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番外編:九尾狐は愛を捧げる
⑤なんて素晴らしき日々
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レベリングと金策、そして幻桃の情報集めを兼ねて南の密林を攻略していると、モモさんと出会いました。ボロボロなところを見られて恥ずかしぃ……
でも、休憩に誘ってもらえて、モモさん手作りのスイーツをいただくことができて、まるで天国にいるかのような気分です。
モモさんは魔法使いのような格好で可愛らしいですし。お友だちのリリさんが作ったそうです。モモさんの可愛らしさがさらにアップする素晴らしい衣装だと思います。
……ちょっぴり、もふもふが見にくいっ! と嘆いちゃったのは内緒です。チラリズムで萌える感性を獲得したので問題はなかったですけど。
首を傾げたり、美味しいものを食べてルンルンとしたり、モモさんはずっと可愛いです。はぅあ、なんて完璧なもふもふ。見た目だけでなく、内面の可愛らしさも大切なんです。
その後、モモさんと共闘して街に帰り、しばらくしてから、写真撮影会の日が来ました。
この日のために、参加者を決めたり、予定を調整したり、結構忙しく過ごしたんですよ。おかげでイベントは大成功!
「あー、モモさん、可愛かったぁ……」
立ち去るモモさんを見送りながら、ついうっとりと呟いちゃいます。
イベントの間のことを思い出すと幸せいっぱいです。
モモさんの手、ちっこくてふわふわで、食べちゃいたいくらい可愛かったなぁ、とか。
うまうま、とケーキを頬張ってる姿が食いしん坊で微笑ましかったなぁ、とか。
わーい、と喜んでいる姿が無邪気で癒やされたなぁ、とか。
たくさんの衣装チェンジをしてポーズをとるモモさん尊い、とか。
本当に素晴らしいイベントでした。
「楽しかったなぁ。タマモ、イベント主催お疲れさま」
レナさんに言われて、私はにこりと微笑みました。可愛いで満たされて、あまり疲れた気はしないんですよねぇ。
「いえいえ、私が一番楽しんだ気がしますし」
「そうね」
メアリさんがふふっと笑いました。私が大興奮してたこと、皆さんにはバレバレでしたね。
「モモさんと一緒にパーティ組むの、楽しみですね……」
ミレイさんが控えめに微笑みながら言いました。
「そうですね! それまでにしっかり鍛えておかないと……!」
モモさんのお役に立ちたいのはもちろんですが、モモさんファンクラブ活動を通して、友だちが増えたのが嬉しいです。皆さんモフラーという共通点がありますから、私がもふもふを見て大興奮しても、笑って流してくれますし。
ああ、なんて素晴らしきあたたかな世界……!
◇◆◇
その後はいろいろなことがありました。
幻桃探しは、モモさんが可愛らしいもふもふをテイムする現場に立ち会うことができたり(やっぱりテイマーのワールドミッションを達成したのはモモさんだったんですね!)、一緒に小象に立ち向かったり。
グルメ大会では私たちモモさんファンクラブの総力を挙げた応援により、桃カフェを見事に優勝に導くことができました。達成感がハンパなかったです!
このゲームの楽しみ方は、バトルだけではないんだなぁと改めて思いましたねぇ。
モモさんが屋台を始めた時には、商品をすべて買って応援しました。推しには貢ぐ主義なので!
そうでなくても、モモさんが作るアイテムは品質がよかったので、買って損はなかったのがさすがモモさんでした。
すぐに店舗を持てるようになったのも、モモさんの商品の素晴らしさを考えれば、納得しかありません。
高品質なアイテムが多いので、何か作る秘訣があるんでしょうね? 気になりますけど、モモさんが言わないので聞かないようにしてます。
でも、予想ですけど、モモさん、とんでもない数の称号を持ってますよね?
それはともかく。
再びイベントをして、踊るモモさんを見れたのは最高に嬉しかったですね!
もふもふ可愛い子がノリノリで踊る姿のなんと愛らしいこと……! モモさんは可愛いの権化、もふもふ神さまに違いありません。
……ビンゴでモモさんのぬいぐるみをゲットできなかったのは、本当に悔しいですけど! うぅ、どうして物欲センサーはこんな時に働いてしまうのですか。
モモさんファンクラブについては、最高に可愛いCMの影響もあって、第二陣プレイヤーも加入してきたので、随分とファンクラブ員が増えました。
そして、ハロウィンにはモモさんが持っている異空間で、歌とダンスのハロウィンライブがあって、本当に最高でした!
アトラクションは常設してほしかったのですが、モモさんのご迷惑になるのはイヤですし、諦めるしかありませんね。
いつか、私たちファンクラブで私有地を獲得して、もふもふ可愛い遊び場兼交流の場所を手に入れたいです。
そんな計画を練りつつ、増え続けるファンクラブ会員数を見ながら、そろそろファンクラブのあり方をよりきちんと正したいなぁと思った頃に、ついに私の思いが詰まった組織を設立することになりました。
その名も【もふもふ教】!
もともと、掲示板ではファンクラブ会員の皆さんが、もふもふ教信者やら信徒やらと名乗るのが当たり前になっていたのですが、ついに本物の信徒になれる機会ができたのです!
「もふもふ教、なんと素敵な響き……!」
「ここまでなるとは思わんかったわぁ」
ユリさんがふふっと笑ってます。
でも、ユリさんが最初の頃よりモモさん推しが強くなってること、私は知ってるんですからね?
モモさんの素晴らしく愛らしいもふもふ力には、誰も敵わないのです!
この調子で、異世界の住人を含めた皆さんをもふもふ教にしてしまいましょう。
そのためにも、もふもふ教の設立と布教をがんばりますよ!
でも、休憩に誘ってもらえて、モモさん手作りのスイーツをいただくことができて、まるで天国にいるかのような気分です。
モモさんは魔法使いのような格好で可愛らしいですし。お友だちのリリさんが作ったそうです。モモさんの可愛らしさがさらにアップする素晴らしい衣装だと思います。
……ちょっぴり、もふもふが見にくいっ! と嘆いちゃったのは内緒です。チラリズムで萌える感性を獲得したので問題はなかったですけど。
首を傾げたり、美味しいものを食べてルンルンとしたり、モモさんはずっと可愛いです。はぅあ、なんて完璧なもふもふ。見た目だけでなく、内面の可愛らしさも大切なんです。
その後、モモさんと共闘して街に帰り、しばらくしてから、写真撮影会の日が来ました。
この日のために、参加者を決めたり、予定を調整したり、結構忙しく過ごしたんですよ。おかげでイベントは大成功!
「あー、モモさん、可愛かったぁ……」
立ち去るモモさんを見送りながら、ついうっとりと呟いちゃいます。
イベントの間のことを思い出すと幸せいっぱいです。
モモさんの手、ちっこくてふわふわで、食べちゃいたいくらい可愛かったなぁ、とか。
うまうま、とケーキを頬張ってる姿が食いしん坊で微笑ましかったなぁ、とか。
わーい、と喜んでいる姿が無邪気で癒やされたなぁ、とか。
たくさんの衣装チェンジをしてポーズをとるモモさん尊い、とか。
本当に素晴らしいイベントでした。
「楽しかったなぁ。タマモ、イベント主催お疲れさま」
レナさんに言われて、私はにこりと微笑みました。可愛いで満たされて、あまり疲れた気はしないんですよねぇ。
「いえいえ、私が一番楽しんだ気がしますし」
「そうね」
メアリさんがふふっと笑いました。私が大興奮してたこと、皆さんにはバレバレでしたね。
「モモさんと一緒にパーティ組むの、楽しみですね……」
ミレイさんが控えめに微笑みながら言いました。
「そうですね! それまでにしっかり鍛えておかないと……!」
モモさんのお役に立ちたいのはもちろんですが、モモさんファンクラブ活動を通して、友だちが増えたのが嬉しいです。皆さんモフラーという共通点がありますから、私がもふもふを見て大興奮しても、笑って流してくれますし。
ああ、なんて素晴らしきあたたかな世界……!
◇◆◇
その後はいろいろなことがありました。
幻桃探しは、モモさんが可愛らしいもふもふをテイムする現場に立ち会うことができたり(やっぱりテイマーのワールドミッションを達成したのはモモさんだったんですね!)、一緒に小象に立ち向かったり。
グルメ大会では私たちモモさんファンクラブの総力を挙げた応援により、桃カフェを見事に優勝に導くことができました。達成感がハンパなかったです!
このゲームの楽しみ方は、バトルだけではないんだなぁと改めて思いましたねぇ。
モモさんが屋台を始めた時には、商品をすべて買って応援しました。推しには貢ぐ主義なので!
そうでなくても、モモさんが作るアイテムは品質がよかったので、買って損はなかったのがさすがモモさんでした。
すぐに店舗を持てるようになったのも、モモさんの商品の素晴らしさを考えれば、納得しかありません。
高品質なアイテムが多いので、何か作る秘訣があるんでしょうね? 気になりますけど、モモさんが言わないので聞かないようにしてます。
でも、予想ですけど、モモさん、とんでもない数の称号を持ってますよね?
それはともかく。
再びイベントをして、踊るモモさんを見れたのは最高に嬉しかったですね!
もふもふ可愛い子がノリノリで踊る姿のなんと愛らしいこと……! モモさんは可愛いの権化、もふもふ神さまに違いありません。
……ビンゴでモモさんのぬいぐるみをゲットできなかったのは、本当に悔しいですけど! うぅ、どうして物欲センサーはこんな時に働いてしまうのですか。
モモさんファンクラブについては、最高に可愛いCMの影響もあって、第二陣プレイヤーも加入してきたので、随分とファンクラブ員が増えました。
そして、ハロウィンにはモモさんが持っている異空間で、歌とダンスのハロウィンライブがあって、本当に最高でした!
アトラクションは常設してほしかったのですが、モモさんのご迷惑になるのはイヤですし、諦めるしかありませんね。
いつか、私たちファンクラブで私有地を獲得して、もふもふ可愛い遊び場兼交流の場所を手に入れたいです。
そんな計画を練りつつ、増え続けるファンクラブ会員数を見ながら、そろそろファンクラブのあり方をよりきちんと正したいなぁと思った頃に、ついに私の思いが詰まった組織を設立することになりました。
その名も【もふもふ教】!
もともと、掲示板ではファンクラブ会員の皆さんが、もふもふ教信者やら信徒やらと名乗るのが当たり前になっていたのですが、ついに本物の信徒になれる機会ができたのです!
「もふもふ教、なんと素敵な響き……!」
「ここまでなるとは思わんかったわぁ」
ユリさんがふふっと笑ってます。
でも、ユリさんが最初の頃よりモモさん推しが強くなってること、私は知ってるんですからね?
モモさんの素晴らしく愛らしいもふもふ力には、誰も敵わないのです!
この調子で、異世界の住人を含めた皆さんをもふもふ教にしてしまいましょう。
そのためにも、もふもふ教の設立と布教をがんばりますよ!
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