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本編
ちょっと拗ねてみた
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「どうした?」
白井さんが帰った後、ぬいぐるみを抱っこして拗ねている僕に戸惑う雅。
そりゃ、理由なんて分からないだろう。
僕だって分からないけど、イライラしているんだ。
「なあに?」
だから逆に聞いてみる。
僕はなんでイライラしているの?
「ハル」
「なあに、あ。雅に数学教えて欲しいところあったんだ」
明日多分あたるのに。
予習してなかったよ。
「ハール?」
「勉強教えて」
「教えるけど、その前に教えてよ。ハル、怒ってる?」
「怒ってないよ。怒る理由なんてないよね?」
狼雅のぬいぐるみを抱っこして、雅の側から少し離れて座る。
怒ってないよ、ちょっとイライラしているだけ、そしてなぜかちょっとだね寂しい。
「そう?」
「うん」
持て余してしまう感情。
こんなの知らない。
「白井さんは失礼だったけど、別にいい。雅が僕を望んでくれて、雅の家族が僕が雅の側にいることを許してくれるなら、それで十分」
彼は心の底から僕を雅の小姓と認めたくないんだろう。
僕は色々拙いし、山城家の小姓として相応しくないって思われても仕方ない。
雅を好きっていう気持ちは誰にも負けないと思ってる、それしか誇れるものないとも言う。
「僕じゃ本当は駄目なのかもしれないけど。雅が好きなんだもん。大好きなんだもん。誰にも譲りたくないんだもん」
あぁ、僕傷付いてるんだ。
駄目な自分を理解してるのに、雅が親しくしてる人に認めて貰えなくて悲しいんだ。
僕は劣ってる。小姓ちゃんなんて、馬鹿にされちゃうくらい。侮られている。
でも、好きだから、雅が大好きだから。
その気持ちだけは疑わないで欲しい。
「ハル」
「ごめんね。僕がもっとしっかりしてたら、雅は僕を胸を張って紹介できるのにね。あんな風に馬鹿にされたりしないのに」
こういう言い方したら、雅は困るだろう。
だって、雅は僕に遠慮してるし気を遣いすぎてる。
優しい雅しか知らなかったから、仲がいい人にはあんな風に気安く話すなんて思いもしなかった。
「別に俺は」
「僕が頼りないからだよね」
ぎゅううっと狼雅のぬいぐるみを抱き締めながら雅を見つめる。
分かってる。
友達と恋人は違うって、しかも僕は弱々しくて雅に心配ばかりかけている。
だから雅は僕に気を遣うし、あの人は僕を認めないんだ。
「相応しくないって分かってるんだよ。でも」
「相応しくないとか相応しいとか、そんなの関係ないと思わないか。仮に忠の妹が嫁いできて正妻として認められたとして。でも、俺は幸せにはなれない」
「幸せ?」
それって、何を基準に考えればいいんだろう。
「そもそも好きでもなんでもない。だいたいあれを娶ったら最後、俺はいつ寝首を刈られるかという心配をしなければならなくなるだろう。食うか食われるか、そういう関係しか想像出来ないな」
「夫婦なのに?」
「夫婦だからだ。一緒に眠るという行為は、信じられる者としか出来ない。そう思わないか?」
雅は、僕に触れずに尋ねる。
「雅と一緒に居られるのは幸せだし安心できる、眠る時はドキドキしてしまうけど、でも凄く幸せ」
言ってて恥ずかしくなる。
何を言ってるんだろ、僕。
「雅、好き」
ぬいぐるみを抱き締めたまま、雅の顔を上目遣いに見つめながら気持ちを伝えたら、雅の顔が赤くなった。
「ハルは、何度俺を夢中にさせたら気が済むんだ?」
右手で顔を覆いながら、左手の人差し指で僕の額をツンとつつく。
「何度でも、毎日でも?」
だってさ、僕は毎日雅が好きだーって感じてるし。
寝顔に見とれて、抱き締められたらときめいてるのに、雅が何も感じてくれなかったら寂しいじゃないか。
「あんまり可愛すぎること言わないでくれ」
「あっ」
ぽいっとぬいぐるみをソフィーの下に落とされて、雅の膝の上に移動させられた僕は、そのまま横座り状態で抱き締められたんだ。
白井さんが帰った後、ぬいぐるみを抱っこして拗ねている僕に戸惑う雅。
そりゃ、理由なんて分からないだろう。
僕だって分からないけど、イライラしているんだ。
「なあに?」
だから逆に聞いてみる。
僕はなんでイライラしているの?
「ハル」
「なあに、あ。雅に数学教えて欲しいところあったんだ」
明日多分あたるのに。
予習してなかったよ。
「ハール?」
「勉強教えて」
「教えるけど、その前に教えてよ。ハル、怒ってる?」
「怒ってないよ。怒る理由なんてないよね?」
狼雅のぬいぐるみを抱っこして、雅の側から少し離れて座る。
怒ってないよ、ちょっとイライラしているだけ、そしてなぜかちょっとだね寂しい。
「そう?」
「うん」
持て余してしまう感情。
こんなの知らない。
「白井さんは失礼だったけど、別にいい。雅が僕を望んでくれて、雅の家族が僕が雅の側にいることを許してくれるなら、それで十分」
彼は心の底から僕を雅の小姓と認めたくないんだろう。
僕は色々拙いし、山城家の小姓として相応しくないって思われても仕方ない。
雅を好きっていう気持ちは誰にも負けないと思ってる、それしか誇れるものないとも言う。
「僕じゃ本当は駄目なのかもしれないけど。雅が好きなんだもん。大好きなんだもん。誰にも譲りたくないんだもん」
あぁ、僕傷付いてるんだ。
駄目な自分を理解してるのに、雅が親しくしてる人に認めて貰えなくて悲しいんだ。
僕は劣ってる。小姓ちゃんなんて、馬鹿にされちゃうくらい。侮られている。
でも、好きだから、雅が大好きだから。
その気持ちだけは疑わないで欲しい。
「ハル」
「ごめんね。僕がもっとしっかりしてたら、雅は僕を胸を張って紹介できるのにね。あんな風に馬鹿にされたりしないのに」
こういう言い方したら、雅は困るだろう。
だって、雅は僕に遠慮してるし気を遣いすぎてる。
優しい雅しか知らなかったから、仲がいい人にはあんな風に気安く話すなんて思いもしなかった。
「別に俺は」
「僕が頼りないからだよね」
ぎゅううっと狼雅のぬいぐるみを抱き締めながら雅を見つめる。
分かってる。
友達と恋人は違うって、しかも僕は弱々しくて雅に心配ばかりかけている。
だから雅は僕に気を遣うし、あの人は僕を認めないんだ。
「相応しくないって分かってるんだよ。でも」
「相応しくないとか相応しいとか、そんなの関係ないと思わないか。仮に忠の妹が嫁いできて正妻として認められたとして。でも、俺は幸せにはなれない」
「幸せ?」
それって、何を基準に考えればいいんだろう。
「そもそも好きでもなんでもない。だいたいあれを娶ったら最後、俺はいつ寝首を刈られるかという心配をしなければならなくなるだろう。食うか食われるか、そういう関係しか想像出来ないな」
「夫婦なのに?」
「夫婦だからだ。一緒に眠るという行為は、信じられる者としか出来ない。そう思わないか?」
雅は、僕に触れずに尋ねる。
「雅と一緒に居られるのは幸せだし安心できる、眠る時はドキドキしてしまうけど、でも凄く幸せ」
言ってて恥ずかしくなる。
何を言ってるんだろ、僕。
「雅、好き」
ぬいぐるみを抱き締めたまま、雅の顔を上目遣いに見つめながら気持ちを伝えたら、雅の顔が赤くなった。
「ハルは、何度俺を夢中にさせたら気が済むんだ?」
右手で顔を覆いながら、左手の人差し指で僕の額をツンとつつく。
「何度でも、毎日でも?」
だってさ、僕は毎日雅が好きだーって感じてるし。
寝顔に見とれて、抱き締められたらときめいてるのに、雅が何も感じてくれなかったら寂しいじゃないか。
「あんまり可愛すぎること言わないでくれ」
「あっ」
ぽいっとぬいぐるみをソフィーの下に落とされて、雅の膝の上に移動させられた僕は、そのまま横座り状態で抱き締められたんだ。
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