神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです

珂里

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お勉強をしてるんです

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「リスターだけが名前で呼ばれるのはズルい。私もラントと呼ばれたい。」

とーさまのにーさまが帰るまでずっと言い続けていたから、私はとーさまのにーさまのことを「ラントおじさま」と呼ぶことにした。
ラントおじさまは、リスターにすごく冷たい目で見られてたけど。

とーさまが

「あんなにご機嫌な兄上を見たのは何年振りかな。」

と言っていたけど、ラントおじさまは帰るまでずっと無表情だったから、私には全然分からなかった。さすが兄弟だね!


リスターは初めて会った日から、週に一回は家に来てとーさまに剣を習っている。
剣の練習後は、私に絵本を読んでくれたり、話し相手になってくれたりするからとっても嬉しい!

リスターはいろんな話しをしてくれた。
リスターは侯爵家の次男で、6歳上にお兄さんがいること。
お兄さんは王太子の側近候補で、最近はお城へ通って側近になる為の勉強をしていること。
この前、家に来たときお兄さんはお城へ行っていたんだって。いつか会えるかな?
リスターは、とーさまみたいな騎士になりたいんだって。とーさまはかっこいいもんね!
リスターも絶対かっこいい騎士になれるよ!って言ったら、すっごく嬉しそうに笑って私の頭を撫でてくれた。

ちなみにとーさまは伯爵らしい。
伯爵家の一人娘だったかーさまと大恋愛をして、伯爵家に婿養子として入ったんだって。とーさまとかーさまは今もラブラブだもんね。

今日もリスターと手を繋いでお庭を散歩しながらお喋りしていると、門の方から腰に剣を差した男の人が2人、こちらに向かって歩いて来た。

「あー、ダナンさん、カールさん!」

また2人に会えた私は嬉しくなって思わず2人に駆け寄った。
今日は鎧を着けてないけど、騎士団の制服?に剣を差した姿もいいね!

やっぱりこの世界はイケメン率が高い気がするよ。

「アヤナ元気か?今日も変わらず可愛いな。」

「こんにちは。団長は家にいるかい?」

ダナンさんが私を抱き上げ、カールさんが私の頭をポンポンと撫でる。

「こんにちは!あやな、げんきよ。とーさま、へや、いる。とーさま、よぶ?」

「ああ、いいよ。俺が行くから。じゃあ、アヤナ、また後でね。」

カールさんはそう言って家の中へと消えていった。

「アヤナ、その人は?」

リスターが近づいて声をかけると、ダナンさんはリスターを見下ろしてニヤリと笑った。

「俺はロイス団長の部下のダナンだ。デートの邪魔して悪かったな。」

「なっ……!」

リスターは顔を真っ赤にして動揺している。

「デート、ちがう。べんきょう、してた。リスター、やさしい。あやな、てつだう。ね?」

私は慌ててダナンさんに言った。だって優しいリスターが変に誤解されちゃうのはイヤだもんね!

「うっ……うん。」

「ははっ。そうか、勉強してたんだな。えらいぞー、アヤナ。」

ダナンさんは大きく笑うと私の頭をクシャッと撫でた。

ダナンさんはとーさまと違ってワイルド系のイケメンで、それもまた男らしくてかっこいい。

「ありがとう。ダナンさん、きょう、よろい、ない?」

「鎧?ああ、あれは討伐とかよっぽどの事がないと装着しないんだ。」

「よろい、ない。でも、これ、かっこいい!」

「これ?騎士団の制服のことか?」

そう、それよ!かっこいいね!
私はコクンと頷く。

「ありがとなー。おい、リスター、そんなに睨むなよ。」

「僕だって、いつか絶対騎士になるんだ!負けないよ!」

「あははっ!そうか、そうか。待ってるぜ。」

ダナンさんは私を下ろすと、私とリスターの頭をグリグリ撫でた。

リスターが私の横で不服そうにしていたから、私はリスターの耳に顔を近づけて内緒話しをするみたいに小声でリスターに言った。

「リスター、いつも、かっこいい。ぜったい、かっこいい、きし、なれる。ね?」

リスターがいつも沢山頑張ってるの、私は知ってるからね!

私が言ってからニッコリ笑うと、リスターは顔を赤くしながら嬉しそうに笑い返してくれた。



リスター頑張れー!!私も頑張る!!






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