愛されることを諦めた途端に愛されるのは何のバグですか!

雨霧れいん

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小さな二人の大きな夢

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「周りに優しくしても、嫌われるし。がんばっても、報われなくて..何が駄目なのかもわかんなくて、もう..僕、どうすればいいのかわかんなくて..!!」

「...、かなしい、くるしい、つらくて、仕方がないの..、あきらめた方が楽で、期待しないほうが..」

落ち着いて話すつもりだった。エルは僕の言葉を否定しないのは分かりきっていたし、不安になることなんて何もない。そのはずなのに、涙は止まらなくて。

「ごめん、っ..一緒にかんがえてくれてたのに、僕なんもできなくて..!!」

泣きすぎて息が詰まって、ついに喋れなくなった。早く涙なんて止まってほしい、と願う自分に対して目は壊れてしまったかのようにずっと涙を流す。今まで、こんなことなかったのに。もっと冷静でいられたのに。

「メウィル、君は何も悪くない。謝る必要なんてないんだよ、ねぇ。よかったら僕の作戦に乗ってくれない?」

「...っ、なに..?」

「僕と逃げよう。僕に、王位継承権は今のところない。..、お兄様が居るから。」

「それで、メウィルにはもう少し頑張ってもらうことになっちゃうけど、この公爵家と王家を僕たち二人がいないと回らないほど弱らせる。」

「それで、捨てて逃げよう。民には、王家と公爵家が没落しても生活を保てるよう僕が根回しをする。...復讐しないと、気が済まないんだ、こんなに優しいメウィルが傷ついてるのが、許せないんだ。僕は優しくないから」

そんなことを語るエルの目は暗く、濁っていた。
皆に迷惑をかけるようなことはしたくない。だけど、エルは僕のために考えてくれて。..本当に僕を愛してくれてる人で、僕も愛してる。僕はこの最低な永安を断れなかった。断らなければならなかった。だけど、憎いのは確かだ。僕が何にも悪くないのも。苦しんでほしいと、思ってしまっている。

「やる..、やりたい。僕が、僕も許せない。」

「嬉しい、二人ならできるよ。優しい優しい、僕のメウィルにはこれ以上傷ついてほしくないの、ワガママだよ、僕の。だけど、君のことを思っているのは確かなんだよ。」

昔、いっそ死んでしまおうかと思ったことがある。その時は変なテンションで不意に思っただけだった。だけどその日から僕の脳に”死んでしまえば逃げられる”という言葉がよく浮かぶようになった。

この生活にも、エルのおかげで終わりが見えてきた。
それだけで、今の僕には前を向く十分な理由になった。だから、まだ死なない。それに、もっと。エルから愛してほしい。僕だけを見ててほしい。ずっと、これから一生。
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