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第十七節「厳しき現実 触れ合える心 本心大爆発」
~リアリングフルパッケージモデル~
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食事を済ませ……取り巻きが増えて上機嫌のレンネィを筆頭に、4人が再び買い物の続きへと戻る。
仲間達の協力もあってか……多くの購入品を一度に持つ事ができ、買い物が捗っていく。
心輝達三人の手に掴まれる袋が次々と数を増していく。
気付けば三人が抱えられるギリギリの量に至るまでに荷物が増えていた。
車へと戻り、荷物を放り込めば……購入品が後部座席一杯に押し込められた異様な様を見せつける。
「ゼェ―……ゼェ―……こ、これで終わりですかね……レンネィさん……」
「イテテ……シンなんでそんなケロっと出来るんだよォ……」
当然二人は普通の人間である。
両手一杯に大荷物を抱え続け、両腕の筋肉が悲鳴を上げていた。
そんな二人が、同様に荷物を持っていた筈の心輝に対して不思議そうな視線を送る。
荷物持ちを肩代わりしてもらった事で余裕なレンネィはさておき……命力が付くようになって久しい心輝はついうっかりと自然に命力を使って荷物を運んでいたのだ。
途端心輝はそれに気付き、持ち前の演技力(?)で疲れた様な体を取り誤魔化し始めた。
「二人共ありがとうねぇ……大丈夫かしら?」
「平気ッス!!」
「超余裕ッス!!」
笑う膝と肘をひたすら必死に抑え込む中、レンネィの優しい声に励まされ笑みを浮かべる。
そんな虚勢を張る二人を……心輝がニヤニヤさせた口元を車越しで見えないように隠しながら見つめていた。
「あらそう? じゃあもう一周お願い出来るかしらっ!?」
それは心輝の予感した通りの一言。
レンネィが二人の言葉を受けて喜ぶ様に万遍の笑顔で声を上げ……それを聞いた二人が顔を引きつらせていく。
『あちら側』の者達は基本「裏表」が無い。
二人にとってはいわゆる「リップサービス」の様なモノであったのだろうが……そんな事など知る由も無いレンネィは遠慮なくそれを肯定的に受け止めてしまうのだ。
「す、すいませんレンネィさん、俺達そろそろ用事があるんで!!」
「お手伝い出来て光栄でした!!」
途端、二人は「バヒュン!!」と音が鳴りそうな程に素早い動きと切り返しで駐車場に停まる車の間を縫う様に走り去っていってしまった。
「そういやアレについて何も聞いてねぇなぁ~」と心に思いながらも……「ニシシ」と笑い二人を見送る心輝であった。
「あらら残念……仕方ないわね、じゃあシンに付き合ってもらおうかしら」
「つったって車にもう入らねーじゃねーっすか……」
改めて車内を見ると……後部座席は既に一杯ぎっちり。
トランク内はと言えば……ふとレンネィが扉に手を掛けるも、ピクリと細い指が動いた途端にその動きが止まる。
いかがわしい物でも入っているのだろうか……結局扉すら開ける事も無く、顔を振り腕を組んで悩み始めた。
「うーん、仕方ないわねぇ。 それじゃ買い物はここまでにしておきますか」
「お、じゃあ俺はこれで」
「まぁ待ちなさいな……付き合ってくれたお礼に何か買ってあげてもいいわよ?」
思わぬご褒美タイム……と思われたが、心輝の顔は未だ浮かない。
それもそのハズ……既に魔特隊として戦いで稼いだ報酬で懐が困る事は無い。
だが向こう見ずな心輝であっても、さすがにそんな誘いを無下に出来る訳も無く。
「……まぁ買ってもらわなくてもいいですけど、ちょっと寄りたい所はあるっすねぇ」
折角だからと彼が提案する場所、そこは―――
―――
このショッピングモールは複数階構造となっており、階によって店舗の方向性が異なる。
1Fは主に女性衣類、小物類、スーパー。
2Fは男性衣類、家具、鞄等の身の回りの道具類。
3Fは主に趣味道具などを扱っている。
とりわけ心輝は3Fの趣味フロアを利用する事が多く、そこだけであれば店舗の内容はほぼ把握しているレベルだ。
その中でも心輝が推して進む先……そこは「ホビーショップ南陽堂」と書かれた店舗であった。
「やっぱ俺が来るっつったらここしかねぇだろ!!」
「へぇ、シンはこういう所が好きなのねぇ」
フィギュア、プラモデル、ラジコン、グッズ、カードゲーム、子供向けの玩具……その大きなフロアに設けられた専用空間には所狭しとそれらが並び、サブカルチャー好きの少年少女や大きな大人達までもがそこの店に出入りしていた。
レンネィはアニメや漫画など見る事は殆ど無いが……勇達が魔者に対して何の偏見も持たない様に、彼女もそれらに対して何の偏見も持たず普通に接していた。
勿論彼女にそういう知識は無い為、立ち寄った時それが何であるかわからずスルーしたのだろう……彼女の買い物ルートには当然含まれていない。
心輝がズカズカと店内に入っていくと、レンネィもそれに付いて回る。
ふと目に付くのはヒーローやヒロインのフィギュア、ロボのプラモデル……明らかな心輝の領域とも言えるコーナー。
そこに歩み入るレンネィの麗しい姿はあからさまに不自然そのもの。
陳列された商品が何なのかは相変わらず分からずじまいではあるが……少なくとも煌びやかな衣装を纏うそれらの人形が、心輝が好きな雰囲気だという事だけは理解出来ていた。
「ふぅん、あの子が好きなのはこういう衣装を纏って戦う事なのかしらね。 そうなら魔特隊のジャケットはちょっと地味ねぇ~」
言い得て妙な反応ではあるが……あながち間違いでは無いのだろう。
その時、不意に心輝の声が轟いた。
「うおお、マジかよ!?」
いつの間にか遠くへ行っていた心輝の元へ歩み寄るレンネィ。
そこには震える様に佇む彼の姿があった。
「1/100スケール リアリングフルパッケージモデル・ダイジェンディーだとぉ……こんなものが出てるなんてぇッ!!」
1/100とプラモデルいうと聞こえはいいが、その手に取った箱は異様に大きく……価格を見ると17980円という驚くべき値札が貼られていた。
「アイツラ……これの事言ってやがッたのかッ!!」
心輝がアニメや漫画好きなのは仲間内では有名な事ではある。
特に先程の二人はいわゆる「オタク仲間」であり、趣味は共有されている。
それ故に……彼等の言う「アレ」は心輝の的を的確に捉えていたのである。
心輝の愛する作品「浪漫機甲ダイジェンディ―」主人公ギュー・ジェインの乗る主人公機「ウェイカー・ダイジェンディ―」は彼の中でもトップクラスの位置に居座る程の入れ込み具合だ。
何を証拠に……それを手に取った心輝の顔は妙に線が細かく入った達観顔に変化しており、照明の光が彼の顔を反射し眩しく輝かせていた。
「いただこうッ!!」
それを迷う事無くレジに持っていった心輝は手持ちが無かった為、躊躇する事無く黒いカードを突き出す。
そのカードを見て目を丸くする店員ではあったが……まるで「ダイジェンディ―」の主人公の渋い顔を体現するが如き真剣な顔付きの心輝を前に、焦りを隠せないまま包装し始めた。
「ま、毎度有難う御座います……!!」
商品を受け取り店を後にした心輝の顔は、しばらくそんな様相ではあったが……心なしか喜んでいると思える程に、口角が微妙に上がっていたという。
仲間達の協力もあってか……多くの購入品を一度に持つ事ができ、買い物が捗っていく。
心輝達三人の手に掴まれる袋が次々と数を増していく。
気付けば三人が抱えられるギリギリの量に至るまでに荷物が増えていた。
車へと戻り、荷物を放り込めば……購入品が後部座席一杯に押し込められた異様な様を見せつける。
「ゼェ―……ゼェ―……こ、これで終わりですかね……レンネィさん……」
「イテテ……シンなんでそんなケロっと出来るんだよォ……」
当然二人は普通の人間である。
両手一杯に大荷物を抱え続け、両腕の筋肉が悲鳴を上げていた。
そんな二人が、同様に荷物を持っていた筈の心輝に対して不思議そうな視線を送る。
荷物持ちを肩代わりしてもらった事で余裕なレンネィはさておき……命力が付くようになって久しい心輝はついうっかりと自然に命力を使って荷物を運んでいたのだ。
途端心輝はそれに気付き、持ち前の演技力(?)で疲れた様な体を取り誤魔化し始めた。
「二人共ありがとうねぇ……大丈夫かしら?」
「平気ッス!!」
「超余裕ッス!!」
笑う膝と肘をひたすら必死に抑え込む中、レンネィの優しい声に励まされ笑みを浮かべる。
そんな虚勢を張る二人を……心輝がニヤニヤさせた口元を車越しで見えないように隠しながら見つめていた。
「あらそう? じゃあもう一周お願い出来るかしらっ!?」
それは心輝の予感した通りの一言。
レンネィが二人の言葉を受けて喜ぶ様に万遍の笑顔で声を上げ……それを聞いた二人が顔を引きつらせていく。
『あちら側』の者達は基本「裏表」が無い。
二人にとってはいわゆる「リップサービス」の様なモノであったのだろうが……そんな事など知る由も無いレンネィは遠慮なくそれを肯定的に受け止めてしまうのだ。
「す、すいませんレンネィさん、俺達そろそろ用事があるんで!!」
「お手伝い出来て光栄でした!!」
途端、二人は「バヒュン!!」と音が鳴りそうな程に素早い動きと切り返しで駐車場に停まる車の間を縫う様に走り去っていってしまった。
「そういやアレについて何も聞いてねぇなぁ~」と心に思いながらも……「ニシシ」と笑い二人を見送る心輝であった。
「あらら残念……仕方ないわね、じゃあシンに付き合ってもらおうかしら」
「つったって車にもう入らねーじゃねーっすか……」
改めて車内を見ると……後部座席は既に一杯ぎっちり。
トランク内はと言えば……ふとレンネィが扉に手を掛けるも、ピクリと細い指が動いた途端にその動きが止まる。
いかがわしい物でも入っているのだろうか……結局扉すら開ける事も無く、顔を振り腕を組んで悩み始めた。
「うーん、仕方ないわねぇ。 それじゃ買い物はここまでにしておきますか」
「お、じゃあ俺はこれで」
「まぁ待ちなさいな……付き合ってくれたお礼に何か買ってあげてもいいわよ?」
思わぬご褒美タイム……と思われたが、心輝の顔は未だ浮かない。
それもそのハズ……既に魔特隊として戦いで稼いだ報酬で懐が困る事は無い。
だが向こう見ずな心輝であっても、さすがにそんな誘いを無下に出来る訳も無く。
「……まぁ買ってもらわなくてもいいですけど、ちょっと寄りたい所はあるっすねぇ」
折角だからと彼が提案する場所、そこは―――
―――
このショッピングモールは複数階構造となっており、階によって店舗の方向性が異なる。
1Fは主に女性衣類、小物類、スーパー。
2Fは男性衣類、家具、鞄等の身の回りの道具類。
3Fは主に趣味道具などを扱っている。
とりわけ心輝は3Fの趣味フロアを利用する事が多く、そこだけであれば店舗の内容はほぼ把握しているレベルだ。
その中でも心輝が推して進む先……そこは「ホビーショップ南陽堂」と書かれた店舗であった。
「やっぱ俺が来るっつったらここしかねぇだろ!!」
「へぇ、シンはこういう所が好きなのねぇ」
フィギュア、プラモデル、ラジコン、グッズ、カードゲーム、子供向けの玩具……その大きなフロアに設けられた専用空間には所狭しとそれらが並び、サブカルチャー好きの少年少女や大きな大人達までもがそこの店に出入りしていた。
レンネィはアニメや漫画など見る事は殆ど無いが……勇達が魔者に対して何の偏見も持たない様に、彼女もそれらに対して何の偏見も持たず普通に接していた。
勿論彼女にそういう知識は無い為、立ち寄った時それが何であるかわからずスルーしたのだろう……彼女の買い物ルートには当然含まれていない。
心輝がズカズカと店内に入っていくと、レンネィもそれに付いて回る。
ふと目に付くのはヒーローやヒロインのフィギュア、ロボのプラモデル……明らかな心輝の領域とも言えるコーナー。
そこに歩み入るレンネィの麗しい姿はあからさまに不自然そのもの。
陳列された商品が何なのかは相変わらず分からずじまいではあるが……少なくとも煌びやかな衣装を纏うそれらの人形が、心輝が好きな雰囲気だという事だけは理解出来ていた。
「ふぅん、あの子が好きなのはこういう衣装を纏って戦う事なのかしらね。 そうなら魔特隊のジャケットはちょっと地味ねぇ~」
言い得て妙な反応ではあるが……あながち間違いでは無いのだろう。
その時、不意に心輝の声が轟いた。
「うおお、マジかよ!?」
いつの間にか遠くへ行っていた心輝の元へ歩み寄るレンネィ。
そこには震える様に佇む彼の姿があった。
「1/100スケール リアリングフルパッケージモデル・ダイジェンディーだとぉ……こんなものが出てるなんてぇッ!!」
1/100とプラモデルいうと聞こえはいいが、その手に取った箱は異様に大きく……価格を見ると17980円という驚くべき値札が貼られていた。
「アイツラ……これの事言ってやがッたのかッ!!」
心輝がアニメや漫画好きなのは仲間内では有名な事ではある。
特に先程の二人はいわゆる「オタク仲間」であり、趣味は共有されている。
それ故に……彼等の言う「アレ」は心輝の的を的確に捉えていたのである。
心輝の愛する作品「浪漫機甲ダイジェンディ―」主人公ギュー・ジェインの乗る主人公機「ウェイカー・ダイジェンディ―」は彼の中でもトップクラスの位置に居座る程の入れ込み具合だ。
何を証拠に……それを手に取った心輝の顔は妙に線が細かく入った達観顔に変化しており、照明の光が彼の顔を反射し眩しく輝かせていた。
「いただこうッ!!」
それを迷う事無くレジに持っていった心輝は手持ちが無かった為、躊躇する事無く黒いカードを突き出す。
そのカードを見て目を丸くする店員ではあったが……まるで「ダイジェンディ―」の主人公の渋い顔を体現するが如き真剣な顔付きの心輝を前に、焦りを隠せないまま包装し始めた。
「ま、毎度有難う御座います……!!」
商品を受け取り店を後にした心輝の顔は、しばらくそんな様相ではあったが……心なしか喜んでいると思える程に、口角が微妙に上がっていたという。
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