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身代りの花嫁は25歳年上の海軍士官に溺愛される(また、25歳差)
四話『初キス』
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「あの、どうして急に?」
花は訊ねる。
「里中美弦と仲良くすれば良いと考えていた。彼はあの・・・薬屋の青年だから」
「里中くんと?」
いや、と首を振る。
「年も君と同じだし、私よりは釣り合いがとれると」
「私が好きなのは、先生です。そりゃ、義孝さんの生まれ変わりだから会えて嬉しかったですよ?でも、先生だから・・・」
泣きそうに顔を歪める。
「君の方が、ずっと勇敢だな。私は義孝という男に嫉妬して、せっかくのチャンスを手放していた。馬鹿だな、また好きだと言ってくれたのに」
「あの、先生?」
「なんだ」
「もう一度、言って?」
ふるふる、震えながら花が訊ねる。
「好き、って。先生の口から、聞きたいです」
・・・なんで、こう可愛いのか。
透匡は咳払いをする。
「杉崎花、私は君が好きだ」
「・・・っ」
大きな瞳が、涙でいっぱいになる。
「夢、じゃないですよね?私、先生を好きでいいんですよね?」
涙が流れ落ちる。
「ああ、さっきも言ったが、私も同じ気持ちだ」
涙がいくつも流れ落ちる。
(私は義孝さんと透匡先生、どちらも好きで・・・。それでも構わないなんて、こんなことが許されるの?)
透匡の指が、涙を拭いてくれる。
花は自然に目を閉じる。
(・・・私は桐島花を愛していた。だが、今度はこんな年上の男ではなく、相応しい年齢の男と添い遂げて欲しかった)
額に柔らかな、温かい感触が触れる。花は驚いて、目を開ける。
「・・・」
切れ長な一重が、長い睫毛が目の前にある。
(・・・綺麗な鼻筋や長い睫毛に、心臓がバクバクする。先生が目を開きそうで、私は慌てて目を閉じた)
花、と優しい声で透匡が呼んだ。
―――塩っぽいな。
初めて交わしたキスは、やや塩味で。花と透匡は微笑う。
「ふふ、よく初キスは甘いっていいますけど。やっぱり、塩味ですね」
透匡と両想いになり、花は笑顔になる。
「ふふ」
「塩味だな」
幸せで、ただ幸せだった。
✣✣✣✣✣
「これからはいい点とって、先生に安心してもらわなきゃ」
寮は一人部屋なので、鼻歌混じりに参考書を開く。
「えーと、Mustは・・・」
最後に英文の復習をして、今週の課題を終わらせる。
「うーん、明日は土曜日だ」
ゆっくり眠って、午後からは美沙達とカフェに行く。
「えとっ、メール」
『ちゃんと、予習と復習をするように・・・まぁ、九十点はまだしも、それ以下は本当に・・・』
「分かっています。もう、二度とあんな点をとりません。でも、先生と二人きりになれないのは、ちょっと・・・惜しいかな」
学校では話せるが、個人で訪ねたらPTAだのが煩そうだ。自分はいいが、透匡は絶対に叩かれる。
『二度と、あんな点はとりません。でも、先生と二人きりになれないのは・・・』
「・・・・」
透匡は額を押さえた。
顔が、熱い。
(・・・教え子に手を出してしまった)
密室で二人きりで。
まだ、年端もいかぬ少女に。
「はあ」
深い溜め息を吐いた。
花は訊ねる。
「里中美弦と仲良くすれば良いと考えていた。彼はあの・・・薬屋の青年だから」
「里中くんと?」
いや、と首を振る。
「年も君と同じだし、私よりは釣り合いがとれると」
「私が好きなのは、先生です。そりゃ、義孝さんの生まれ変わりだから会えて嬉しかったですよ?でも、先生だから・・・」
泣きそうに顔を歪める。
「君の方が、ずっと勇敢だな。私は義孝という男に嫉妬して、せっかくのチャンスを手放していた。馬鹿だな、また好きだと言ってくれたのに」
「あの、先生?」
「なんだ」
「もう一度、言って?」
ふるふる、震えながら花が訊ねる。
「好き、って。先生の口から、聞きたいです」
・・・なんで、こう可愛いのか。
透匡は咳払いをする。
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「・・・っ」
大きな瞳が、涙でいっぱいになる。
「夢、じゃないですよね?私、先生を好きでいいんですよね?」
涙が流れ落ちる。
「ああ、さっきも言ったが、私も同じ気持ちだ」
涙がいくつも流れ落ちる。
(私は義孝さんと透匡先生、どちらも好きで・・・。それでも構わないなんて、こんなことが許されるの?)
透匡の指が、涙を拭いてくれる。
花は自然に目を閉じる。
(・・・私は桐島花を愛していた。だが、今度はこんな年上の男ではなく、相応しい年齢の男と添い遂げて欲しかった)
額に柔らかな、温かい感触が触れる。花は驚いて、目を開ける。
「・・・」
切れ長な一重が、長い睫毛が目の前にある。
(・・・綺麗な鼻筋や長い睫毛に、心臓がバクバクする。先生が目を開きそうで、私は慌てて目を閉じた)
花、と優しい声で透匡が呼んだ。
―――塩っぽいな。
初めて交わしたキスは、やや塩味で。花と透匡は微笑う。
「ふふ、よく初キスは甘いっていいますけど。やっぱり、塩味ですね」
透匡と両想いになり、花は笑顔になる。
「ふふ」
「塩味だな」
幸せで、ただ幸せだった。
✣✣✣✣✣
「これからはいい点とって、先生に安心してもらわなきゃ」
寮は一人部屋なので、鼻歌混じりに参考書を開く。
「えーと、Mustは・・・」
最後に英文の復習をして、今週の課題を終わらせる。
「うーん、明日は土曜日だ」
ゆっくり眠って、午後からは美沙達とカフェに行く。
「えとっ、メール」
『ちゃんと、予習と復習をするように・・・まぁ、九十点はまだしも、それ以下は本当に・・・』
「分かっています。もう、二度とあんな点をとりません。でも、先生と二人きりになれないのは、ちょっと・・・惜しいかな」
学校では話せるが、個人で訪ねたらPTAだのが煩そうだ。自分はいいが、透匡は絶対に叩かれる。
『二度と、あんな点はとりません。でも、先生と二人きりになれないのは・・・』
「・・・・」
透匡は額を押さえた。
顔が、熱い。
(・・・教え子に手を出してしまった)
密室で二人きりで。
まだ、年端もいかぬ少女に。
「はあ」
深い溜め息を吐いた。
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