チートが無いのに聖女様~なぜだか囲まれてます~

深郷由希菜

文字の大きさ
6 / 23

お買い物とか準備とか

しおりを挟む
まず最初に来たのは、建物の外観から既に平民の私には敷居の高そうな服屋。

白く汚れのない外壁、窓ガラスも黒枠でふち取られたおしゃれというかクラシックな感じに一つの窓を6個の正四角形に区切ってあるものが並んで。

ここ、向こうの世界にありそうな感じがする・・・。

そこへ平然と入って行く勇者と、続いて入ろうとして私を手招きしてくるファルゴットさん。

連れられて入ると、ゴージャスなのにシックな、壁と同じ色を基調とした明るい店内。

上から吊られているのはシャンデリアのようなもの。でも電気が通ってるわけじゃないから、また違うんだろう。

・・・後で教えてもらったところによると、それぞれの属性に適性のある石に魔力を溜めておくと明かりになったりランタンの燃料になったりするらしい。

なるほど。

ちなみに、属性は火・水・風・土・雷・光・闇・空間の8個。

勇者は主に光・風・雷。

ファルゴットさんは火・水・土。

私は光しかわかってないけど、魔力の大きさから言ってせいぜいがあと1つくらいだろうとは言われている。

でしょうね、というか大きさうんぬんだけ言ってきた勇者はいつか殴りたいわ。

とか考えている間に、私は店員によって着せ替え人形のようになりながらもああでもないこうでもないと服を吟味されている。

そしてできあがったのは、私の人生で一番豪華な、それでいて平民でも着こなせる程度の装飾のされたとても着心地いい洋服を着た女の子だった。

聖女ってよく見ていた話だと教会とかから選出されたりするものだけれど、今回の私は平民の、教会とか関係ない人間だから格式ばったものはしないらしい。

ただし、この世界では十字架を付けるのが聖女みたいで、胸元からネックレスを下げているのは仕方ないけれど。

オレンジ色の半袖ワンピースみたいな形の服に白い襟(つけ襟?)があって、普段はおとなしいスカートだけどくるりと1回転すればふわりと、まるでドレスみたいに広がるのはテンション上がった。

店員によれば長袖にすることも可能らしく、白いレースのついた袖口の裏面にはボタンがついていて、半袖状態にするときはオシャレにもなるとか。

そしてそのボタンを付ける部分の相方はそのままアームカバーとしても使えるように両側をゴムで伸縮性を持たせた状態になっていて、ボタンを掛ける穴が別途2か所分取り付けられている感じ。

もちろん、アームカバーにするときは折り込んでしまえばわからない。という話だった。

「おや、髪留めもセットで?」

「だめ?」

「いや、そういう意味ではないのです。かわいらしい形状のものだなと思ったので」

もっとかわいくなると勧められた髪留めの中で、なんだか私に買ってほしそうな気がしたものを手に取った。

それは真珠みたいに白くて丸い、サイズ違いの小さな球体が中央に2つある黄緑色の幅広くちょうちょ結びになっているリボンのバレッタ。

ちなみにワンピースの後ろ、スカート部分のすぐ上の部分にもワンピースと同じ色のとても大きなリボンがちょうちょ結びになっている。

蝶モチーフなのかな?

結局丸ごとお買い上げしていたけれど、結構高かったんじゃないかな?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~

降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。

【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!

ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。 ※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。

転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。

ラム猫
恋愛
 異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。  『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。  しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。  彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。 ※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。

捨てた騎士と拾った魔術師

吉野屋
恋愛
 貴族の庶子であるミリアムは、前世持ちである。冷遇されていたが政略でおっさん貴族の後妻落ちになる事を懸念して逃げ出した。実家では隠していたが、魔力にギフトと生活能力はあるので、王都に行き暮らす。優しくて美しい夫も出来て幸せな生活をしていたが、夫の兄の死で伯爵家を継いだ夫に捨てられてしまう。その後、王都に来る前に出会った男(その時は鳥だった)に再会して国を左右する陰謀に巻き込まれていく。

男として王宮に仕えていた私、正体がバレた瞬間、冷酷宰相が豹変して溺愛してきました

春夜夢
恋愛
貧乏伯爵家の令嬢である私は、家を救うために男装して王宮に潜り込んだ。 名を「レオン」と偽り、文官見習いとして働く毎日。 誰よりも厳しく私を鍛えたのは、氷の宰相と呼ばれる男――ジークフリード。 ある日、ひょんなことから女であることがバレてしまった瞬間、 あの冷酷な宰相が……私を押し倒して言った。 「ずっと我慢していた。君が女じゃないと、自分に言い聞かせてきた」 「……もう限界だ」 私は知らなかった。 宰相は、私の正体を“最初から”見抜いていて―― ずっと、ずっと、私を手に入れる機会を待っていたことを。

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜

恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。 右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。 そんな乙女ゲームのようなお話。

処理中です...