婚約者に突き飛ばされて前世を思い出しました

天宮有

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第28話

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 治療院での仕事が終わり、私達は城に戻っていた。

 部屋でマウロと一緒に、今日の出来事について話し合う。
 ルドノスが強引な手を使ってきたとしても、公表しないと事前に決めていた。

 これは私の実力を知られたくないからで、今日は10人の兵士を一瞬で倒している。
 治療院で働く優秀な魔法使いと周囲に知られているけど、更に強いとなれば正体を探られるかもしれないからだ。

 警告することでルドノス達は帰らせたけど、マウロは気になることがあるらしい。

「私と院長を消そうとしてきたルドノスだが、警告だけでよかったのだろうか?」

「兵士達を私一人で倒したことは、あまり知られたくありませんでした」

「そうだったな……これで、ルドノスは諦めるだろう」

 ルドノスが婚約すると提案しても、私は拒んでいる。
 それを想定して兵士達に捕らえるよう指示を出したけど、私が魔法で倒していた。

 ここまですれば、何も打つ手がないはずだ。
 それでも諦めなかった場合を想像して、私はマウロに言う。

「私も同じ考えですが……まだ諦めないというのなら、後悔してもらいます」

 もし次に対面した時は、仮面を外し正体を明かしても構わない。
 ルドノスがまだ諦めていなければ、絶対に後悔させると私は決めていた。
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