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第2章 学園編
第6話
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「何をしている? 身分に対する差別は学園の禁止事項だろう」
エドワルドは令嬢方の間に割って入ると、ストロベリーブロンドの女子生徒の髪を掴もうとした令嬢を毅然と制する。令嬢はエドワルドの強い視線に怯み、一歩後ろに下がる。
「お、王太子殿下。わ、私は……」
「今回は見逃そう。自分の席に戻るが良い」
令嬢方は慌てて自分の席へと戻っていく。エドワルドはストロベリーブロンドの女子生徒に顔を向ける。
「大丈夫か?」
女子生徒はしばらく放心していたが、エドワルドに声をかけられると、はっと我にかえり淑女の礼をぎこちなくとる。
「助けていただきありがとうございます。私はアンジェリカ・コストナーと申します」
「アンジェリカ嬢か。其方も席に戻り気を落ち着けると良い」
アンジェリカは「はい!」と元気よく返事をすると、顔を輝かせて席へ戻っていった。
一部始終を遠巻きに見ていたフィルミナとエレナは瞳をきらきらさせて、互いの手を握りあっている。
「フィルミナ様。この展開は悪役令嬢もののテンプレですわ」
「ええ、まさか現実で見られるなんて思いませんでしたわね(でも物語どおりだと殿下を取られたあげく、わたくしが断罪されてしまいますわね)」
「彼女を虐めていたのはフィルミナ様ではありませんし、王太子殿下はフィルミナ様一筋ですから、大丈夫ですわ」
「エレナ、この後の展開を考察してみたいわ。放課後、お互いに意見を交わし合いましょう」
「喜んで。学園の近くにパンケーキが美味しい店がありますの。予約しておきますわね」
トームスは度の入っていないビン底眼鏡をきらっと光らせる。
「おまえらろくでもない本の話を現実に持ち込むな」
フィルミナとエレナの最近のお気に入りの愛読書は悪役令嬢ものだ。エドワルドに無理やり勧められてトームスも読んだのだが、ため息しか出なかった。
「ろくでもない断罪劇を貴方も殿下にすり替わった時にしようとしたではありませんか(ああ、影武者でしたわね)」
図星をつかれてトームスはうっと言葉をつまらせる。
エドワルドがフィルミナ達の方へ戻ってくると、肩をすくめる。
「全く貴族というものは矜持が高すぎて困るな」
「殿下は貴族の上の王族ですけどね。自覚あります?」
「当たり前だ。だが、学園では一生徒だ」
エドワルドは優秀な王太子ではあるが、たまにたがが外れる時がある。主にフィルミナに対してだが……。
「コストナーというと、最近、商人から男爵位を賜ったコストナー男爵家ですね」
「そうだな。富裕層とはいえ商人と貴族とでは何かと違うからな。慣れるのは大変だろうな」
フィルミナがエドワルドを上目づかいで見上げる。
「アンジェリカ様が気になりますか? エド(ちょっと嫉妬しちゃうかも)」
「まさか。私はフィー一筋だ。ああ、嫉妬するフィーも可愛いな。抱きしめていいか?」
今にもフィルミナを抱きしめようとするエドワルドをトームスが制止する。
「おい。人前だぞ。やめろバカップル」
教室の入り口で談笑? しているエドワルドをアンジェリカが見ている。その瞳には怪しい輝きが宿っていた。
エドワルドは令嬢方の間に割って入ると、ストロベリーブロンドの女子生徒の髪を掴もうとした令嬢を毅然と制する。令嬢はエドワルドの強い視線に怯み、一歩後ろに下がる。
「お、王太子殿下。わ、私は……」
「今回は見逃そう。自分の席に戻るが良い」
令嬢方は慌てて自分の席へと戻っていく。エドワルドはストロベリーブロンドの女子生徒に顔を向ける。
「大丈夫か?」
女子生徒はしばらく放心していたが、エドワルドに声をかけられると、はっと我にかえり淑女の礼をぎこちなくとる。
「助けていただきありがとうございます。私はアンジェリカ・コストナーと申します」
「アンジェリカ嬢か。其方も席に戻り気を落ち着けると良い」
アンジェリカは「はい!」と元気よく返事をすると、顔を輝かせて席へ戻っていった。
一部始終を遠巻きに見ていたフィルミナとエレナは瞳をきらきらさせて、互いの手を握りあっている。
「フィルミナ様。この展開は悪役令嬢もののテンプレですわ」
「ええ、まさか現実で見られるなんて思いませんでしたわね(でも物語どおりだと殿下を取られたあげく、わたくしが断罪されてしまいますわね)」
「彼女を虐めていたのはフィルミナ様ではありませんし、王太子殿下はフィルミナ様一筋ですから、大丈夫ですわ」
「エレナ、この後の展開を考察してみたいわ。放課後、お互いに意見を交わし合いましょう」
「喜んで。学園の近くにパンケーキが美味しい店がありますの。予約しておきますわね」
トームスは度の入っていないビン底眼鏡をきらっと光らせる。
「おまえらろくでもない本の話を現実に持ち込むな」
フィルミナとエレナの最近のお気に入りの愛読書は悪役令嬢ものだ。エドワルドに無理やり勧められてトームスも読んだのだが、ため息しか出なかった。
「ろくでもない断罪劇を貴方も殿下にすり替わった時にしようとしたではありませんか(ああ、影武者でしたわね)」
図星をつかれてトームスはうっと言葉をつまらせる。
エドワルドがフィルミナ達の方へ戻ってくると、肩をすくめる。
「全く貴族というものは矜持が高すぎて困るな」
「殿下は貴族の上の王族ですけどね。自覚あります?」
「当たり前だ。だが、学園では一生徒だ」
エドワルドは優秀な王太子ではあるが、たまにたがが外れる時がある。主にフィルミナに対してだが……。
「コストナーというと、最近、商人から男爵位を賜ったコストナー男爵家ですね」
「そうだな。富裕層とはいえ商人と貴族とでは何かと違うからな。慣れるのは大変だろうな」
フィルミナがエドワルドを上目づかいで見上げる。
「アンジェリカ様が気になりますか? エド(ちょっと嫉妬しちゃうかも)」
「まさか。私はフィー一筋だ。ああ、嫉妬するフィーも可愛いな。抱きしめていいか?」
今にもフィルミナを抱きしめようとするエドワルドをトームスが制止する。
「おい。人前だぞ。やめろバカップル」
教室の入り口で談笑? しているエドワルドをアンジェリカが見ている。その瞳には怪しい輝きが宿っていた。
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