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番外編:九尾狐は愛を捧げる
⑥もふもふ教設立です
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宗教とは何か。
「神聖なものに対する信仰、もしくはその教えやそれに基づく行い――なるほど、もふもふ教は随分と前から、宗教としての条件を満たしていましたね」
「真剣な顔で頷いてるタマモがちょっと怖いわ」
ユリさんに呆れた顔をされました。
でも、私が言ってることは間違ってないと思うんですよねぇ。
モモさんは存在そのものが尊いので、神聖なものと言っていいですし。可愛いは正義ってよく言うでしょう?
そして、私たちはモモさんという神を尊重し、自由な活動を見守り、時に応援し、貢ぎ……まさしく信者として正しい行いをしてきたと言えます。
「――つまり、もふもふ教が宗教になるのは必然だったということですね!」
「もうそういうことでいいんやないかな。それより、レイドイベントなんやけど……」
「あ、モモさんが第二の街の領主さまからのもふもふ教設立許可をもらえたようです。私が代表者として正式にもふもふ教を設立し、資金を集めて、教会を建設することになりました」
「話が超スピードで進みすぎやな? ウチ、ついていけんわ……」
ぽかんと口を開けるユリさんに微笑みかけてから、早速行動を始めます。
もふもふ教設立を希望する声は日に日に増していましたから、少しでも早くよい報告を皆さんにお届けしたいですね。
まずは、役所に行って、申請をしましょう。忙しくなりますねぇ。
◇◆◇
第二の街の役所に行って手続きをしたら、あっという間にもふもふ教を設立できました。それだけでなく、第二の街のいい立地の場所を、教会用の土地として紹介してもらえたのです。
手続きの担当者さんから「モモさんにはお嬢様を始め、ご領主一家がお世話になっていますからね」と微笑まれました。
よくわかりませんが、さすがモモさん! こういう時は合言葉を唱えておきましょう。
「モモさんは神!」
「……モモさんは神!」
すかさず近くから同じ言葉が聞こえてきました。
話したことがないプレイヤーさんと微笑み合います。初対面でも通じ合う感じ、すごいですよねぇ。
「聖句として正式に認定しましょう」
心が一つになる素晴らしい言葉ですからね。
〈〈ワールドミッション【クランシステムを解放】が達成されました。これより、プレイヤーがクランを設立できるようになります。宗教クランを設立するためには、各街の領主の内一人以上から、宗教組織設立の許可を得る必要があります〉〉
もふもふ教の設立ができた途端、システムメニューにクラン『宗教』という欄ができました。どうやら宗教組織はクランの一つのようです。
ヘルプを参照しながら情報を集め、もふもふ教の設定をしていきます。
もふもふ教の神は『もふもふ神さま(モモさん)』で、代表者は『タマモ』……聖歌などを作ってもらいたいですし、アイリーンさんに依頼を出しておきましょう。
モモさんのお友だちであるリリさんとルトさんにもお声がけしないといけませんね。希少種会の皆さんにも、もふもふの魅力を伝える広報として参加していただきたいです。
連絡する相手が多いですねぇ。
「あ、アイリーンさん、返事がお早い!」
すぐさま『オッケー。聖歌制作始めるね!』のお返事を見て、思わずにっこりしました。
アイリーンさんとシェルさんで作った曲は最高に素晴らしかったので楽しみです。
「リリさんからお返事……ふふ、ルトさん、巻き込まれてる感じですかね?」
返事の内容から二人の様子が想像できて微笑んでしまいます。乗り気なリリさんに、ルトさんが『仕方ねぇな』とか言いながら、もふもふ教への参加を決めてくれたんでしょうね。
「希少種会の皆さんも参加オッケー、と」
次々に来る連絡に気分上々です。
ムギさんたちもファンが多いですから、信徒さんがたくさん集まりそうです。
連絡を一通り確認してから、設定の続きに戻ります。
どうやら、宗教クランは普通のクランとは違い、神の立場の者が特別なスキルを使えるシステムがあるようです。奥義という名前で、信仰心を集めることで偉大な力を発揮するらしいのですが……
「もふもふ神さまの尊さと、私たちの信仰心の強さを考えれば、素晴らしい力になるに違いありません!」
嬉々としながら、奥義として設定可能なスキルを見比べます。
いろいろとあるようですけど、近々開催されるレイドイベントのことを考えると、攻撃タイプの奥義がいいかもしれませんね。
レイドイベントは信徒以外の人たちにもふもふ教を布教するいい機会ですし、もふもふ神さまの素晴らしさを知らしめなければ。
「奥義【神の威光】にしましょう。信仰心が強いほど攻撃力が高くなりますし、きっとすごいことになります」
楽しみですねぇ。
他にも、もふもふ教の設定を決めてから、公開という項目をタッチします。
これで、プレイヤーの皆さんが好きに加入できるようになりました。早速加入した方がもふもふ教に組織資金を提供してくれたので、この調子で集まればすぐに教会を建設できそうですね。
「土地を見に行きましょう」
もふもふ教の布教にも繋がる素晴らしい教会を建てられるよう、建築ギルドとも相談しないといけませんし、忙しくなりそうです。
「神聖なものに対する信仰、もしくはその教えやそれに基づく行い――なるほど、もふもふ教は随分と前から、宗教としての条件を満たしていましたね」
「真剣な顔で頷いてるタマモがちょっと怖いわ」
ユリさんに呆れた顔をされました。
でも、私が言ってることは間違ってないと思うんですよねぇ。
モモさんは存在そのものが尊いので、神聖なものと言っていいですし。可愛いは正義ってよく言うでしょう?
そして、私たちはモモさんという神を尊重し、自由な活動を見守り、時に応援し、貢ぎ……まさしく信者として正しい行いをしてきたと言えます。
「――つまり、もふもふ教が宗教になるのは必然だったということですね!」
「もうそういうことでいいんやないかな。それより、レイドイベントなんやけど……」
「あ、モモさんが第二の街の領主さまからのもふもふ教設立許可をもらえたようです。私が代表者として正式にもふもふ教を設立し、資金を集めて、教会を建設することになりました」
「話が超スピードで進みすぎやな? ウチ、ついていけんわ……」
ぽかんと口を開けるユリさんに微笑みかけてから、早速行動を始めます。
もふもふ教設立を希望する声は日に日に増していましたから、少しでも早くよい報告を皆さんにお届けしたいですね。
まずは、役所に行って、申請をしましょう。忙しくなりますねぇ。
◇◆◇
第二の街の役所に行って手続きをしたら、あっという間にもふもふ教を設立できました。それだけでなく、第二の街のいい立地の場所を、教会用の土地として紹介してもらえたのです。
手続きの担当者さんから「モモさんにはお嬢様を始め、ご領主一家がお世話になっていますからね」と微笑まれました。
よくわかりませんが、さすがモモさん! こういう時は合言葉を唱えておきましょう。
「モモさんは神!」
「……モモさんは神!」
すかさず近くから同じ言葉が聞こえてきました。
話したことがないプレイヤーさんと微笑み合います。初対面でも通じ合う感じ、すごいですよねぇ。
「聖句として正式に認定しましょう」
心が一つになる素晴らしい言葉ですからね。
〈〈ワールドミッション【クランシステムを解放】が達成されました。これより、プレイヤーがクランを設立できるようになります。宗教クランを設立するためには、各街の領主の内一人以上から、宗教組織設立の許可を得る必要があります〉〉
もふもふ教の設立ができた途端、システムメニューにクラン『宗教』という欄ができました。どうやら宗教組織はクランの一つのようです。
ヘルプを参照しながら情報を集め、もふもふ教の設定をしていきます。
もふもふ教の神は『もふもふ神さま(モモさん)』で、代表者は『タマモ』……聖歌などを作ってもらいたいですし、アイリーンさんに依頼を出しておきましょう。
モモさんのお友だちであるリリさんとルトさんにもお声がけしないといけませんね。希少種会の皆さんにも、もふもふの魅力を伝える広報として参加していただきたいです。
連絡する相手が多いですねぇ。
「あ、アイリーンさん、返事がお早い!」
すぐさま『オッケー。聖歌制作始めるね!』のお返事を見て、思わずにっこりしました。
アイリーンさんとシェルさんで作った曲は最高に素晴らしかったので楽しみです。
「リリさんからお返事……ふふ、ルトさん、巻き込まれてる感じですかね?」
返事の内容から二人の様子が想像できて微笑んでしまいます。乗り気なリリさんに、ルトさんが『仕方ねぇな』とか言いながら、もふもふ教への参加を決めてくれたんでしょうね。
「希少種会の皆さんも参加オッケー、と」
次々に来る連絡に気分上々です。
ムギさんたちもファンが多いですから、信徒さんがたくさん集まりそうです。
連絡を一通り確認してから、設定の続きに戻ります。
どうやら、宗教クランは普通のクランとは違い、神の立場の者が特別なスキルを使えるシステムがあるようです。奥義という名前で、信仰心を集めることで偉大な力を発揮するらしいのですが……
「もふもふ神さまの尊さと、私たちの信仰心の強さを考えれば、素晴らしい力になるに違いありません!」
嬉々としながら、奥義として設定可能なスキルを見比べます。
いろいろとあるようですけど、近々開催されるレイドイベントのことを考えると、攻撃タイプの奥義がいいかもしれませんね。
レイドイベントは信徒以外の人たちにもふもふ教を布教するいい機会ですし、もふもふ神さまの素晴らしさを知らしめなければ。
「奥義【神の威光】にしましょう。信仰心が強いほど攻撃力が高くなりますし、きっとすごいことになります」
楽しみですねぇ。
他にも、もふもふ教の設定を決めてから、公開という項目をタッチします。
これで、プレイヤーの皆さんが好きに加入できるようになりました。早速加入した方がもふもふ教に組織資金を提供してくれたので、この調子で集まればすぐに教会を建設できそうですね。
「土地を見に行きましょう」
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