チートが無いのに聖女様~なぜだか囲まれてます~

深郷由希菜

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別れと旅立ち

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両親は、私の旅立ち宣言に複雑な顔をしていた。

だって、能力平凡、見た目村人、使えるのも初級といってもおかしくないレベルだし。

あ、泣きそうになってきた。

こんな状態で聖女名乗ってていいのかなぁ?

しょんぼりしながらも眠りにつくと、慣れた体はすぐに眠りを欲してそのまま朝までぐっすりでした。



「元気でね」

「うん、みんな、またね!」

手を振って、見おくりに来てくれた村のみんなに笑顔を向ける。

そして元気よく出て、村が小さくなっても、私は振り向かない。けれど、私の表情を見た2人は、微妙な顔をしていた。

「どこに行くの?」

「まずは街」

「街でルルーナ殿の洋服、そして我らの装備を整える必要があるのです。我らの体裁のため、お付き合いくだされ」

そう申し訳なさそうな笑顔で話すのは、意外にも魔法使いだというファルゴットさん。

騎士向きな顔なのになぁ。

それはともかく、私たちは近くの町まで歩いている。

そう、『歩いて』いるの。

おかしいよね?勇者だよ?聖女?様だよ?

「馬車は今向かっている街に預けてあるのです。その表情からして、勇者が歩きかと思われたのでしょうな?」

なんだかほほえましく思われたのか、笑みを浮かべながら言われた。

あれ?でもアリスミル村にも馬車止めるところあったような…?まぁいいか。

「着いた」

私が首を傾げた時、勇者がそうやって言った。

簡単に歩いてきたように思えるけど、意外にも村との距離はまぁある方だった。

歩くのは少し辛いけれど、自動車に乗るレベルではない、って言うべきなのかな?

一応、この際だから言っておくと、私は前世の記憶がある。

前世、って言ってることからわかるとは思うけどね?

そして、自動車運転できる年だった、とだけ言っておこうかな。

あ、でもそこまで年食ってるわけじゃないよ?

「早く」

急かすなぁ。はいはい、ついていきますよー。

そんなに遅くなったわけじゃないのに、なぜか急かされる私なのだった。
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