婚約者に突き飛ばされて前世を思い出しました

天宮有

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第27話

 私が一瞬で兵士達を倒し、ルドノスと兵士長は唖然としていた。

 マウロ王子が魔法道具でルドノスの発言を録音していたけど、これは事前に決めていたことだ。
 強引な手段をとる場合は、マウロや院長を消す可能性がある。
 その場合は崖から突き飛ばした時と同じように、ルドノスが計画を全て話すと私は考えていた。

 ルドノスの発言を公表しないことを条件に、私に関わらないと約束させる。
 それでも何か企みそうな気がするけど……私の力を見せているし、何もできないはずだ。

 倒れている兵士達を馬車に乗せたようで、ルドノス達が帰っていく。
 対処できたことに安堵していると、隣にいるマウロが私に話す。

「これで全て解決したな……ミレナに、聞きたいことがある」

「なんでしょうか?」

「大昔にいたランアス国の聖女様は、凶暴な魔物の群れを一人で倒したらしい――本当はミレナが、聖女の生まれ変わりなのではないだろうか?」

 マウロの発言に驚くけど、仮面で隠れているから気づかれてはいない。
 妹キサラの行動もあり、マウロは私の正体を察したようだ。

 私の前世が聖女なのは事実だけど、キサラのせいで話せない。
 それでもマウロが察してくれたのが嬉しくて、私は返答する。

「そうかもしれませんが、今の私はミレナです」

「……わかった。ミレナがそれでいいのなら、気のせいにしておこう」

 マウロの発言に頷き、私の前世を隠すことに決める。
 これで全て解決したと思っていたけど、ルドノスはまだ諦めていなかった。

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