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第13話 禁断領域――ゴミ山の底へ
しおりを挟むきっかけは、本当にささいな“違和感”だった。
「ねぇ、アイギス。今日、なんか機嫌悪くない?」
ゴミ山の中腹。
いつもの作業台の上で、浮遊眼球装置〈アイギス〉は、じーっと一点を凝視したまま、ほとんど動かなかった。
レンズの黒い部分が、地面の一点から離れない。
ただの石ころと、金属片と、泥の境界。
見た目には、何の変哲もない場所。
『観測中』
短く返ってくる内側の声は、いつもより硬い。
「何か、ある?」
『“ない”と言い切るには、波が濃すぎる』
アイギスの視界を共有すると、世界が少し変わった。
普通の目にはただの土とガラクタの層。
でも、観測装置のレンズ越しに見ると――
ゴミ山全体を、淡い色の“層”が覆っていた。
上層は、最近捨てられた道具たちの魔力の残り香。
中層は、古びた器具や折れた武器たちの、薄くなった波。
そして、アイギスが一点を凝視しているその場所――
そこから、真下へ向かって、濃い線が一本伸びていた。
墨を垂らしたみたいに、どす黒く。
『……何、これ』
リーナの胸の奥が、ひゅっと縮む。
『魔力反応……ですよね? でも、ゴミ山の中っていうか、もっと下から――』
『あれは“下”ではなく、“底”だ』
アークレールの声が、珍しく早口で割り込んできた。
『アイギス、拡大観測はやめろ。その波に視線を合わせ続けるな』
『しかし――』
『過去にもあった。ああいうのを観測し続けて、視覚機能を破壊された装置は少なくない』
いつも落ち着いている剣の声が、わずかに強張っている。
それだけで、事態のヤバさが伝わった。
「そんなに危ない?」
『“波が濃い”というレベルではない』
アークレールは、言葉を選ぶように間を置いた。
『あれは、“濃さ”ではなく、“古さ”と“質”が異常だ。 ここに落ちていたアークレール級――いや、それ以上の要素が、複数絡み合っている』
「複数……」
つまり、アークレールクラスが何本も束になって、泥の下でぎゅうぎゅうに詰まっているような状態、ってことだろうか。
(いやいやいや、笑えないんだけど)
額に冷たい汗が滲んだ。
『……“近づくな”』
アークレールが、はっきりと言った。
どこかで聞いたことのある言い方だった。
そうだ。
工房の危険物保管庫に貼ってあった札。
――「接触禁止」「再起動厳禁」。
あの札と、同じ空気が漂っている。
『ゴミ山の防御結界ごと、埋めてしまいたいレベルだ』
「物騒なこと言わないでよ」
『冗談ではない』
本気で言っているのが伝わってくるから、余計に笑えなかった。
でも。
アイギスのレンズは、その一点から動かない。
レンズの奥で、観測装置としての本能みたいなものが、じわじわ震えている。
『見たい』
そんな声が聞こえた気がした。
最後の最後まで崩壊を見届けようとした装置が、視線の先にある“異常”を見逃せるわけがない。
「……ここ、誰かに報告しないとですよね」
リーナは、観測を切って、ゆっくりと息を吐いた。
楽しい未来は、あんまり見えなかった。
◇
「……観測結果を、もう一度」
軍部の臨時会議室。
地図や結界図が壁に貼られた部屋で、ヴァルトが低く問いかけた。
リーナは、アイギスの観測データを記した紙束を握りしめていた。
城の裏手を切り取った断面図。
ゴミ山の位置。
その下に、異常な魔力波が一点から広がっている図。
描きながら、自分でもお腹が痛くなりそうだった。
「ゴミ置き場の中腹から、垂直に真下へ。 深さは……多分、このくらいで」
指で示す。
地表から、おおよそ数十メートル。
城の基礎石のさらに下。
自然の岩盤が途切れて、ぽっかりと空洞ができている。
その空洞全体を、濃すぎる古代波長が満たしていた。
「この“空洞”の存在自体、これまでの地図には載っていませんでした」
「地中探査の魔導は?」
「工房の記録を調べても、ここの直下だけ“測定不能”って書かれてます。 だから、誰も気にしなかったんだと思います。“計器に反応しない場所”だったから」
言いながら、自分で胃が痛くなった。
(……あ、これ、完全に“私のお家芸”案件だ)
計器が反応しないからって、そこに“何もない”とは限らない。
それを身をもって学んできた結果が、今この紙に詰まっている。
「ゴミ山の真下に、未確認の地下空洞と高密度古代波長の塊、か」
ヴァルトは、腕を組んだまま地図を見つめている。
顔に出ない人だけれど、眉間の皺の深さが、静かな苛立ちを物語っていた。
「危険度は?」
「……アークレールたちが、“近づくな”と言うレベルです」
リーナは、正直に答えた。
視線を感じて振り返ると、壁際には白衣の男――グラツィオ・ベックが立っていた。
腕を組み、顎を上げ、人を値踏みするみたいな目。
「“兵器”が危険だと判断する兵器の反応を、そのまま信じるのかね?」
皮肉っぽく笑いながら、彼は言う。
「計測器が測れないからと言って、“測れない危険度”と勝手に決めつけるのは、学問的ではないな」
「学問的に生き延びたいので、警戒は過剰くらいでちょうどいいと思いますけど」
つい言い返してしまう。
ヴァルトが、かすかに口元を押さえて咳払いした。
笑いを誤魔化しているのかもしれない。
「軍としては、調査を先送りにしたいところだ」
ヴァルトは、地図から視線を離さないまま言う。
「城の直下に何が眠っているか不明な以上、軽挙は許されない。 外部からの侵入の気配もある。守る線を増やすより、まず既存の防衛を固めるべきだ」
「つまり、“怖いからしばらく放置しよう”ということかね?」
グラツィオが、あからさまに鼻で笑った。
「それこそ、軍のやり方らしい」
「意味を説明してもらおうか」
「簡単な話だ」
グラツィオは、指で空洞の位置をコンコンと叩く。
「ここに“国家にとって有益な遺物”があるかもしれない。 それがいずれ暴走した場合、“兵器として敵に奪われるリスク”と、“自国で制御できるかもしれない可能性”を比較すると――」
目が細くなる。
その奥で、欲望が光った。
「“先に拾った方が勝ち”だろう?」
リーナは、背筋に冷たいものが走るのを感じた。
「……それ、守るための発想じゃないですよね」
「守るためでもある。 国家とは、国民を守るために、時に危険を引き受けるものだ」
一見正論。
でも、その裏で「危険を引き受けさせられるのは誰か」については、一切触れていない。
ヴァルトの目が、わずかに鋭くなった。
「工房としては、どうすると?」
「決まっている」
グラツィオは、笑みを深くした。
「“即時回収すべきだ”。 危険であればあるほど、早く手を打たなければならない。 未知の古代波長の塊など、他国が喉から手が出るほど欲しがるに決まっている」
その言葉は、シグル・ハーヴェイがあの森で呟いた信念と、限りなく近かった。
――兵器を支配する者が、世界を支配する。
「工房は、危険な遺物の研究と制御を専門としている。 つまり、“未知の危険”に最も慣れている組織だ。 軍部の護衛をつけた上で、小規模な調査隊を結成し、早急に地下空洞の正体を確認すべきだと言っている」
ヴァルトは、しばし沈黙した。
その沈黙の間に、空気が重く沈む。
誰も口を挟めない。
リーナは、紙束を握りしめた手に汗がにじんでいるのを感じた。
「……リーナ」
ヴァルトが、不意に名前を呼ぶ。
驚いて顔を上げると、彼の黒い瞳が真っ直ぐこちらを見ていた。
「お前は、どう見ている?」
「私、ですか?」
「そうだ。 この地下空洞について、お前自身がどう感じているか」
問われると思っていなかった。
でも、問われてしまった以上、誤魔化したくなかった。
リーナは、深く息を吸った。
「怖いです」
正直に言う。
「アイギス越しに見たとき、あんなに“見ちゃいけない”って思ったの、初めてで。 アークレールたちも、震えてました」
「震えてなどいない」
即座に否定が飛んできた。
「揺れてはいたけどね」
思わず返すと、アークレールは不機嫌そうに黙り込んだ。
「でも、怖いからって、“何も知らないまま放っておく”のはもっと怖いです」
言いながら、自分の中で何かが形を固めていくのを感じた。
「工房時代、地下排水管の異常を“計器に出ないから問題なし”って片付けた結果、何が起きたか、私は見ました。 “見たくないもの”を見ないふりした結果が、どれだけ歪みを生むか、嫌というほど知ってます」
喉の奥が少し震えた。
あの日の冷たい水。
爆ぜるような音。
濁流に飲まれていった魔導器具。
「だから、見なきゃいけないとは思う。 でも、“見に行く人間”の数は、最小限でいい」
「最小限?」
「私と……信じられる人だけ」
その言葉に、ヴァルトは目を細めた。
グラツィオの顔には、露骨な不満が浮かぶ。
「“信じられる人間”とは、何だね?」
「“兵器として扱うことだけ考えてる人”以外、です」
はっきり言ってしまった。
工房長代理の顔が、みるみる険しくなるのが見えた。
でも、もう引けない。
「工房だけに任せたら、地下空洞の中身は全部、“研究対象”として解体されると思います。 軍だけに任せたら、“使える兵器かどうか”で判断されると思います。 どっちも間違ってるとまでは言わないけど――」
視線を落とし、握った紙を見つめる。
紙の上で、黒い線が地下の一点を指し示している。
「そこに何が眠ってるのか、“まず話を聞こうとする人”が必要だと思います」
アークレール。
フロウリア。
セレスティア。
アイギス。
彼らと意識を合わせてきた分だけ、“そこ”がただの兵器庫じゃない可能性が、頭をよぎる。
あるいは、その地下には――
(“文明そのもの”の断末魔が、丸ごと埋まってるかもしれない)
想像しただけで、膝が笑いそうになった。
でも。
「私、行きたいです」
はっきりと言った。
ヴァルトの目が、ほんの少しだけ見開かれた。
「怖いですけど。 でも、ゴミ山の主って名乗っちゃった以上、この山の“底”から目を逸らすのは、違う気がして」
「ゴミ山の主……」
ヴァルトが、何かに納得したように息を吐いた。
グラツィオは、鼻を鳴らす。
「本人が行くと言っているのだから、願ってもないことだ。 古代波長と親和性の高い彼女がいれば、地下空洞の中身の解析も捗る。 軍部の護衛を二、三付ければ十分だろう」
「“護衛を二、三”で十分な案件かどうか、判断できているのか?」
ヴァルトの声に、苛立ちが混じる。
「警備を城内から削れば、外壁の守りが弱くなる。 今は他国からの影も濃くなっている。 ――シグル・ハーヴェイの名を、知っているか?」
グラツィオの表情が、一瞬だけ強張った。
「ガルディアスの特務将校か……。 噂だけは聞いている。“古代兵器に異様な執着を持つ男”だと」
「既にこの王都の近くまで侵入しているという報告もある」
ヴァルトは、地図の端を指で叩いた。
「そんな状況で、城の真下に“禁断領域”と呼べる場所を見つけた。 ――最悪だ」
「最悪なのは分かるが」
グラツィオは、薄く笑った。
「だからと言って、“何もしない”という選択肢はない。 ここは戦場ではない。 学問と政治の場だ。 “最小限の危険”で、“最大限の成果”を取るべきだろう」
結局――
その日の会議で決まったのは、「小規模な調査隊を結成し、地下空洞へ降りる」という結論だった。
構成は、軍部からヴァルトを含む三名。
工房からグラツィオを含む二名。
そして――
「リーナ・フィオレ。お前だ」
目の前で名前を呼ばれて、改めて胃がきゅっとなる。
分かっていた。
自分で行きたいと言ったのだから。
でも、現実として決まると、足が少し震えた。
『無謀だ』
アークレールが、低く言う。
『地下空洞の波長は、このゴミ山の全てを上書きしうる。 お前の魔力が飲み込まれる危険も、十分にある』
(それでも、行く)
心の中で返す。
『聞かなきゃいけないことが、きっとそこにあるから』
剣は、しばらく何も言わなかった。
沈黙の中に、諦めと、わずかな信頼のようなものが混じっている。
『……よかろう』
ようやく落ちてきた言葉は、予想外に素直だった。
『行くというなら、全力で支える。 ゴミ山の主が、底へ降りるというなら』
(うん)
怖さと、決意と。
その両方を抱えたまま、リーナは会議室を後にした。
◇
「地下、だってさ」
ゴミ置き場に戻ると、マルタが既に噂を聞きつけていたらしく、モップを杖代わりにして待ち構えていた。
リーナは、苦笑する。
「噂の回り方、早すぎません?」
「城なんて噂で動いてるようなもんさ」
マルタは、ゴミ山の奥を顎でしゃくる。
「“ゴミの底に何かあるらしい”“また古代兵器だ”“いやもっとヤバい何かだ”――いろんなバージョンが飛び交ってるよ。 で、本物は?」
「“いちばんヤバいやつ”が一つにまとまってる感じですかね……」
「さらっと言うことじゃないよ」
マルタは、額を押さえた。
「で、その“いちばんヤバいやつ”探検隊に、うちの新入りが入ってるって?」
「はい。自分で行くって言いました」
言葉にした瞬間、胸の奥が少しだけ軽くなった。
逃げているわけじゃない。
誰かに押し付けられたわけでもない。
自分で選んだ。
「……そっか」
マルタは、しばらく黙ってリーナを見つめていた。
その視線は、厳しくも温かい。
「止めないんですか?」
恐る恐る尋ねる。
マルタは、あっさり首を横に振った。
「止めたって行くでしょ、あんた」
「たぶん」
「だったら、“止めるふりして罪悪感だけ植えつける大人”にはなりたくないのさ」
あまりにもあっさり言われて、リーナは少しだけ笑った。
マルタは、モップを立てかけると、リーナの前に歩み寄ってきた。
そして――
「手」
「え?」
「手、出しな」
言われるままに、リーナは右手を差し出した。
次の瞬間。
ごつごつした掌が、その手を包み込んだ。
マルタの手は、骨ばっていて、固くて。
でも、驚くほど温かかった。
「……あのね、新入り」
いつもの軽口とは違う声だった。
「“見送る”のってさ」
手を握る力が、少しだけ強くなる。
「本っ当に、嫌いなんだよ」
リーナは、息を呑んだ。
マルタの目が、一瞬だけ遠くを見る。
戦時中の補給兵だった過去。
彼女は何度も、前線へ向かう仲間たちを見送ってきた。
トラックの荷台。
馬車の影。
徒歩で戦場へ向かう背中。
その多くが、“戻ってこなかった”。
送り出す側だけが、いつも同じ場所に取り残される。
「“行ってこい”“必ず戻れ”なんて、何度言ったか分かんない。 言うたびに、どっかが削れてくんのさ。 “また一人、戻ってこないかもしれない”って思いながら」
マルタの声は、笑っているのに、ぞくりとするくらい生々しかった。
「だからね、もう二度とやりたくなかったんだ、“見送る”なんて」
「……ごめんなさい」
「謝るなっての」
きつく握られていた手が、少しだけ力を緩める。
「嫌いだけどさ。 あんたが自分で選んだ道を、“それでも行け”って背中を押すのが、今ここであたしにできる仕事だと思ってる」
その言葉に、胸がぎゅっと掴まれる。
「戻ってくるまで」
マルタは、リーナの手をぐっと引き寄せた。
目の前。
皺の刻まれた顔。
戦場の埃とゴミ山の埃、両方を知っている目。
「あたしはここで待ってるよ」
その一言が、やけに重かった。
「“いつ戻ってくるか分かんないから待たない”ってやり方もあるけどね。 それやっちゃうと、戻ってきた側が一番しんどい」
ああ――もしかして。
昔、戻ってきた誰かを、“誰も待っていなかった”ことがあったのかもしれない。
その誰かの顔を、マルタは今も覚えているのだろう。
「だから、あたしは待つ。 戦場じゃない。 ここはゴミ山だ。 “行ってきます”って言うなら、“お帰り”って言う役目が必要だ」
リーナは、握られた手を、握り返した。
マルタの手の温もりが、皮膚から骨の奥まで染み込んでくる。
(ああ、これが)
地上の温度だ。
帰ってくる場所の温度だ。
「……行ってきます」
小さく、でもはっきり言った。
マルタの目が、細くなる。
「“行ってらっしゃい”」
短い言葉。
その裏に、どれだけの歴史と恐怖と祈りが詰まっているか、想像もつかない。
それでも、リーナは、その全部を受け取る覚悟を固めた。
握られた手が、離れる。
けれど、その温もりは消えない。
胸の奥に、小さな灯りがともったままだ。
暗闇へ降りるための、最後の支え。
◇
地下空洞への入口は、ゴミ山の最奥――防御結界のさらに奥にあった。
土をどかし、古い板を外し、石を退けると、ぽっかりと黒い穴が口を開ける。
そこからは、冷たい風が吹き上がっていた。
濡れた石の匂い。
古い鉄の錆。
そして――
『……濃い』
アークレールが、短く呻く。
『ここから先は、俺でも波を遮断しきれないかもしれん』
(それでも、一緒に来てくれる?)
『当然だ』
頼もしい返事。
ヴァルトが、前に立った。
軍服に簡易防護具。
腰には剣と魔導銃。
背中には、非常用の縄と光源装置。
その後ろに、護衛の兵士が二人。
さらに、その少し後ろにグラツィオと工房職員が控えている。
リーナは、アークレールとアイギス、それから最低限の掃除道具(布と小さな刷毛)を腰に提げていた。
ヴァルトが、彼女を振り返る。
「今なら、引き返せる」
その言葉は、形式的なものではなかった。
本気で言っている。
リーナは、深呼吸を一つして頷いた。
「行きます」
怖さは消えていない。
足も、ちょっと震えている。
でも、マルタの手の温もりと、ゴミ山を包む結界の感触と、背中のアークレールの重さが、その全部を少しずつ支えてくれている。
ヴァルトは、それ以上何も言わなかった。
光源装置が灯される。
穴の中へ、淡い光が落ちていく。
「警戒を怠るな。 一歩ずつ、確かめながら降りる」
低く響くヴァルトの声を背に、リーナは、ゴミ山の底――禁断領域へと、最初の一歩を踏み出した。
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