もない噂を流された事への意趣返しをしたの。その上で態々シルベールの家名を書いた」
伯母はそう言って瞳を伏せた。
根も葉もない噂。
確かにそうだった。アルテーシア様の輿入れが、支援と引き換えにジルハイムから押し付けられたものだなんて…。そんな話にはどう考えても無理がある。
地震が起きたのは5年前。
反してアルテーシア様の輿入れは僅か2年前の出来事だ。その頃にはロマーナは既にジルハイムからの支援を受けていたと言うのに。
少し考えれば分かった事だ。それなのにこの国の民達は考えもせずその噂を額面通り受け入れ、アルテーシア様を悪女だと貶めた。
当事者である陛下でさえ、噂を間に受け、彼女との婚姻は支援国からの要請により断れないものだったなどと言う始末だ。
陛下にそう信じ込ませた人間は分かっている。
「ではあの噂話も、シルベールによって意図的にばら撒かれたものだったと?」
私の問いかけに伯母は頷いた。
「だってそうでしょう? 本来なら他国から王女を娶って僅か1年で側妃を娶るなんて考えられない事よ。ましてアルテーシアは支援している側の王女だわ。実際に反対する貴族も多数いた。だからシルベールは噂を流して世論に後押しさせたの。これは民意なのだと」
では実際にアルテーシア様が輿入れされた2年前には何があったのか?
エラルド様が病に倒れられ、ジュリアスが国王の座に着いた。それがこの婚姻が結ばれた本当の理由だ。
王家の血を引かぬ者が王位に就いた。
死を間近にしたエラルド様は、漸く自分の犯した過ちに気付かれたのだろう。
シルヴィア様に救いを求めた。シルヴィア様もまた、その事に心を痛めておられた。
あの時、自分が温情などかけず、ジュリアスに真実を告げ王家より追放していたら…と。
シルヴィア様が地震災害の支援の話し合いに我が国を訪れられた時、この国には当時王太子だった王弟殿下がいた。その息子ジェラルド様もいた。そしてパトリシア…。彼女がいた。
シルヴィア様とて、まさかこんな事になるとは思ってもいなかっただろう。
そして今度は兄であるエラルド様が病に倒れた。然も余命1年の宣告を受けていると言う…。
兄からの要請を受けたシルヴィア様は、やむ終えずアルテーシア様をロマーナに輿入れさせたのだ。
祖国に愛する人がいた彼女に…。
シルヴィア様とてどれ程辛かっただろう。大切な娘に愛する人との別れを告げなければならないなんて…。
国によって愛する人と引き裂かれたのは、イヴァンナではなくアルテーシア様の方だった。
奪われてしまった王家の血を、再び取り戻す為に…。
ジュリアスとの間に子を儲け、その子を次の王とする為に…。
そしてもう1つ。王として余りにも未熟なジュリアスを支える為に…。
全てこの国ロマーナのためだった。
アルテーシア様は泣く泣くこの国に嫁いで来たのだ。
大切な母の祖国のために。
それなのに彼女は疎まれて殺された。
今回の事で、王弟リカルド様一家の事故死も、実は仕組まれたものだと言う事が分かった。
シルヴィア様は愛する娘だけではなく、愛する弟一家をも失ったのだ。
同じ様に、愛する人を2度失った私には分かる。
許せない。許せるはずが無いのだ。
「シルベールはどう出るでしょう。あの男が本当に国民に支援などするのでしょうか?」
問いかけた私に伯母は首を振った。
「恐らくはしないでしょう。忘れもしないわ。5年前の震災の時、貴方も分かるでしょうけれど、地震ですもの。当然被害の大きかった地域も有れば、殆ど被害を受けなかっ地域もあったの。シルベールの領地は比較的被害の少ない地域に属していたわ。エラルドは、そんな被害の小さかった地域に領地を持つ貴族達から支援金を募った。そしたらシルベールは何て言ったと思う? 『貴族によって支援金を出す者と出さない者がいるなんて不公平だ。大体、被害の大きい小さいを何処で測るのか? 我が領の被害が小さいなどと、一体誰が何の基準で決めたのだ!』そう言って支援金の支払いを拒否したの…」
「ですが、今回は義理とは言え娘は陛下の側妃です。然もビラに名前まで書かれているんですよ?」
「いえ。それでも彼は何らかの言い訳を考えるでしょうね。彼はそう言う男よ。でも、恐らくシルヴィアは其れを承知の上で、あのビラに家名を書いたのだと思うわ。彼女の憎しみはただシルベールとイヴァンナを捉えて処刑するだけでは収まらないのでしょう」
伯母はそう言って私に1通の手紙を差し出した。
「昨日シルヴィアから届いたの。貴方宛よ」
そう言って…。
******
物流が止められたこの国には、本当に何も入っては来なくなった。
物流が止まれば生産も止まる。物を作る為の材料が入って来なくなるからだ。
ロマーナは失業した者達で溢れ返った。
直ぐに教会や図書館といった施設を開放した。失業により住む場所を失った人達を保護するためだ。
だが、食料はそうはいかない。使っても無くならない建物とは違い、食料は食べればなくなる。国からはどんどん食料がなくなり、価格の高騰は深刻な状況だった。
だが、失業者達にそんな金があるはずも無い。彼らは飢えに苦しんだ。
私は震災の時と同じく、そんな民達を救うため、貴族達に支援金の支払いを募った。
そんな中、トラマール領では明らかに異国人だと分かる若い男が炊き出しを行なっていた。
聞けば彼の元にはまだ、祖国より食べ物が届けられているそうだ。
軈て彼の作る炊き出しには、長い行列が出来る様になっていた…。
2,360
あなたにおすすめの小説
【完結】貴方の傍に幸せがないのなら
なか
恋愛
「みすぼらしいな……」
戦地に向かった騎士でもある夫––ルーベル。
彼の帰りを待ち続けた私––ナディアだが、帰還した彼が発した言葉はその一言だった。
彼を支えるために、寝る間も惜しんで働き続けた三年。
望むままに支援金を送って、自らの生活さえ切り崩してでも支えてきたのは……また彼に会うためだったのに。
なのに、なのに貴方は……私を遠ざけるだけではなく。
妻帯者でありながら、この王国の姫と逢瀬を交わし、彼女を愛していた。
そこにはもう、私の居場所はない。
なら、それならば。
貴方の傍に幸せがないのなら、私の選択はただ一つだ。
◇◇◇◇◇◇
設定ゆるめです。
よろしければ、読んでくださると嬉しいです。
結婚後、訳もわからないまま閉じ込められていました。
しゃーりん
恋愛
結婚して二年、別邸に閉じ込められていたハリエット。
友人の助けにより外に出ることができ、久しぶりに見た夫アルバートは騎士に連行されるところだった。
『お前のせいだ!』と言われても訳がわからなかった。
取り調べにより判明したのは、ハリエットには恋人がいるのだとアルバートが信じていたこと。
彼にその嘘を吹き込んだのは、二人いたというお話です。
言い訳は結構ですよ? 全て見ていましたから。
紗綺
恋愛
私の婚約者は別の女性を好いている。
学園内のこととはいえ、複数の男性を侍らす女性の取り巻きになるなんて名が泣いているわよ?
婚約は破棄します。これは両家でもう決まったことですから。
邪魔な婚約者をサクッと婚約破棄して、かねてから用意していた相手と婚約を結びます。
新しい婚約者は私にとって理想の相手。
私の邪魔をしないという点が素晴らしい。
でもべた惚れしてたとか聞いてないわ。
都合の良い相手でいいなんて……、おかしな人ね。
◆本編 5話
◆番外編 2話
番外編1話はちょっと暗めのお話です。
入学初日の婚約破棄~の原型はこんな感じでした。
もったいないのでこちらも投稿してしまいます。
また少し違う男装(?)令嬢を楽しんでもらえたら嬉しいです。
愛しの婚約者は王女様に付きっきりですので、私は私で好きにさせてもらいます。
梅雨の人
恋愛
私にはイザックという愛しの婚約者様がいる。
ある日イザックは、隣国の王女が私たちの学園へ通う間のお世話係を任されることになった。
え?イザックの婚約者って私でした。よね…?
二人の仲睦まじい様子を見聞きするたびに、私の心は折れてしまいました。
ええ、バッキバキに。
もういいですよね。あとは好きにさせていただきます。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
立派な王太子妃~妃の幸せは誰が考えるのか~
矢野りと
恋愛
ある日王太子妃は夫である王太子の不貞の現場を目撃してしまう。愛している夫の裏切りに傷つきながらも、やり直したいと周りに助言を求めるが‥‥。
隠れて不貞を続ける夫を見続けていくうちに壊れていく妻。
周りが気づいた時は何もかも手遅れだった…。
※設定はゆるいです。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。
その事実だけを抱え、離縁を突きつけ、家を出た。
そこで待っていたのは、最悪の出来事――
けれど同時に、人生の扉がひらく瞬間でもあった。
夫は愛人と共に好きに生きればいい。
今さら「本当に愛していたのは君だ」と言われても、裏切ったあなたを許すことはできない。
でも、子供たちの心だけは、必ず取り戻す。
妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。
過去を悔いながらも、愛を手に入れることを決めた彼女が辿り着いた先には――
私のことを愛していなかった貴方へ
矢野りと
恋愛
婚約者の心には愛する女性がいた。
でも貴族の婚姻とは家と家を繋ぐのが目的だからそれも仕方がないことだと承知して婚姻を結んだ。私だって彼を愛して婚姻を結んだ訳ではないのだから。
でも穏やかな結婚生活が私と彼の間に愛を芽生えさせ、いつしか永遠の愛を誓うようになる。
だがそんな幸せな生活は突然終わりを告げてしまう。
夫のかつての想い人が現れてから私は彼の本心を知ってしまい…。
*設定はゆるいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる