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春が近づき、何かも近づく
#227 裏でのズルなのデス
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SIDEシアン
‥‥‥深夜の刺客たちによる侵入作戦。
それを事前に察知し、ワゼたちは動いていた。
陰から消すことも可能ではあったが、この森へまた踏み入れる事の無いように恐怖を刻み付けるために、今回はポチを利用した。
神獣フェンリルが住まう森の印象を高め、二度と害を成せないようにトラウマを植え付けるためである。
とはいえ、少々問題もあった。
常人から見れば迫力はあるかもしれないが、それでもまだまだ迫力不足なポチ。
どれだけがんばろうとも自力では今一つなところが多く、下手をすると狩れるかもしれないと思われる可能性もある。
そこで、ワゼは考えたらしい。
足りないのであれば、足せばいい。迫力不足であるならば、その迫力を補えるような何かを付け加えればいい。
シスターズと共に議論しあい、様々な豊富を模索した結果…‥‥陰から彼女達で補助することにしたようだ。
刺客たちが森へ侵入を試みる中、ギリギリのタイミングまでポチに用意したセリフを記憶してもらい、言葉の方から重みを増させる。
大きな声を上げる時には、音を拡大して放送し、音響効果を念入りに確認しつつ刺客たちへ響き渡らせた。
また、どうしても迫力不足過ぎる威圧に関しては‥‥‥そこは頼るしかなかったようだ。
【偽物というのもがどのようなものかは知らぬが、この場にいる我は本物。そして、ここへわざわざ騒ぎを起こしに来た貴様らは…‥‥ふむ、良からぬ臭いしかせぬな】
(今です、ご主人様)
(‥‥‥大体、こんなものかな?)
ポチのセリフに合わせ、ワゼの合図と共に僕はなんとなくだが、威圧っぽいものを出した。
今夜はハクロの捕食本能も収まっているため、ワゼに頼まれてちょっと出てみた茶番劇。
ある程度の威圧感を考えた結果、僕が起こっている時のような物が良いらしいので、取りあえず協力して見たが‥‥‥いま一つ、威圧が出ている感じは無さそうだ。
うん、そもそも威厳ある威圧ってどんなものか分からないし、出ているのかも分からない。
一応、ハクロに何かされたと考えてやってみたが…‥‥刺客の人達が震えているところを見ると、多分成功なのかもしれない。
いつのまにか魔力の衣も出ているし‥‥‥威圧とかって、これを出せばある程度できるんじゃないかな?
【偽物というのもがどのようなものかは知らぬが、この場にいる我は本物。そして、ここへわざわざ騒ぎを起こしに来た貴様らは…‥‥ふむ、良からぬ臭いしかせぬな】
(なんかポチ、結構やる気を出しているな‥‥‥)
(セリフ自体も短いものが多いですし、覚えやすいのもあるのでしょウ)
珍しいというか、普段の情けないようなポチとは違う姿に、ある意味見直すことはできるだろう。
ただ、これ下手するとちょっとした黒歴史になりうる可能性もある。
何にしても、僕らが住まうここに害をなそうとする輩たちには容赦する必要もないし、このま威を借る狐のごとく、ポチのへっぽこぶりを見せずに済めばいいのだが‥‥‥
(あ、投げナイフとか毒が来たぞ)
(この程度なら、こちらで打ち返せマス)
そう言うと、ワゼが合図を出して茂みに隠れているシスターズが動く。
【くだらぬ】
ポチのその声と共に、諦めの悪い刺客の中から投げられてきた飛び道具に対して、見えないように小さな石などを投げて狙撃し、撃ち落とす。
音などが聞こえないように細工も施しているようで、はた目からみれば動かずに消し飛ばしたとか、そういう風に見えるだろう。
(おお、なんかポチがかっこよく見えるような気がしなくもないな)
(そもそもフェンリルがあの程度で傷つきませんが…‥‥ポチの事ですし、万が一に備えて用意しておいた狙撃が役に立ちましタネ)
そうこうしているうちに、相手のやる気も失せたようなので、そろそろトドメの頃合いである。
【憐れむほどの愚か者どもよ。魂の奥底まで刻んでおけ】
あらかじめ用意していたセリフをポチが言うと同時に、こちらでもそのトドメの用意をし始める。
ポチの得意なのは風系統の技‥‥ゆえに、それに合わせてトドメの技も風魔法で細工を施す。
息を深く吸っている間に、狙いを定め、ちょうどポチの真正面から打ち出されるように調整し、そのタイミングを待つ。
【この森へ、害を加える者には容赦せぬとな!!】
(お、来た来た、この次に…‥‥)
【『ウインドブレス』!!】
(『ウインドカッター』!!‥‥‥って、あれ?)
‥‥おかしいな、用意していたものと違う物を言われたんですが。
こちら、思いっきり風の刃の魔法を用意していたのに、それだと別物になってしまうのですが。
(っ!!最後の最後で間違えてマス!!)
そうワゼが言うが早いが、腕を速攻で変形させ、その台詞に合わせたものとして、空気砲を打ち出した。
それに乗せるようにこちらも魔法を調整し、風の刃のブレスが飛んでいるように見せかける。
何とか合わせてやれたが…‥‥まさか、セリフを最後の方で間違えるとはなぁ‥‥‥
(ふぅ、なんとかやり過せましたが‥‥‥反省会が必要ですネ。後でロイヤルさんにポチ用のしばき棒を渡しておきましょウ)
ぼそっとつぶやかれたワゼの言葉から、ポチがこの後無事な姿を見せなさそうだなと思うのであった‥‥‥
‥‥‥深夜の刺客たちによる侵入作戦。
それを事前に察知し、ワゼたちは動いていた。
陰から消すことも可能ではあったが、この森へまた踏み入れる事の無いように恐怖を刻み付けるために、今回はポチを利用した。
神獣フェンリルが住まう森の印象を高め、二度と害を成せないようにトラウマを植え付けるためである。
とはいえ、少々問題もあった。
常人から見れば迫力はあるかもしれないが、それでもまだまだ迫力不足なポチ。
どれだけがんばろうとも自力では今一つなところが多く、下手をすると狩れるかもしれないと思われる可能性もある。
そこで、ワゼは考えたらしい。
足りないのであれば、足せばいい。迫力不足であるならば、その迫力を補えるような何かを付け加えればいい。
シスターズと共に議論しあい、様々な豊富を模索した結果…‥‥陰から彼女達で補助することにしたようだ。
刺客たちが森へ侵入を試みる中、ギリギリのタイミングまでポチに用意したセリフを記憶してもらい、言葉の方から重みを増させる。
大きな声を上げる時には、音を拡大して放送し、音響効果を念入りに確認しつつ刺客たちへ響き渡らせた。
また、どうしても迫力不足過ぎる威圧に関しては‥‥‥そこは頼るしかなかったようだ。
【偽物というのもがどのようなものかは知らぬが、この場にいる我は本物。そして、ここへわざわざ騒ぎを起こしに来た貴様らは…‥‥ふむ、良からぬ臭いしかせぬな】
(今です、ご主人様)
(‥‥‥大体、こんなものかな?)
ポチのセリフに合わせ、ワゼの合図と共に僕はなんとなくだが、威圧っぽいものを出した。
今夜はハクロの捕食本能も収まっているため、ワゼに頼まれてちょっと出てみた茶番劇。
ある程度の威圧感を考えた結果、僕が起こっている時のような物が良いらしいので、取りあえず協力して見たが‥‥‥いま一つ、威圧が出ている感じは無さそうだ。
うん、そもそも威厳ある威圧ってどんなものか分からないし、出ているのかも分からない。
一応、ハクロに何かされたと考えてやってみたが…‥‥刺客の人達が震えているところを見ると、多分成功なのかもしれない。
いつのまにか魔力の衣も出ているし‥‥‥威圧とかって、これを出せばある程度できるんじゃないかな?
【偽物というのもがどのようなものかは知らぬが、この場にいる我は本物。そして、ここへわざわざ騒ぎを起こしに来た貴様らは…‥‥ふむ、良からぬ臭いしかせぬな】
(なんかポチ、結構やる気を出しているな‥‥‥)
(セリフ自体も短いものが多いですし、覚えやすいのもあるのでしょウ)
珍しいというか、普段の情けないようなポチとは違う姿に、ある意味見直すことはできるだろう。
ただ、これ下手するとちょっとした黒歴史になりうる可能性もある。
何にしても、僕らが住まうここに害をなそうとする輩たちには容赦する必要もないし、このま威を借る狐のごとく、ポチのへっぽこぶりを見せずに済めばいいのだが‥‥‥
(あ、投げナイフとか毒が来たぞ)
(この程度なら、こちらで打ち返せマス)
そう言うと、ワゼが合図を出して茂みに隠れているシスターズが動く。
【くだらぬ】
ポチのその声と共に、諦めの悪い刺客の中から投げられてきた飛び道具に対して、見えないように小さな石などを投げて狙撃し、撃ち落とす。
音などが聞こえないように細工も施しているようで、はた目からみれば動かずに消し飛ばしたとか、そういう風に見えるだろう。
(おお、なんかポチがかっこよく見えるような気がしなくもないな)
(そもそもフェンリルがあの程度で傷つきませんが…‥‥ポチの事ですし、万が一に備えて用意しておいた狙撃が役に立ちましタネ)
そうこうしているうちに、相手のやる気も失せたようなので、そろそろトドメの頃合いである。
【憐れむほどの愚か者どもよ。魂の奥底まで刻んでおけ】
あらかじめ用意していたセリフをポチが言うと同時に、こちらでもそのトドメの用意をし始める。
ポチの得意なのは風系統の技‥‥ゆえに、それに合わせてトドメの技も風魔法で細工を施す。
息を深く吸っている間に、狙いを定め、ちょうどポチの真正面から打ち出されるように調整し、そのタイミングを待つ。
【この森へ、害を加える者には容赦せぬとな!!】
(お、来た来た、この次に…‥‥)
【『ウインドブレス』!!】
(『ウインドカッター』!!‥‥‥って、あれ?)
‥‥おかしいな、用意していたものと違う物を言われたんですが。
こちら、思いっきり風の刃の魔法を用意していたのに、それだと別物になってしまうのですが。
(っ!!最後の最後で間違えてマス!!)
そうワゼが言うが早いが、腕を速攻で変形させ、その台詞に合わせたものとして、空気砲を打ち出した。
それに乗せるようにこちらも魔法を調整し、風の刃のブレスが飛んでいるように見せかける。
何とか合わせてやれたが…‥‥まさか、セリフを最後の方で間違えるとはなぁ‥‥‥
(ふぅ、なんとかやり過せましたが‥‥‥反省会が必要ですネ。後でロイヤルさんにポチ用のしばき棒を渡しておきましょウ)
ぼそっとつぶやかれたワゼの言葉から、ポチがこの後無事な姿を見せなさそうだなと思うのであった‥‥‥
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