好きだから傍に居たい

麻沙綺

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貴重な姿…亜耶

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 遥さんの突然の質問攻めに私は、浮かんだ場所をポンポンと言ってると、携帯のバイブレーション音が何処からともなく響いてきた。
 キョロキョロと辺りを見渡すが、それらしきものが何も無く、疑問に思ってると遥さんがジャケットの内ポケットから携帯を取り出し画面を確認してから。
「亜耶、悪いが出てもいいか?」
 と聞いてきたからコクりと頷く。

「透、どうした?」
 と話し出す遥さん。
 ん? 湯川くんから?
 何の用だろう?
 そう思いながら、耳を澄まし話を聞いてると。
「そう言えば、伝えて無かったな。病院は、藤原総合病院。ただ、今は面会謝絶になってるから、病院に着いたら電話くれよ。向かえに行くから……。」
 えっ、面会謝絶って、どういう事?
 別にたいした怪我してるわけでもないのに、何故だろう?
 それに来るのは、湯川くんだけなのかな?
 私が疑問に思ったことが顔に出ていたのか通話を切ると。
「亜耶の入院している理由が事故案件だから、許可がある者しか入れないんだよ。だから、身内の俺が向かえに行った方が早いんだよ。あぁ、後、真由も一緒に来るってさ」
 って説明してくれたけど、なんだか腑に落ちない。
 面会謝絶って、大事をとっての事だろうか?
 疑問に思いつつ、最後に聞こえた言葉を確認するように。
「真由ちゃんが来てくれるの?」
 囁く程度の声で口にしたのを聞き逃さなかった遥さんが。
「あぁ、今のは真由からだった。亜耶の大好物を持って来るってさ。」
 そう答えてくれた。
 それを聞いて嬉しくなる。
 しかも、私の大好物って……、真由ちゃん覚えててくれたんだ。
「よかったな。」
 遥さんが私の頭をポンポンと叩く。
「亜耶は、何時も通りで居てくれればいいんだからな。」
 遥さんの言葉にフリーズする。
 何時も通りって何?
 どういう事だろうか?
「口を開けたまま固まるなよ。」
 遥さんがクスクス笑う。
 恥ずかしくて口をパクパク開閉してしまう。 
 そして、赤くなってしまっただろう顔を俯けて。
「……ありがとう。」
 って言葉を紡ぐと。
「何?」
 聞き取れなかったのか聞き返されて。
「ううん、何でもない。遥さんが居てくれてよかった。」
 目だけを遥さんに向けると……。
 何時ものポーカフェイスが崩れていて、オロオロと狼狽えている遥さんが見えた。
 これって、貴重なんでは?
 何て思いながら、暫くの間遥さんの様子を観察していた。











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