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衝突
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「あっそー、ならいいや。もっかい電話しよ」
夏希はそれを聞くと、貼り付けていた笑顔をスっと無くし2人に興味も示さずそっぽを向いた。
「……あ、あの!」
「なにー?」
「そ、その…彩世先輩は、夏希さんが、来ることを知ってるんですか?」
「那月…?」
那月の咄嗟に出た質問に、明衣は首を傾け夏希は不機嫌そうに振り返る。
「……は?」
一一一今までの2人の不穏な空気感とか、先輩の元気がない時とか、独占欲のマークとか…やっぱり何かある気がする。ただの幼なじみってだけではない…。
「君に関係なくない?」
「…あっ、そ、それは、そうです、けど」
「なんなの?俺達のことに首突っ込まないでくれる?仲良くしないでって前に言ったのに、家にまで呼んでるしさ」
「えっ…!」
一一一なんで夏希さんが僕の家に先輩が来たこと知ってるんだ…!?先輩が言ってたのって、僕の家から出たとこを夏希さんに見られたってこと?
「あれは…!僕が熱を出してたまたま先輩が付き添ってくれただけで…、そもそも、なんで僕の家を…」
「あの日いろに会いたくて学校まで来た時、男の子とタクシーに乗るとこが見えたから追いかけた。それに出てきた家の表札が篠井だったし。最近把握してる中でその名字は君だけだったからさ。あ!あの中庭で会うだけの関係の篠井くんだ!って分かった」
「……っ」
一一一僕が熱を出した日に来たってこと?確かまだ授業がある時間だったけど…。前みたいに抜け出してきたのかな。確かに熱量がすごい。
ていうか、中庭で会うだけの関係って…あの時はあまりピンとこなかったけど今は嫌だ…。
「なにその顔?不服そうだね?」
「…っな、夏希さんは、先輩のことを、そのどう思っ…」
「え?いろをどう思ってるか?いろは俺のものだよ」
「え…」
「いろだけが俺を分かってくれてる。どんな俺も受け入れてくれて傍にいてくれた人だから。いろだけ居てくれればいい。他の奴はいらないし嫌い。だから君のことも嫌い」
「……っ」
「ちょっといろに優しくされたからって、思い上がらないでくれる?男怖いんでしょ?じゃあそのままでいなよ。ちょっかいかけないで」
怪しげな笑顔を近付け、那月を威圧する夏希。その様子に、さすがに黙っていた明衣も「ちょっと」と声を上げた。
「あーはいはい。君はいいね?女の子のオトモダチまでいてくれてさ」
「…っあの」
「俺には周りに誰もいなかった。親も友達もみんな…俺から離れていった。いろしか居ないんだよ。でも君はいいじゃん、周りに人がいるならいろが居なくても」
「僕は…っ、先輩を…」
「だから、思い上がるなって。いろは残酷なくらい誰にでも優しいんだよ?特別なのは俺だけ。あとはみーんな一緒なの」
一一一それ、残酷なくらい優しいって…前に先輩も自分のことそう言ってた。「俺の優しさは残酷なんだって」って…。
「ざ、残酷なんかじゃない…!」
「は?」
「せ、先輩の優しさは温かくて、それに誰にでも優しくできるって…す、すごいことだから…!僕も感謝しきれないくらい助けてもらえたんだ…!残酷じゃない!」
夏希がチッと舌打ちをした時、3人の不穏な空気に気付いた運動部の顧問であろう教師がこちらへ歩み寄ってきた。喧嘩だと思ったのだろう。「おい、君達何やってる?」と声を張り上げる。
「あーめんどくさ。じゃあね~、いろ今日も俺の家に来てくれるはずだし、連絡してみる。ばいばーい」
そう言って夏希は教師が来る前にさっさとその場を離れていった。
「何今の金髪…、感じ悪いんだけど!?いろって彩世先輩のことでしょ?どういう関係なの?」
「…今の、夏希さんは先輩の幼なじみで僕達と同い年。よく先輩に会いに来てて、喧嘩してたみたいで…」
「うーん、あの感じただの幼なじみじゃないわ。聞いてて執着が半端ないもん。あの子、先輩のこと好きなんじゃない?」
「やっぱり…、僕もそうかなって思った…」
一一一中庭に来た時よりも、激しく嫌われてたというか牽制された…。でも、なんだろう。怒ってたと思うのに少し悲しそうな表情に見えた。
周りに誰もいなかったって…先輩だけがいてくれたっていうの…もしかしたら、僕みたいに過去に何かあったのかな。
夏希はそれを聞くと、貼り付けていた笑顔をスっと無くし2人に興味も示さずそっぽを向いた。
「……あ、あの!」
「なにー?」
「そ、その…彩世先輩は、夏希さんが、来ることを知ってるんですか?」
「那月…?」
那月の咄嗟に出た質問に、明衣は首を傾け夏希は不機嫌そうに振り返る。
「……は?」
一一一今までの2人の不穏な空気感とか、先輩の元気がない時とか、独占欲のマークとか…やっぱり何かある気がする。ただの幼なじみってだけではない…。
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「…あっ、そ、それは、そうです、けど」
「なんなの?俺達のことに首突っ込まないでくれる?仲良くしないでって前に言ったのに、家にまで呼んでるしさ」
「えっ…!」
一一一なんで夏希さんが僕の家に先輩が来たこと知ってるんだ…!?先輩が言ってたのって、僕の家から出たとこを夏希さんに見られたってこと?
「あれは…!僕が熱を出してたまたま先輩が付き添ってくれただけで…、そもそも、なんで僕の家を…」
「あの日いろに会いたくて学校まで来た時、男の子とタクシーに乗るとこが見えたから追いかけた。それに出てきた家の表札が篠井だったし。最近把握してる中でその名字は君だけだったからさ。あ!あの中庭で会うだけの関係の篠井くんだ!って分かった」
「……っ」
一一一僕が熱を出した日に来たってこと?確かまだ授業がある時間だったけど…。前みたいに抜け出してきたのかな。確かに熱量がすごい。
ていうか、中庭で会うだけの関係って…あの時はあまりピンとこなかったけど今は嫌だ…。
「なにその顔?不服そうだね?」
「…っな、夏希さんは、先輩のことを、そのどう思っ…」
「え?いろをどう思ってるか?いろは俺のものだよ」
「え…」
「いろだけが俺を分かってくれてる。どんな俺も受け入れてくれて傍にいてくれた人だから。いろだけ居てくれればいい。他の奴はいらないし嫌い。だから君のことも嫌い」
「……っ」
「ちょっといろに優しくされたからって、思い上がらないでくれる?男怖いんでしょ?じゃあそのままでいなよ。ちょっかいかけないで」
怪しげな笑顔を近付け、那月を威圧する夏希。その様子に、さすがに黙っていた明衣も「ちょっと」と声を上げた。
「あーはいはい。君はいいね?女の子のオトモダチまでいてくれてさ」
「…っあの」
「俺には周りに誰もいなかった。親も友達もみんな…俺から離れていった。いろしか居ないんだよ。でも君はいいじゃん、周りに人がいるならいろが居なくても」
「僕は…っ、先輩を…」
「だから、思い上がるなって。いろは残酷なくらい誰にでも優しいんだよ?特別なのは俺だけ。あとはみーんな一緒なの」
一一一それ、残酷なくらい優しいって…前に先輩も自分のことそう言ってた。「俺の優しさは残酷なんだって」って…。
「ざ、残酷なんかじゃない…!」
「は?」
「せ、先輩の優しさは温かくて、それに誰にでも優しくできるって…す、すごいことだから…!僕も感謝しきれないくらい助けてもらえたんだ…!残酷じゃない!」
夏希がチッと舌打ちをした時、3人の不穏な空気に気付いた運動部の顧問であろう教師がこちらへ歩み寄ってきた。喧嘩だと思ったのだろう。「おい、君達何やってる?」と声を張り上げる。
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そう言って夏希は教師が来る前にさっさとその場を離れていった。
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「…今の、夏希さんは先輩の幼なじみで僕達と同い年。よく先輩に会いに来てて、喧嘩してたみたいで…」
「うーん、あの感じただの幼なじみじゃないわ。聞いてて執着が半端ないもん。あの子、先輩のこと好きなんじゃない?」
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