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第六章
解けたリボン
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フォリスは、エミーのぐったりとした体を地面に横たわらせ、ルカに手を差し出した。
「ルカ、大丈夫かい?」
「ありがと、フォリス」
ルカは差し出された手をとり、立ち上がった。そして小首をかしげてフォリスを見た。
「フォリス、大丈夫なの? こんなところまで一人で歩いてきて。つわりは辛くない?」
朝は気分が良さそうだったけれど、途中で真っ青な顔をしていたフォリスだ。屋敷のベッドで横になっているとばかり思っていた。
「ああ、うん。まぁ、今は何ともないよ」
「よかった。そういえば、ディックが来たのは知ってる?」
フォリスがこんなところまで歩いてきているのなら、ディックと顔を合わせる前だったのかもしれない。ルカが聞くとフォリスは「ディックが?」と顔を歪めた。
「そう、ディックが来たんだ。勝手に出てきて悪いことしちゃったな」
「屋敷に戻ろうフォリス。わたし迷って困ってたんだ。連れて帰ってくれるとうれしいな」
「あ、ああ。もちろんだよ、ルカ」
フォリスはルカの手をぎゅっと握ると林を歩き出した。
「フォリスはこの辺りも詳しいの? わたしこんなに奥まで来たことなくて」
「僕らは林で暮らしているからね。くまなく歩いて、おおよその地形は把握しているよ」
「そうなんだ、すごいね。とっても広いんでしょ?」
「ああ、そうだね」
フォリスの背中を見ながら、ルカは遅れないようにと足を動かした。リサに結んでもらった髪がゆらゆら揺れる。せっかくユリウスに見てもらおうと思ったのに、髪はだいぶ乱れているだろう。帰ったら急いでリサに結び直してもらわないと。
そう思って髪に手をやったルカは、そこにリボンの感触がないことに気がついた。
「あれ? リボンがない」
ルカはフォリスの手を離して立ち止まった。髪をあちこち触って確かめるも、やはりリボンがない。
「どうしよう」
せっかく買ってもらった大切なリボンだ。やっとユリウスに見てもらう決心がついて、つけたばかりだったのに。
「フォリス。ごめん、わたし探しに戻る。林にいるエミー様のこと、フォリスはカレルに伝えてくれる?」
またエミーが起き出したら怖いが、リボンを落としたままにはできない。どこで解けたのか全くわからない。エミーに腕をつかまれ逃げた時か、それともラウと歩いていた時か。いずれにせよ戻って探さなければ。
ルカが走り出そうとすると、その腕をフォリスにつかまれた。
「フォリス?」
「だめだよ、ルカ。取りには戻れない」
フォリスは俯いて、ルカの腕を握る手に力を込めた。
「どうしたの? また気分が悪い?」
「違う、そうじゃない。そうじゃないんだ、ルカ。ごめんよ」
フォリスは顔を上げた。目に涙をためて震える声で話しだした。
「僕、実は以前王宮奴隷だった時期があるんだよ。ユリウス様にはそのことは話したんだけどね。言ってなかったこともある。その時の取りまとめ役の女官がドリカだったんだ。ルカと市場で会った日があったろう? 僕が布をたくさん抱えていた日だよ」
ルカは嫌な予感がしながら「うん」と頷いた。ドリカを見かけ、リサの影に隠れたあの日だ。
「あの日、僕は市場でドリカに会ったんだ。ドリカは、男爵に下げ渡されたはずの僕がここにいることの理由をすぐに理解した。たくさんの布で赤ちゃんができたことも。その時は逃げ出したんだけどね。ドリカはどうやって突き止めたのか。林の小屋へ僕に会いに来た。そこでドリカに言わたんだ。ルカを連れてくれば見逃してやるって。ドリカは、エミーからルカの話を聞いて、ルカのことつかまえようとしていたみたい。でも、屋敷の警戒が強くて、それで」
「それで、フォリスがわたしをドリカに差し出すの?」
フォリスはぐっとルカの腕を握った。
「ごめんよ、ルカ。こうするしかないんだ。今つかまれば、僕は生まれてくるこの子を奴隷として取られてしまう。ディックが子供の顔を見ることもできない。それに、生まれてきた子が僕を母親と知ることもないし、ディックの顔も知らずにまた奴隷として育つんだ。ルカ、君なら耐えられるかい?」
ルカは首を振った。フォリスは言わなかったが、そして、フォリスがつかまれば、ディックに会うことも二度とないだろう。
でもそれはルカも同じだ。今ドリカにつかまれば、ルカも二度とユリウスには会えない。
「フォリス、お願い。わたしユリウスのところに帰りたい。今日はユリウスの髪色と同じリボンをつけたところ、見てもらおうと思ってた。ちょっと勇気がいったけど、やっと見てもらおうって決めて。だからね、ユリウスのところに戻りたい。ドリカのことは、きっとユリウスがなんとかしてくれる」
「だめだよ、ルカ。ドリカはそんな甘い人じゃない。目的のためなら手段なんて選ばないんだ」
「その通りよ」
がさっと下草を踏み分け、厳しい目をしたドリカが現れた。髪を一つにまとめ、長いスカートをはいたドリカは、手に短鞭を持っていた。
ルカの全身から血の気が引いた。王宮でオーラフ宰相に打たれたことを思い出し、体が震えた。
「お願い、フォリス。放して。腕を放して」
ルカは後ろ足を踏ん張ってフォリスにつかまれた腕を引っ張った。たとえ腕がちぎれてもいい。ここから逃げられるのなら何だっていい。
「フォリス、フォリス、お願い…、腕を……」
ルカはフォリスに懇願した。
王宮には帰りたくない。ユリウスのいない世界には戻りたくない。ルカは力の限り腕を引っ張った。でもフォリスの力は強く、いくらルカが力を込めても腕は放せない。ドリカは、逃げられないルカを見ながら、ゆっくりと近づいてくる。ルカの恐怖心を煽るように短鞭をしならせた。
「いやだ。……お願い、フォリス。わたし、ユリウスの側にいたい」
「ごめんよ、ルカ。本当にごめん」
「……フォリス、お願い。あっ!」
バシッと鋭い音が木立に響いた。すぐ側まで近づいたドリカが、踏ん張るルカの大腿を後ろから短鞭で打ちつけた。大腿に痛みが走り、バランスを崩したルカは、フォリスに腕をつかまれたまま、その場に崩れ落ちた。
「っう、いたい……」
自然と浮かぶ涙で滲んだ視界の前に、ドリカが再び短鞭を振り下ろすのが見えた。
バシッ。短鞭が空を切る音と共に背中を打ちすえられ、ルカは悲鳴を上げた。
「いやだ……。ユリウス。助けて。助けて。うっ」
三度振り下ろされた短鞭に、ルカは地面に突っ伏した。
「これで縛りなさい、フォリス」
ドリカの指示が飛んだ。フォリスは突っ伏したルカの腕を後ろ手にまとめると、麻紐できつく縛った。
「フォリス、フォリス。お願い、やめて」
ぎりぎりと締め上げられ、ルカは背後のフォリスになおも懇願した。後ろを向いてフォリスを見ると、フォリスはルカの視線から目を背けた。
「フォリスに頼んでも無駄よ、ルカ。フォリスは利口な子だわ。生まれてくる子のために、今すべきことが何かをちゃんと理解している。そしてね、」
ドリカはルカのあごをつかんで上向かせ、にいっと笑った。
「ルカ、あなたは自分の立場をわきまえるべきだわ。エミーから聞いたわ。ずいぶんと大事にされていたようね。でもね、所詮奴隷は奴隷。これからは私がしっかりと躾けてあげるわね。一月もすれば、あなたも立派な性奴隷よ。領主にかわいがってもらっていたのでしょう? これからは奴隷として奉仕することも覚えなければね。きちんと躾ければいい性奴隷になれるわ」
「王宮騎士団のところへ連れて行くんじゃないの?」
まるで、自分の手元に置いておくかのような言い方だ。
「王宮騎士団に渡すのはもう少し先よ。ちゃんと躾けて、逃げ出さないよう調教してから王宮に連れて行くわ。おまえがここにいることは他の誰も知らない。これは私だけの手柄よ。おまえのせいで失った地位を、おまえの身柄と交換してまた手に入れて見せるわ」
ルカはきっとドリカを睨んだ。そんなもののためにつかまるなんて絶対に嫌だ。
「あら、反抗的な目ね。ルカ、あなたのその目、嫌いじゃないわよ。屈服させ甲斐があるわ」
シュッと短鞭が空気を鳴らし、振り下ろされた。背中に走った痛みにうめき声が漏れたが、歯を食いしばった。こんなところで負けていてはいけない。人を屈服させるために暴力をふるうようなこんな人間には絶対に負けない。負けてなんかやるものか。
ルカは大きく息を吸い込むと声の限り叫んだ。
「ユリウスー! 助けて! ユリウス!」
「黙りなさい!」
ドリカが更に短鞭をふるってきたが、ルカは声をあげることをやめなかった。大声で助けを呼べば、林にいるラウや他の希少種が気づいてくれる可能性もある。それにモント騎士団員が、近くにいる可能性だってある。
あきらめるな。あきらめたらそこで終わりだ。
ルカはぐっと拳を握りしめた。
「助けて! ユリウス! ユリウスー!」
絶対にユリウスのところに帰る。いくら短鞭をふるわれようと、こんなものはもう怖くない。
「ルカ、大丈夫かい?」
「ありがと、フォリス」
ルカは差し出された手をとり、立ち上がった。そして小首をかしげてフォリスを見た。
「フォリス、大丈夫なの? こんなところまで一人で歩いてきて。つわりは辛くない?」
朝は気分が良さそうだったけれど、途中で真っ青な顔をしていたフォリスだ。屋敷のベッドで横になっているとばかり思っていた。
「ああ、うん。まぁ、今は何ともないよ」
「よかった。そういえば、ディックが来たのは知ってる?」
フォリスがこんなところまで歩いてきているのなら、ディックと顔を合わせる前だったのかもしれない。ルカが聞くとフォリスは「ディックが?」と顔を歪めた。
「そう、ディックが来たんだ。勝手に出てきて悪いことしちゃったな」
「屋敷に戻ろうフォリス。わたし迷って困ってたんだ。連れて帰ってくれるとうれしいな」
「あ、ああ。もちろんだよ、ルカ」
フォリスはルカの手をぎゅっと握ると林を歩き出した。
「フォリスはこの辺りも詳しいの? わたしこんなに奥まで来たことなくて」
「僕らは林で暮らしているからね。くまなく歩いて、おおよその地形は把握しているよ」
「そうなんだ、すごいね。とっても広いんでしょ?」
「ああ、そうだね」
フォリスの背中を見ながら、ルカは遅れないようにと足を動かした。リサに結んでもらった髪がゆらゆら揺れる。せっかくユリウスに見てもらおうと思ったのに、髪はだいぶ乱れているだろう。帰ったら急いでリサに結び直してもらわないと。
そう思って髪に手をやったルカは、そこにリボンの感触がないことに気がついた。
「あれ? リボンがない」
ルカはフォリスの手を離して立ち止まった。髪をあちこち触って確かめるも、やはりリボンがない。
「どうしよう」
せっかく買ってもらった大切なリボンだ。やっとユリウスに見てもらう決心がついて、つけたばかりだったのに。
「フォリス。ごめん、わたし探しに戻る。林にいるエミー様のこと、フォリスはカレルに伝えてくれる?」
またエミーが起き出したら怖いが、リボンを落としたままにはできない。どこで解けたのか全くわからない。エミーに腕をつかまれ逃げた時か、それともラウと歩いていた時か。いずれにせよ戻って探さなければ。
ルカが走り出そうとすると、その腕をフォリスにつかまれた。
「フォリス?」
「だめだよ、ルカ。取りには戻れない」
フォリスは俯いて、ルカの腕を握る手に力を込めた。
「どうしたの? また気分が悪い?」
「違う、そうじゃない。そうじゃないんだ、ルカ。ごめんよ」
フォリスは顔を上げた。目に涙をためて震える声で話しだした。
「僕、実は以前王宮奴隷だった時期があるんだよ。ユリウス様にはそのことは話したんだけどね。言ってなかったこともある。その時の取りまとめ役の女官がドリカだったんだ。ルカと市場で会った日があったろう? 僕が布をたくさん抱えていた日だよ」
ルカは嫌な予感がしながら「うん」と頷いた。ドリカを見かけ、リサの影に隠れたあの日だ。
「あの日、僕は市場でドリカに会ったんだ。ドリカは、男爵に下げ渡されたはずの僕がここにいることの理由をすぐに理解した。たくさんの布で赤ちゃんができたことも。その時は逃げ出したんだけどね。ドリカはどうやって突き止めたのか。林の小屋へ僕に会いに来た。そこでドリカに言わたんだ。ルカを連れてくれば見逃してやるって。ドリカは、エミーからルカの話を聞いて、ルカのことつかまえようとしていたみたい。でも、屋敷の警戒が強くて、それで」
「それで、フォリスがわたしをドリカに差し出すの?」
フォリスはぐっとルカの腕を握った。
「ごめんよ、ルカ。こうするしかないんだ。今つかまれば、僕は生まれてくるこの子を奴隷として取られてしまう。ディックが子供の顔を見ることもできない。それに、生まれてきた子が僕を母親と知ることもないし、ディックの顔も知らずにまた奴隷として育つんだ。ルカ、君なら耐えられるかい?」
ルカは首を振った。フォリスは言わなかったが、そして、フォリスがつかまれば、ディックに会うことも二度とないだろう。
でもそれはルカも同じだ。今ドリカにつかまれば、ルカも二度とユリウスには会えない。
「フォリス、お願い。わたしユリウスのところに帰りたい。今日はユリウスの髪色と同じリボンをつけたところ、見てもらおうと思ってた。ちょっと勇気がいったけど、やっと見てもらおうって決めて。だからね、ユリウスのところに戻りたい。ドリカのことは、きっとユリウスがなんとかしてくれる」
「だめだよ、ルカ。ドリカはそんな甘い人じゃない。目的のためなら手段なんて選ばないんだ」
「その通りよ」
がさっと下草を踏み分け、厳しい目をしたドリカが現れた。髪を一つにまとめ、長いスカートをはいたドリカは、手に短鞭を持っていた。
ルカの全身から血の気が引いた。王宮でオーラフ宰相に打たれたことを思い出し、体が震えた。
「お願い、フォリス。放して。腕を放して」
ルカは後ろ足を踏ん張ってフォリスにつかまれた腕を引っ張った。たとえ腕がちぎれてもいい。ここから逃げられるのなら何だっていい。
「フォリス、フォリス、お願い…、腕を……」
ルカはフォリスに懇願した。
王宮には帰りたくない。ユリウスのいない世界には戻りたくない。ルカは力の限り腕を引っ張った。でもフォリスの力は強く、いくらルカが力を込めても腕は放せない。ドリカは、逃げられないルカを見ながら、ゆっくりと近づいてくる。ルカの恐怖心を煽るように短鞭をしならせた。
「いやだ。……お願い、フォリス。わたし、ユリウスの側にいたい」
「ごめんよ、ルカ。本当にごめん」
「……フォリス、お願い。あっ!」
バシッと鋭い音が木立に響いた。すぐ側まで近づいたドリカが、踏ん張るルカの大腿を後ろから短鞭で打ちつけた。大腿に痛みが走り、バランスを崩したルカは、フォリスに腕をつかまれたまま、その場に崩れ落ちた。
「っう、いたい……」
自然と浮かぶ涙で滲んだ視界の前に、ドリカが再び短鞭を振り下ろすのが見えた。
バシッ。短鞭が空を切る音と共に背中を打ちすえられ、ルカは悲鳴を上げた。
「いやだ……。ユリウス。助けて。助けて。うっ」
三度振り下ろされた短鞭に、ルカは地面に突っ伏した。
「これで縛りなさい、フォリス」
ドリカの指示が飛んだ。フォリスは突っ伏したルカの腕を後ろ手にまとめると、麻紐できつく縛った。
「フォリス、フォリス。お願い、やめて」
ぎりぎりと締め上げられ、ルカは背後のフォリスになおも懇願した。後ろを向いてフォリスを見ると、フォリスはルカの視線から目を背けた。
「フォリスに頼んでも無駄よ、ルカ。フォリスは利口な子だわ。生まれてくる子のために、今すべきことが何かをちゃんと理解している。そしてね、」
ドリカはルカのあごをつかんで上向かせ、にいっと笑った。
「ルカ、あなたは自分の立場をわきまえるべきだわ。エミーから聞いたわ。ずいぶんと大事にされていたようね。でもね、所詮奴隷は奴隷。これからは私がしっかりと躾けてあげるわね。一月もすれば、あなたも立派な性奴隷よ。領主にかわいがってもらっていたのでしょう? これからは奴隷として奉仕することも覚えなければね。きちんと躾ければいい性奴隷になれるわ」
「王宮騎士団のところへ連れて行くんじゃないの?」
まるで、自分の手元に置いておくかのような言い方だ。
「王宮騎士団に渡すのはもう少し先よ。ちゃんと躾けて、逃げ出さないよう調教してから王宮に連れて行くわ。おまえがここにいることは他の誰も知らない。これは私だけの手柄よ。おまえのせいで失った地位を、おまえの身柄と交換してまた手に入れて見せるわ」
ルカはきっとドリカを睨んだ。そんなもののためにつかまるなんて絶対に嫌だ。
「あら、反抗的な目ね。ルカ、あなたのその目、嫌いじゃないわよ。屈服させ甲斐があるわ」
シュッと短鞭が空気を鳴らし、振り下ろされた。背中に走った痛みにうめき声が漏れたが、歯を食いしばった。こんなところで負けていてはいけない。人を屈服させるために暴力をふるうようなこんな人間には絶対に負けない。負けてなんかやるものか。
ルカは大きく息を吸い込むと声の限り叫んだ。
「ユリウスー! 助けて! ユリウス!」
「黙りなさい!」
ドリカが更に短鞭をふるってきたが、ルカは声をあげることをやめなかった。大声で助けを呼べば、林にいるラウや他の希少種が気づいてくれる可能性もある。それにモント騎士団員が、近くにいる可能性だってある。
あきらめるな。あきらめたらそこで終わりだ。
ルカはぐっと拳を握りしめた。
「助けて! ユリウス! ユリウスー!」
絶対にユリウスのところに帰る。いくら短鞭をふるわれようと、こんなものはもう怖くない。
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