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050マクニス王国
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「密偵より、先に起きたアスラーンとグランザムの王国間での戦争の原因となった魔道具の報告が有りました。」
どの国も先の戦が国土を取り戻す為の戦いでは無く、魔道具の争奪だったと知っている。
そして、その魔道具に対し軍事力としての興味を強く持っていた。
「その魔道具とは、いったい何だ。」
「ハッ、今までに無い未知の魔道具です。
大きさは30cm程の四角い箱、上面に水晶体がはめ込まれているだけで装飾は有りません。
探索魔法でも内部に高密度の魔力が蓄えられている事が分っただけです。
1つは、遺跡近くで発動させると爆発し、巨大なクレータを形成。
残りの1つは、先の戦争で発動され両軍の精鋭数百名を滅ぼしたとの事です。」
「それが何かも分らず、制御も出来ないのか。しかし、その破壊力は無視できぬな。」
「我が国も、直ちに遺跡の調査を行うべきかと考えます。」
密偵よりもたらされた報告により、マクニス王国においても遺跡調査を行う事となった。
王国で把握している勇者の遺跡の数は26ヶ所
その中で可能性の高そうな場所から調査を開始したが、新しい発見は何も無かった。
そして、最後となったのがエバの遺跡だった。
城の長い回廊を1人の大きな男が歩いていると、庭で御付の者を従えた女性から声を掛けられた。
「バラン将軍、少し宜しいでしょうか。」
「如何なされましたか、サリナ姫。」
バランはマクニス王国において最強と呼ばれる武人。
そして女性はマクニス王国第3王女 サリナ姫
バラン将軍を庭に連れ出すと、侍女を1人残して人払いをした。
「バラン将軍、次に行くエバの遺跡に私も連れて行ってくれませんか。
その旅で、私の運命に関わってくる人との出会うかもしれないの。」
人払いを行うと、サリナ姫は急に砕けた口調でバラン将軍に話しかける。
「それは最近はまっているという占いですか。結婚される相手と出会うとは。」
バラン将軍がため息交じりに話す。
最近、貴族の女性の間で占いがはやり、このサリナ姫もはまっている。
カードを並べて、そこに描かれている絵を見て占うらしい。
「そんなロマンチックな出会いなんて有る訳が無いじゃない。
でも、何度やっても同じ結果が出て来るのよ。
それに、実際に遺跡を見る良い機会だし。」
「駄目だと言っても姫は付いてくるのでしょう。全く姫でありながら、こんなにお転婆とは」
国王には、王子が3人、王女が3人おり、サリナ姫は1番年下だった。
母は元女中で国王に見初められサリナ姫を身篭ったが、産後の経過が悪くサリナ姫が10歳の時に亡くなった。
母を失い後ろ盾も無いサリナ姫の周りには、彼女を取り込もうとする貴族が集まって来た。
彼女の母の護衛をしていたバラン将軍が、彼女の盾となり守っている。
サリナ姫は出身が貴族、平民関係なく気さくに接している。更には人族、獣人の垣根も無く対応していた。
それが他の貴族、一部の人族から反感を買っているのは分っていた。
何度か身の危険を感じる事も有ったが、彼女は自分の考えを変える事は無かった。
「サリナ様、この様な所でバラン将軍と何を話されているのです。」
1人の男が近付いてきた。
「バラキエ侯爵、どうかされましたか。」
サリナ姫は表情を消し、近付いてきたバラキエ侯爵に話しかける。
「サリナ様がバラン将軍と話されていたので、どうかされたのかと思いましてな。」
「ただの世間話です。侯爵には関係ありません。」
「そうですか。
世間話も良いですが、いつまでも獣人なぞに情けをかけておらず、王女としての立場を自覚して頂けませんと。
バラン将軍も、獣人なんぞ部下に置かず、魔法の使える人間だけで部隊を編成されては如何ですかな。
サリナ様の警護に魔法も使えない者を付けられては困りますからな。」
「バラキエ侯爵、将軍の配下は将軍に人事権が有ります。幾ら侯爵とはいえ口を謹んで下さい。
それに、バラン将軍を私の警備に付けたのは貴方ではないですか。」
バラキエ侯爵の言葉にサリナ姫が強い口調で反論するが、バラキエ侯爵は気にしなかった。
「そうでしたな。魔法が使えない獣人の護衛に意味が無い事を理解して頂けると思いましたが。
まさか、使えない護衛に同情するとは予想外でした。」
「同情ではありません。バラン将軍の部下は頼りになります。
侯爵こそ、獣人の能力を過小評価されているのではないですか。」
「サリナ様が襲われた時、盾になるくらいはなるでしょうが直ぐに壊れますよ。
命は大切にしてもらいたいですね。」
そう言うとバラキエ侯爵は笑いながら立ち去って行った。
バラキエ侯爵は魔法を使えない獣人を否定している貴族の1人だ。
サリナ姫の母親が存命の間は、獣人にも普通に接していたが、亡くなると手のひらを返すように獣人を否定し始めた。
噂では、サリナ姫の母親を取り込み権力を得る為に獣人への偏見は無いと偽っていたと言われている。
そして、今ではサリナ姫の動向をチェックし何かと口を出して来る。
どの国も先の戦が国土を取り戻す為の戦いでは無く、魔道具の争奪だったと知っている。
そして、その魔道具に対し軍事力としての興味を強く持っていた。
「その魔道具とは、いったい何だ。」
「ハッ、今までに無い未知の魔道具です。
大きさは30cm程の四角い箱、上面に水晶体がはめ込まれているだけで装飾は有りません。
探索魔法でも内部に高密度の魔力が蓄えられている事が分っただけです。
1つは、遺跡近くで発動させると爆発し、巨大なクレータを形成。
残りの1つは、先の戦争で発動され両軍の精鋭数百名を滅ぼしたとの事です。」
「それが何かも分らず、制御も出来ないのか。しかし、その破壊力は無視できぬな。」
「我が国も、直ちに遺跡の調査を行うべきかと考えます。」
密偵よりもたらされた報告により、マクニス王国においても遺跡調査を行う事となった。
王国で把握している勇者の遺跡の数は26ヶ所
その中で可能性の高そうな場所から調査を開始したが、新しい発見は何も無かった。
そして、最後となったのがエバの遺跡だった。
城の長い回廊を1人の大きな男が歩いていると、庭で御付の者を従えた女性から声を掛けられた。
「バラン将軍、少し宜しいでしょうか。」
「如何なされましたか、サリナ姫。」
バランはマクニス王国において最強と呼ばれる武人。
そして女性はマクニス王国第3王女 サリナ姫
バラン将軍を庭に連れ出すと、侍女を1人残して人払いをした。
「バラン将軍、次に行くエバの遺跡に私も連れて行ってくれませんか。
その旅で、私の運命に関わってくる人との出会うかもしれないの。」
人払いを行うと、サリナ姫は急に砕けた口調でバラン将軍に話しかける。
「それは最近はまっているという占いですか。結婚される相手と出会うとは。」
バラン将軍がため息交じりに話す。
最近、貴族の女性の間で占いがはやり、このサリナ姫もはまっている。
カードを並べて、そこに描かれている絵を見て占うらしい。
「そんなロマンチックな出会いなんて有る訳が無いじゃない。
でも、何度やっても同じ結果が出て来るのよ。
それに、実際に遺跡を見る良い機会だし。」
「駄目だと言っても姫は付いてくるのでしょう。全く姫でありながら、こんなにお転婆とは」
国王には、王子が3人、王女が3人おり、サリナ姫は1番年下だった。
母は元女中で国王に見初められサリナ姫を身篭ったが、産後の経過が悪くサリナ姫が10歳の時に亡くなった。
母を失い後ろ盾も無いサリナ姫の周りには、彼女を取り込もうとする貴族が集まって来た。
彼女の母の護衛をしていたバラン将軍が、彼女の盾となり守っている。
サリナ姫は出身が貴族、平民関係なく気さくに接している。更には人族、獣人の垣根も無く対応していた。
それが他の貴族、一部の人族から反感を買っているのは分っていた。
何度か身の危険を感じる事も有ったが、彼女は自分の考えを変える事は無かった。
「サリナ様、この様な所でバラン将軍と何を話されているのです。」
1人の男が近付いてきた。
「バラキエ侯爵、どうかされましたか。」
サリナ姫は表情を消し、近付いてきたバラキエ侯爵に話しかける。
「サリナ様がバラン将軍と話されていたので、どうかされたのかと思いましてな。」
「ただの世間話です。侯爵には関係ありません。」
「そうですか。
世間話も良いですが、いつまでも獣人なぞに情けをかけておらず、王女としての立場を自覚して頂けませんと。
バラン将軍も、獣人なんぞ部下に置かず、魔法の使える人間だけで部隊を編成されては如何ですかな。
サリナ様の警護に魔法も使えない者を付けられては困りますからな。」
「バラキエ侯爵、将軍の配下は将軍に人事権が有ります。幾ら侯爵とはいえ口を謹んで下さい。
それに、バラン将軍を私の警備に付けたのは貴方ではないですか。」
バラキエ侯爵の言葉にサリナ姫が強い口調で反論するが、バラキエ侯爵は気にしなかった。
「そうでしたな。魔法が使えない獣人の護衛に意味が無い事を理解して頂けると思いましたが。
まさか、使えない護衛に同情するとは予想外でした。」
「同情ではありません。バラン将軍の部下は頼りになります。
侯爵こそ、獣人の能力を過小評価されているのではないですか。」
「サリナ様が襲われた時、盾になるくらいはなるでしょうが直ぐに壊れますよ。
命は大切にしてもらいたいですね。」
そう言うとバラキエ侯爵は笑いながら立ち去って行った。
バラキエ侯爵は魔法を使えない獣人を否定している貴族の1人だ。
サリナ姫の母親が存命の間は、獣人にも普通に接していたが、亡くなると手のひらを返すように獣人を否定し始めた。
噂では、サリナ姫の母親を取り込み権力を得る為に獣人への偏見は無いと偽っていたと言われている。
そして、今ではサリナ姫の動向をチェックし何かと口を出して来る。
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