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12章 美味しいもの大好き!
497.美食家もふもふ
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難しい話について悩むのは、未来の僕かルトに放り投げることにして。
ハカセが満足するまで宝果を観察し終えたタイミングで「そろそろ食べよう!」と宣言した。
そもそも僕たちはこれを食べに来たんだもん。美味しそうだし、早く食べたい。
「そうだにゃー。宝果は生で食べるも良し、加熱して食べるのも良しのフルーツらしいにゃ。数がたくさんあれば、色々試してみるんだけどにゃあ」
ハカセはそんな説明をしつつ、「うぅむ?」と腕を組んで、最も美味しい宝果の食べ方を悩んでいるようだ。
宝果のサイズは僕の頭ほど。
フルーツとしては大きい方だけど、色んな調理法をできるほど余裕があるわけじゃない。
「とりあえず半分は生のまま食べて、残りを加熱してみる?」
食べ方を色々と試してみた方が、グルメ大会のメニュー作りの参考になるし、と提案した。
ハカセは「……それがいいかもにゃあ」と頷き、早速とばかりに包丁を取り出す。
「ハカセが調理してくれるの?」
「モモより上手いはずにゃ。我輩は美味しく食べたいにゃ」
「ちょっとひどい。僕だって、結構上手いはずなんだけどなぁ」
「モモは料理スキルのレベルが4程度じゃないかにゃ?」
「なんでわかったの!?」
正確に料理スキルの習熟度を察知されて、ビックリしちゃった。
ハカセは「我輩の観察眼はなんでもお見通しにゃあ」とちょっぴり誇らしそうに言う。
素直に凄いと思うよ! まあ、全鑑定スキルを使えば、僕もできるような気もするけどね?
「料理スキルのレベルを上げるには、弟子入りするのが早いにゃ。がんばれにゃあ」
「なるほど……それはちょうどよかったかも?」
情報をもらって、ふむふむと頷く。
王城の料理長さんへの弟子入りをがんばらないとね。
なんて話をしている内に、ハカセが宝果をタンッと両断していた。
上手い具合に果肉が半分になり、種子が外れてテーブルの上で揺れている。
種子はダイヤモンドのようにキラキラと光る無色透明な丸い玉だった。
「らぴゅ(食べていぃ?)」
「ダメです!」
手を伸ばしたラッタンから、種子をサッと取り上げて、アイテムボックスにしまった。
これは農地に植えて育てるんだよ。食べ物じゃないよ。
ラッタンは食べ物じゃなくても頬張れるから、取られないように気をつけなきゃ。
「こっちはみんなで分けるにゃー」
僕たちのやり取りを微笑ましげに見守っていたハカセが、宝果の半分を更に切り分けようとしたところで──
「……っ、美味しい匂いを察知、にゃ!」
トトトッと何かが迫りくるような足音がしたかと思うと、三毛猫タイプの長靴猫族が研究室に入ってきた。
「面倒くさいヤツが来たにゃ……」
ハカセがゲッソリとした顔をしてる。
僕は宝果に食いつくような目を向けている三毛猫くんをマジマジと見つめた。
どこから来たんだか知らないけど、わりと遠いところから匂いを察知してきてそうな足音だった。
すごい嗅覚だ。このニャンコ、実はワンコの擬態では?
──トトトッ!
──タタタッ!
再び足音が聞こえた。
しかも、今度は複数だ。もう次の展開が理解できた気がする。
「抜け駆けの気配を察知、にゃ!」
「美食がある気がしたにゃ!」
「甘い気配が漂ってるにゃ!」
……などなど。
長靴猫が次々にやって来る。
あっという間に研究室がニャンコで埋め尽くされて、「にゃーにゃー」という声で満たされた。
めっちゃもふもふな空間。
もふもふ教のみんなが居合わせたら、きっと悶えながら喜んでただろうなー、とちょっと遠い目をしながら考える。
僕ももふもふは好きだけど、この熱気には正直引いちゃいます。みんな、びーくーる。
「……なんか、もふもふがいっぱい集まってる気配を感じたにゃあ」
最後にやって来たスコティッシュフォールドっぽい耳折れ長靴猫が、控えめな感じで部屋を覗き込んでニコニコしてる。
長靴猫族の中にもモフラーがいるのかぁ。
「きゅぃ(はわわ……もふもふに沈む!)」
「ぴぅ(もふもふが多すぎるよ……)」
床にいたスラリンとユキマルが長靴猫族の大群に埋れそうになってる。
慌てて救出してテーブルの上に避難してもらった。
ピアとヒスイは宙に浮かび、ラッタンは「らぴゅ(もふもふにゃんにゃん♪)」と嬉しそうに長靴猫族の集団に飲まれてる。
……ラッタンが楽しそうでよかったよ。
「みんな騒がしいにゃ! この宝果はモモのものにゃ! お前たちが簡単にありつけると思うんじゃないにゃ!」
ハカセが一喝して、長靴猫たちを黙らせる。
でも、ほとんどの子が諦めきれない様子で、ジーッと宝果を見つめていた。
さすがに全員に食べさせてあげられる余裕はないなぁ。
でも、ここでダメって断るのは、だいぶ気が咎める。美味しいものは、誰だって食べたくなるもんね。
特に美食家と言われてる長靴猫族ならなおさらだろう。
「えーっと……これから宝果を栽培する予定だから、たくさんできたらみんなにもあげるね?」
唯一の解決策を提示すると、長靴猫族が一斉に僕を振り向いた。
みんなキラキラした目をしてる。可愛いけど、こんなに多いと圧を感じるよ。
「この兎、凄くいい兎にゃ」
「慈愛精神溢れる兎にゃ」
「きっと美食の神がこの世界に降臨した姿にゃ」
「美食の神! 確かに、この兎、いい匂いがする気がするにゃ」
「美食の神兎モモ、にゃ。崇めるにゃあ」
おっと? 話が変な方向に転がってる気がするぞ……?
僕は頬が引き攣るのを感じながら、長靴猫たちを眺める。
一匹の長靴猫族が「はにゃー!」と平伏したかと思うと、次々にその連鎖が続き、あっという間に平伏ニャンコの群れが完成した。
……なんで???
僕と目が合ったハカセが、何も言わずにソッと目を逸らす。
〈長靴猫族からの信仰を獲得しました。称号【美食の神】が贈られます〉
——————
称号【美食の神】
世界が認める美食家長靴猫族が崇める存在は、きっと素晴らしい美食を与えられる神に違いない……
そんな君にはこの称号が相応しいよ!
〈効果〉
食べられるアイテムを作ると、必ず品質がワンランク上がる
——————
称号をもらえたのは嬉しいけど、もふもふ神に加えて新たな神として扱われるのはノーセンキューだよ!
ハカセが満足するまで宝果を観察し終えたタイミングで「そろそろ食べよう!」と宣言した。
そもそも僕たちはこれを食べに来たんだもん。美味しそうだし、早く食べたい。
「そうだにゃー。宝果は生で食べるも良し、加熱して食べるのも良しのフルーツらしいにゃ。数がたくさんあれば、色々試してみるんだけどにゃあ」
ハカセはそんな説明をしつつ、「うぅむ?」と腕を組んで、最も美味しい宝果の食べ方を悩んでいるようだ。
宝果のサイズは僕の頭ほど。
フルーツとしては大きい方だけど、色んな調理法をできるほど余裕があるわけじゃない。
「とりあえず半分は生のまま食べて、残りを加熱してみる?」
食べ方を色々と試してみた方が、グルメ大会のメニュー作りの参考になるし、と提案した。
ハカセは「……それがいいかもにゃあ」と頷き、早速とばかりに包丁を取り出す。
「ハカセが調理してくれるの?」
「モモより上手いはずにゃ。我輩は美味しく食べたいにゃ」
「ちょっとひどい。僕だって、結構上手いはずなんだけどなぁ」
「モモは料理スキルのレベルが4程度じゃないかにゃ?」
「なんでわかったの!?」
正確に料理スキルの習熟度を察知されて、ビックリしちゃった。
ハカセは「我輩の観察眼はなんでもお見通しにゃあ」とちょっぴり誇らしそうに言う。
素直に凄いと思うよ! まあ、全鑑定スキルを使えば、僕もできるような気もするけどね?
「料理スキルのレベルを上げるには、弟子入りするのが早いにゃ。がんばれにゃあ」
「なるほど……それはちょうどよかったかも?」
情報をもらって、ふむふむと頷く。
王城の料理長さんへの弟子入りをがんばらないとね。
なんて話をしている内に、ハカセが宝果をタンッと両断していた。
上手い具合に果肉が半分になり、種子が外れてテーブルの上で揺れている。
種子はダイヤモンドのようにキラキラと光る無色透明な丸い玉だった。
「らぴゅ(食べていぃ?)」
「ダメです!」
手を伸ばしたラッタンから、種子をサッと取り上げて、アイテムボックスにしまった。
これは農地に植えて育てるんだよ。食べ物じゃないよ。
ラッタンは食べ物じゃなくても頬張れるから、取られないように気をつけなきゃ。
「こっちはみんなで分けるにゃー」
僕たちのやり取りを微笑ましげに見守っていたハカセが、宝果の半分を更に切り分けようとしたところで──
「……っ、美味しい匂いを察知、にゃ!」
トトトッと何かが迫りくるような足音がしたかと思うと、三毛猫タイプの長靴猫族が研究室に入ってきた。
「面倒くさいヤツが来たにゃ……」
ハカセがゲッソリとした顔をしてる。
僕は宝果に食いつくような目を向けている三毛猫くんをマジマジと見つめた。
どこから来たんだか知らないけど、わりと遠いところから匂いを察知してきてそうな足音だった。
すごい嗅覚だ。このニャンコ、実はワンコの擬態では?
──トトトッ!
──タタタッ!
再び足音が聞こえた。
しかも、今度は複数だ。もう次の展開が理解できた気がする。
「抜け駆けの気配を察知、にゃ!」
「美食がある気がしたにゃ!」
「甘い気配が漂ってるにゃ!」
……などなど。
長靴猫が次々にやって来る。
あっという間に研究室がニャンコで埋め尽くされて、「にゃーにゃー」という声で満たされた。
めっちゃもふもふな空間。
もふもふ教のみんなが居合わせたら、きっと悶えながら喜んでただろうなー、とちょっと遠い目をしながら考える。
僕ももふもふは好きだけど、この熱気には正直引いちゃいます。みんな、びーくーる。
「……なんか、もふもふがいっぱい集まってる気配を感じたにゃあ」
最後にやって来たスコティッシュフォールドっぽい耳折れ長靴猫が、控えめな感じで部屋を覗き込んでニコニコしてる。
長靴猫族の中にもモフラーがいるのかぁ。
「きゅぃ(はわわ……もふもふに沈む!)」
「ぴぅ(もふもふが多すぎるよ……)」
床にいたスラリンとユキマルが長靴猫族の大群に埋れそうになってる。
慌てて救出してテーブルの上に避難してもらった。
ピアとヒスイは宙に浮かび、ラッタンは「らぴゅ(もふもふにゃんにゃん♪)」と嬉しそうに長靴猫族の集団に飲まれてる。
……ラッタンが楽しそうでよかったよ。
「みんな騒がしいにゃ! この宝果はモモのものにゃ! お前たちが簡単にありつけると思うんじゃないにゃ!」
ハカセが一喝して、長靴猫たちを黙らせる。
でも、ほとんどの子が諦めきれない様子で、ジーッと宝果を見つめていた。
さすがに全員に食べさせてあげられる余裕はないなぁ。
でも、ここでダメって断るのは、だいぶ気が咎める。美味しいものは、誰だって食べたくなるもんね。
特に美食家と言われてる長靴猫族ならなおさらだろう。
「えーっと……これから宝果を栽培する予定だから、たくさんできたらみんなにもあげるね?」
唯一の解決策を提示すると、長靴猫族が一斉に僕を振り向いた。
みんなキラキラした目をしてる。可愛いけど、こんなに多いと圧を感じるよ。
「この兎、凄くいい兎にゃ」
「慈愛精神溢れる兎にゃ」
「きっと美食の神がこの世界に降臨した姿にゃ」
「美食の神! 確かに、この兎、いい匂いがする気がするにゃ」
「美食の神兎モモ、にゃ。崇めるにゃあ」
おっと? 話が変な方向に転がってる気がするぞ……?
僕は頬が引き攣るのを感じながら、長靴猫たちを眺める。
一匹の長靴猫族が「はにゃー!」と平伏したかと思うと、次々にその連鎖が続き、あっという間に平伏ニャンコの群れが完成した。
……なんで???
僕と目が合ったハカセが、何も言わずにソッと目を逸らす。
〈長靴猫族からの信仰を獲得しました。称号【美食の神】が贈られます〉
——————
称号【美食の神】
世界が認める美食家長靴猫族が崇める存在は、きっと素晴らしい美食を与えられる神に違いない……
そんな君にはこの称号が相応しいよ!
〈効果〉
食べられるアイテムを作ると、必ず品質がワンランク上がる
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称号をもらえたのは嬉しいけど、もふもふ神に加えて新たな神として扱われるのはノーセンキューだよ!
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