魔境の森に捨てられたけど、最強のテイマーになって生還した~外れギフト【スライムテイム】でスライムを無限に仲間にして成り上がり無双~

むらくも航

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第66話 セレティアの訪問

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<アケア視点>

「ぜひエスガルドの王都と貿易いたしましょう!」

 アケア領に現れたセレティアは、そう言ってお辞儀をした。
 突然の事に僕は驚いてしまう。

「そんな急に!?」
「はい! ようやく多大な恩をお返しできる機会ですから!」

 エリン様や魔族騒動のこともあり、セレティアは恩を返したいそうだ。
 でも、セレティアはすぐに付け足した。
 
「もちろん対等な貿易ですよ。差があると後々に軋轢あつれきが生まれますので」
「なるほど……」
「わたしたちからは主に加工品を。こんな物なんてどうでしょう」

 セレティアはパッと両手を開く。
 それにはフィルが真っ先に反応した。

「王都で加工された、宝石やアクセサリーです」
「はわわわ……!」
「他には装備などもあります。技術には自信がありますので、冒険者の方々にもお役に立つかと」

 それから、セレティアは向こうの『ソコソコ平原』を指した。

「アケア領からは平原の特産物を頂けたら嬉しいです。もちろん吸い尽くそうなどとは思ってません」
「フルーツとかはここ限定らしいね」
「はい。それを基に今後は農業などされてもよろしいかと」
「はえー」

 すると、今度は不安げに下から覗いてくる。

「それで、いかがでしょうか……」

 途端に自信なさそうだ。
 今の話も僕が了承しなければ成立しないからだ。
 でも、こちらには断る理由なんてなかった。

「もちろん! よろしくね、セレティア!」
「……! よろしくお願いします、アケア様!」
「「「おおお~」」」

 何の「お~」から分からないけど周りは湧いた。
 やっぱりエスガルドの王都と言えばすごい相手なのかもしれない。
 すると、セレティアはボソっとつぶやく。

「そしてゆくゆくは領主同士で……」
「え?」
「い、いえ! なんでもありません!」
「そう?」

 最後の方は聞こえなかったけど、セレティアは手を差し伸ばしてきた。
 僕も迷わず応える。

「今度ともよろしくお願いいたします」
「こちらこそ!」

 セレティアが相手なら安心できる。
 むしろ願ってもない話だった。

「「「……!」」」
 
 そして、僕が了承した瞬間、サササっと横を走って行く人達がいる。
 アケア領の商人たちだ。

「それではこちらの条件は~」
「ではこちらからは~」
「「ほう、ありですな!」」

「あははは……」

 早速セレティア側の商人と交渉をしているみたいだ。
 あの熱量なら任せても大丈夫だろう。
 難しそうな話なので僕の出る幕はないかな。

 エスガルドの王都と良い関係を結ぶことができれば、きっと領土も心配ない。
 これで条件通り、僕も自由に活動できるだろう。

「うーーーんっと」
 
 そうして、気持ちを楽にしていると、後ろでは何やら起きている。

「「「アケア領ばんざーい!」」」
「「「ばんざーい!」」」
『『『ばんざーい!』』』

「なんだあれ……スライム達もいるし」

 とにかくアケア領は良い場所になりそうだ。
 今までフォーロス家に従わされていた分、のびのびと過ごしてくれたら嬉しいな。
 それから、最後にセレティアが声をかけてくる。

「アケア様。実は、ある準備をしてきておりまして」
「なんの?」
「ささやかながら祝杯の準備を」
「え、すご!」

 セレティアが手を向けると、馬車からは食べ物やお酒が出てきた。
 再び丁寧な姿勢になったセレティアは、僕に手を向ける。

「本日は祝賀会なんていかがでしょうか」
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