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ジークフリートの葬儀が終わり、日常生活を取り戻したアリエールのもとに本国の国王陛下がご逝去され、ルクセンブルク家が次期国王になることが正式に決まったという知らせが届く。
20歳のエドワードお兄様では、まだ国を統べるには若すぎるということで、国王は父が即位することになり、お兄様は立太子をすることになったのだ。
立太子の儀が済めば、ハーバムルト国も正式にお兄様とセレナーデ王女の婚約を発表すると言っているし、お祝いムードに包まれる。
まだ前国王の国葬も終わっていない。水面下では、様々な思惑が交差し、目端の利く貴族は、もうルクセンブルク家にすり寄ってくる者がいる。
面会の申し出があった場合、慎重に判断しなければならなくなったことは、面倒なことで、心面はゆい。
そんな時、アールスハイド侯爵家の次女キャサリン嬢がお兄様に宛てラブレターをよこしてきたという話を聞き、驚きに言葉が出なかった。
変わり身が早いというべきか?我が家がジークフリート殿下と婚約直前まで行っていた話を知らないとでも思っているのだろうか?まるで、コウモリのような女だと思う。
我が家も王族の一員なのだが……。
それほどまでして、王家の一員になりたいものか。自身にそれほどの価値があると勘違いしているとしか思えない。
絵姿を同封してあったが、それほどの美人でもない。家柄も、王家の嫁としてはイマイチ。学園での成績も中の中ぐらい、とてもおきさき教育に耐えられるとは思えない。
乗りそこなった玉の輿に、何が何でも乗りたいという意欲は認める。
でも、お兄様は今、セレナーデ殿下との恋に夢中になっておられるご様子。
ルクセンブルク家のアリエールのクローゼットは、今や王宮はもちろんのことながら、アムステルダム家、ハーバムルトの王城までつながっている。
それで毎日、セレナーデ様との逢瀬を楽しんでいられる。人の気も知らないで。どうするのよ?キャサリン嬢のことは。
お父様は、放っとけ。と言われている。
てっきりアールスハイド家が、王家とつながりを持ちたいからとキャサリン嬢をけしかけているものとばかりに思っていたが、ここへきてどうも様子が違うということに気づく。
自分から、玉の輿に乗せてくださいとの内容に呆れを通り越して、呆然とするぐらい。キャサリン嬢が大変な野心家の持ち主だとは思いもしなかったこと。
ラブレターなのに、愛の言葉は一言もない。どちらかと言えば、釣り書に似た趣がある。
まるで学園にいたときの男爵令嬢みたい。あの娘も結局、どうなったかはよく知らないけど、キャサリン嬢も末路は同じかもしれない。
身の程をわきまえないと、とんだ大やけどを負いかねない。
それにキャサリン様は、どうやらお兄様のお姿をよく知らないみたいで、嘔吐のタウンハウスの前で日がな一日中、玄関を睨んで立派な身なりの若い男性が出入りするたびに、追いかけて行って、氏名を聴くということを繰り返していらっしゃるようで、来訪者が我が家の使用人に苦情を言い、事態が発覚した。
来訪者の多くは、エドワードお兄様のご学友で、将来の国の重鎮を担う若者ばかり。
だったら、そこで手を打てばいいものを、どうしても王妃になりたいらしい。
やがて、キャサリン嬢の振る舞いは社交界で、格好の標的になる。他の上位貴族が黙っているわけがない。公爵令嬢を差し置いて、自分から売り込んでいくなどの行為は、はしたないとされ笑いものになっていく。
その矛先は、キャサリン嬢だけでなくアールスハイド侯爵にまで及んでいくことに。
アールスハイド侯爵は、領地替えを余儀なくされ、辺境の地へ追いやられてしまうことになったのだ。
学園もキャサリン嬢の転校もしくは退学を促すようになり、もはや居場所がない。それをこともあろうか、ルクセンブルク家へ救済を求めてこられ、こちらも開いた口がふさがらない。
20歳のエドワードお兄様では、まだ国を統べるには若すぎるということで、国王は父が即位することになり、お兄様は立太子をすることになったのだ。
立太子の儀が済めば、ハーバムルト国も正式にお兄様とセレナーデ王女の婚約を発表すると言っているし、お祝いムードに包まれる。
まだ前国王の国葬も終わっていない。水面下では、様々な思惑が交差し、目端の利く貴族は、もうルクセンブルク家にすり寄ってくる者がいる。
面会の申し出があった場合、慎重に判断しなければならなくなったことは、面倒なことで、心面はゆい。
そんな時、アールスハイド侯爵家の次女キャサリン嬢がお兄様に宛てラブレターをよこしてきたという話を聞き、驚きに言葉が出なかった。
変わり身が早いというべきか?我が家がジークフリート殿下と婚約直前まで行っていた話を知らないとでも思っているのだろうか?まるで、コウモリのような女だと思う。
我が家も王族の一員なのだが……。
それほどまでして、王家の一員になりたいものか。自身にそれほどの価値があると勘違いしているとしか思えない。
絵姿を同封してあったが、それほどの美人でもない。家柄も、王家の嫁としてはイマイチ。学園での成績も中の中ぐらい、とてもおきさき教育に耐えられるとは思えない。
乗りそこなった玉の輿に、何が何でも乗りたいという意欲は認める。
でも、お兄様は今、セレナーデ殿下との恋に夢中になっておられるご様子。
ルクセンブルク家のアリエールのクローゼットは、今や王宮はもちろんのことながら、アムステルダム家、ハーバムルトの王城までつながっている。
それで毎日、セレナーデ様との逢瀬を楽しんでいられる。人の気も知らないで。どうするのよ?キャサリン嬢のことは。
お父様は、放っとけ。と言われている。
てっきりアールスハイド家が、王家とつながりを持ちたいからとキャサリン嬢をけしかけているものとばかりに思っていたが、ここへきてどうも様子が違うということに気づく。
自分から、玉の輿に乗せてくださいとの内容に呆れを通り越して、呆然とするぐらい。キャサリン嬢が大変な野心家の持ち主だとは思いもしなかったこと。
ラブレターなのに、愛の言葉は一言もない。どちらかと言えば、釣り書に似た趣がある。
まるで学園にいたときの男爵令嬢みたい。あの娘も結局、どうなったかはよく知らないけど、キャサリン嬢も末路は同じかもしれない。
身の程をわきまえないと、とんだ大やけどを負いかねない。
それにキャサリン様は、どうやらお兄様のお姿をよく知らないみたいで、嘔吐のタウンハウスの前で日がな一日中、玄関を睨んで立派な身なりの若い男性が出入りするたびに、追いかけて行って、氏名を聴くということを繰り返していらっしゃるようで、来訪者が我が家の使用人に苦情を言い、事態が発覚した。
来訪者の多くは、エドワードお兄様のご学友で、将来の国の重鎮を担う若者ばかり。
だったら、そこで手を打てばいいものを、どうしても王妃になりたいらしい。
やがて、キャサリン嬢の振る舞いは社交界で、格好の標的になる。他の上位貴族が黙っているわけがない。公爵令嬢を差し置いて、自分から売り込んでいくなどの行為は、はしたないとされ笑いものになっていく。
その矛先は、キャサリン嬢だけでなくアールスハイド侯爵にまで及んでいくことに。
アールスハイド侯爵は、領地替えを余儀なくされ、辺境の地へ追いやられてしまうことになったのだ。
学園もキャサリン嬢の転校もしくは退学を促すようになり、もはや居場所がない。それをこともあろうか、ルクセンブルク家へ救済を求めてこられ、こちらも開いた口がふさがらない。
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